埼玉縣武蔵國比企郡菅谷村大字菅谷字山王回(さんのうめぐり) 
 村社 菅谷神社(すがやじんじゃ)

一 祭神(さいじん) 大山咋命(おおやまくいのみこと)*1
 菅原道真公(すがわらみちざねこう)*2
 保食命(うけもちのみこと)*3
  *1:国造り、酒造りの神。
  *2:学問の神として尊崇(そんすう)された。
  *3:食物の起源になった神。その体から五穀や家畜が生まれたという。

一 由緒(ゆいしょ) 勧請(かんじょう)年紀不詳、元来山王宮ト稱シ来シヲ維新(いしん)*1ノ際當号ニ改稱(かいしょう)セシモノナリ。明治四年中(1871)村社書上濟(かきあげずみ)。明治三十七年(1904)四月二十日上地林(あげちりん)壱反九畝拾七歩境内編入許可。明治四十年(1907)四月十七日同大字字城無格社(むかくしゃ)天神社及字本宿無格社稲荷神社ノ二社ヲ本社ト合祀ノ上社号日枝神社(ひえじんじゃ)ヲ菅谷神社ト改称(かいしょう)ス
 明治四十一年(1908)五月二十二日官有溜池(かんゆうためいけ)五反六畝拾歩境内編入許可。大正十年(1921)三月十八日幣殿(へいでん)*2新築許可、仝年四月十五日竣工(しゅんこう)
  *1:明治維新。
  *2:神への供え物を捧げる社殿。拝殿と本殿の間にある。

一 社殿 本殿 拝殿 向拝附属(こうはいふぞく)*1 幣殿
  *1:拝殿の前についているひさしの部分。

一 境内 二千四百九十九坪 昭和廿三年四月廿八日二六一五坪
      決 昭和廿五年一月二十五日二三二四坪〇合五勺(しゃく)

一 氏子 六拾六戸

一 境内神社
巖島神社(いつくしまじんじゃ)
 祭神(さいじん) 市杵島姫大神(いちきしまひめおおかみ)*1
  *1:水の神。

 由緒(ゆいしょ) 創立年月不詳ナルモ本社ハ安藝國(あきのくに)佐伯郡(さえきぐん)巌島町(いつくしまちょう)ニ鎮座(ちんざ)ナス巖島神社ノ分霊(ぶんれい)ヲ當所ニ勧請(かんじょう)シ弁財天(べんざいてん)*1ト稱シテ、春ハ三月初巳(はつみ)*2ノ日、秋ハ八月初巳ノ日ヲ以テ巳待(みまち)*3ト称シテ祭事致来リ候。維新(いしん)*4ノ際巖島神社ト改称シテ祭事現今ニ至モ尚信仰厚ク従来ノ通奉仕ス
 本社ハ明細帳脱漏(だつろう)ノ神社ナリシカ明治四十一年(1908)五月二十二日公認許可セラレ境内神社トナル
  *1:水の神、恵みをもたらす豊穣の神、音楽、学芸、知恵の神、蓄財の神と多様なご利益のある神として崇拝される。
  *2:月の最初の巳(み)の日。
  *3:巳の日の夜に行なう弁財天のお祭り。
  *4:明治維新。

 社殿 石祠(ほこら)

津島神社(つしまじんじゃ)
 祭神 素盞嗚命(すさのおのみこと)*1
  *1:天照大神(あまてらすおおみかみ)の弟。

 由緒 明治四十年(1907)五月九日同大字字西側無格社八雲神社(やくもじんじゃ)ヲ境内神社トシテ移轉ノ上、社号ヲ津島神社ト改称ス

 社殿 本殿

 由緒追記
  昭和三年(1928)八月二十七日神饌(しんせん)幣帛料(しんせんへいはくりょう)*1供進料神社ニ指定ス
  昭和二一(1946)、一〇、一五 法人登記済
  *1:神への供物料。

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2003年5月22日 小川京一郎さん撮影
※菅谷神社境内図(『埼玉の神社 大里・北葛飾・比企』(埼玉県神社庁、1992年)1419頁)
菅谷神社