埼玉縣武蔵國比企郡七郷村(ななさとむら)大字太郎丸(たろうまる)字午(うま)
 村社(そんしゃ) 淡洲神社(あわすじんじゃ)

一 祭神(さいしん) 速御玉姫命(はやみたまひめのみこと)
一 由緒(ゆいしょ)
 大化(たいか)年中(645-650)本社再建スル所ナルト自来(じらい)*1年月久シキヲ経(へ)ルヲ以テ之レカ修繕(しゅうぜん)ヲ施(ほどこ)スト雖(いえども)元禄ノ頃(げんろく)(1688-1704)社宇(しゃう)*2大(おおい)ニ破損(はそん)ス是(これ)ヲ以テ猶(なお)再建スト云フ棟札(むなふだ)ニ元禄八年(げんろく)(1695)九月吉辰ト記載(きさい)アリ今現ニ存立(そんりつ)スル社宇ハ則(すな)チ之トナリ明治四年中(1871)中村社(そんしゃ)ニ列(れつ)セラル明治三十六年(1903)四月二十五日上地林(あげちりん)百十八坪(つぼ)ヲ境内(けいだい)ニ編入(へんにゅう)許可(きょか)
   *1:それ以来。
   *2:神社の建物。

一 社殿(しゃでん) 本殿 向拝(こうはい)*1付(つき)
   *1:社殿や仏堂の前面にあって、参拝する人や階段を雨からまもるためのもの。階隠(はしかくし)・日隠。

一 境内(けいだい) 三百六十三坪

一 氏子(うじこ) 貮拾参戸(にじゅうさんこ)

一 境内神社
 菅原(すがわら)神社
  祭神(さいじん) 菅原道真(すがわらみちざね)公(こう)*1
  由緒(ゆいしょ) 本社アリ後ニ建立シラル由(よし)只(ただ)ニ口(くち)ニ傳(つた)フ
   *1:平安前期の公卿・学者・文人(845-903)。学問・書・詩文にすぐれ、菅公と称され、後世、天満天神として祭られる。

 稲荷(いなり)神社
  祭神 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)*1
  由緒 不詳(ふしょう)
  社殿 本殿
   *1:伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉(いざなみ)二神の子、あるいは速須佐之男命(すさのおのみこと)の子ともいう。「うか」は「うけ」の転で穀物・食物を意味し、「たま」は霊の義。五穀豊穣(ごこくほうじょう)の神。

 巖島(いつくしま)神社
  祭神 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)*1
  由緒 寛政十年(1798)十一月本村婦女子等ノ建立スル処(ところ)ナリ
  社殿 (本殿)石宮(いしみや)
   *1:天照大神(あまてらすおおみかみ)と須佐之男命(すさのおのみこと)が誓約(占い)をした際、須佐之男命の剣から生まれた三女神のなかの一神。水の神。

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2003年5月22日 小川京一郎さん撮影
※淡洲神社境内図(『埼玉の神社 大里・北葛飾・比企』(埼玉県神社庁、1992年)1405頁)
淡洲神社(太郎丸)