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菅谷村の沿革

菅谷村の沿革目次

  菅谷村

  志賀村1

  志賀村2

  平沢村

  遠山村

  千手堂村

  鎌形村

  大蔵村

  根岸村

  将軍沢村

菅谷村の沿革(鎌形村)

沿革
 名稱 鎌形村俚碑ニ曰ク本村ハ鎌形八幡ヲ遷セリト。因ッテ鎌形ノ語アリト云ヘリ。
 所属 松山領ニ属シ鎌形郷大河原ノ庄ト唱フ。明治五申年(1872)二月大小[区]ヲ置キ六大区四小区ト称ス。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属シ、同十七年(1884)七月本村外八ヶ村ヲシテ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。
分合 往昔ヨリ一村タリシニ寛文ノ頃分レテ内郷、植木山ノ二村トナル。明治七年(1874)二月合セテ一村トナル。
管轄 古時未詳。天正ノ頃ハ松山領ニ属シ同十八年(1590)松山城亡ヒテヨリ北条氏ノ故地八州ヲ以テ徳川氏ニ賜フトナリ。正保ノ頃ヨリ御代官支配所ノヨシ。后元禄十一年(1698)徳川氏ノ臣金田周防守ノ采地タリ。天保十四年卯年(1843)八月武蔵国川越ノ城主松平大和守領地トナル。慶応三卯年(1867)正月同領主前橋ヘ移ル。依ッテ前橋領ト改ム。明治二年(1869)八月前橋藩支配所タリ。明治四年(1871)七月更ニ前橋縣ノ管轄トナル。明治五年(1872)二月入間縣ニ更ル。明治六年(1873)六月熊谷縣ノ所轄トナル。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属ス。同十七年(1884)七月本村及外八ケ村ヲシテ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。

位置彊域
 位置 比企郡西ノ方
  東 同郡大蔵村耕地
  西 同郡田黒村塩山ノ山脈
  南 同郡須江、竹本二村ノ山峯
  北 同郡千手堂村大平山ノ頂上。菅谷村槻川ノ中央
幅員
 東西 拾六丁九間
 南北 三十三丁
 周回 二里廿三丁四十二間
 面積 百十三万六百廿二坪
地味
 色 白三分 黒七分
 質 真土 埴土 ●土(くろつち)
 適種 中稲晩稲及大麦ニ宜シ。最楮桑ニ適ス。
地勢
 山脈 西北塩山大平山ノ両山ヲ負ヒ最嶮ナリ。松、雑木生茂ス
 水脈  北方槻川ハ秩父郡笠山ノ北方ヨリ出テ東流シテ本村ニ至ル。南ノ方都幾川ハ大野村ヨリ出テ北流シテ本村ニ至リ、北ノ方千手堂村菅谷村トノ界ニ至リ、二川合水東流シテ大蔵村ニ継ク。筏等通行ニ便ナシ。

地種
 官有地
  第一段別 七反八畝四歩 筆数 四筆
  第二段別 ナシ
  第三段別 八拾四町四反一畝十六歩 筆数百三十八筆
  第四段別 五反六畝歩 筆数 二筆
  小計段別 八拾五町七反五畝廿歩 筆数 百四十四筆
 民有地
  第一段別 貳百拾九町四反三畝貳歩 筆数 二千八百九十五筆
  第二段別 壱町六反八畝廿歩 筆数 九拾二筆
  小計段別 貳百九拾壱町壱反壱畝廿歩 筆数 二千九百八十七筆
 總計段別 三百七拾六町八反七畝拾貳歩 筆数 三千百三十一筆

里程
 元標所在 本村中央字清水
 本縣庁ヘ 十一里
 本郡役所ヘ 二里壱町
 近驛 東 松山町 二里壱町三十七間二尺
    西 小川村 二里十町
    南 越生村 二里十八町
    北 熊谷驛 四里十八町
 著名市邑 日本橋ヘ 十七里

耕宅地及塩田
 民有荒地 田 三反壱畝拾参歩
 民有地  田 段別 四拾町貳反廿五歩 筆数 八百四十四筆 地価 貳萬貳千七百五拾九円九拾銭一厘
 民有地  畑 段別 九拾八町四反九畝廿歩 筆数 千貳百四筆 地価 壱万四千五百四円廿七銭八厘
      宅地 段別 拾八町五反六畝拾八歩 筆数 百五十五筆 地価 四千八百八十六円六拾銭七厘
 總計段別 百五拾七町貳反七畝三歩 筆数 二千二百三筆 地価 四万貳千百五十円七十八銭六厘

字地
 石代(こくだい) 舊字 石代
  段別 五町九反廿六歩
  筆数    百廿三筆
 番匠免(ばんじょうめん) 舊字 川間
  段別 五町貳反貳畝三歩
  筆数 百壱筆
 木ノ宮(きのみや) 舊字 木ノ宮
  段別 五町八反八畝十三歩
  筆数 百廿三筆
 曽利町(そりまち) 舊字 アナタ
  段別 四町七反壱畝十六歩
  筆数 九十七筆
 兼ヶ谷戸(かねがいと) 舊字 兼ヶ谷戸
  段別 五町七反六畝廿八歩
  筆数 九十六筆
 南門(みなみかど) 舊字 南門、山ノ神
  段別 拾貳町壱反廿三歩
  筆数 百八十八筆
 北原(きたはら) 舊字 原、大倉原
  段別 拾三町三畝八歩
  筆数 百六十九筆
 南原(みなみはら) 舊字 原、大倉原
  段別 拾壱町壱反九畝十四歩
  筆数 百廿七筆
 油免(あぶらめん) 舊字 油免、臺柳沢
  段別 四町九反壱畝拾壱歩
  筆数 五十七筆
 下宿(しもじゅく) 舊字 宿
  段別 拾壱町五反六畝五歩
  筆数    百九筆
 北宿(きたじゅく) 舊字 植木山下
  段別 拾町貳反八畝拾九歩
  筆数 九十一筆
 上宿(かみじゅく) 舊字 宿
  段別 八町四反六畝拾歩
  筆数 四十八筆
 上ノ臺(うえのだい) 舊字 植木山臺
  段別 六町五反三畝十八歩
  筆数 廿七筆
 粟久保(あくぼ) 舊字 粟久保
  段別 八町貳反四畝六歩
  筆数 四十筆
 高城(たかしろ) 舊字 大ヶ谷
  段別 壱町七反十八歩
  筆数 三十八筆
 下大ヶ谷(しもおおがや) 舊字 下大ヶ谷
  段別 壱町五反三畝廿八歩
  筆数 廿貳筆
 上大ヶ谷(かみおおがや) 舊字 丸山
  段別 三町九反九畝五歩
  筆数 廿壱筆
 中大ヶ谷(なかおおがや) 舊字 丸山
  段別 六町八反六畝六歩
  筆数 六十二筆
 亀ノ原(かめのはら) 舊字 玉川界
  段別 九町参畝十三歩
  筆数 五十筆
 南中島(みなみなかじま) 舊字 中島
  段別 七町三段九畝十三歩
  筆数 九十八筆
 北中島(きたなかじま) 舊字 中島、岩清水
  段別 七町九反八畝廿二歩
  筆数 百三筆
 辻ヶ谷戸(つじがやと) 舊字 辻ヶ谷戸、小峰(こみね)
  段別 六町五畝廿七歩
  筆数 九十五筆
 殿ヶ谷戸(とのがいと)【コード表ではとのがやと】 舊字 殿ヶ谷戸
  段別 八町壱反廿貳歩
  筆数 百六筆
 清水(しみず) 舊字 馬場
  段別 四町九畝四歩
  筆数 五十九筆
 馬場(ばば) 舊字 馬場、宮ノ下
  段別 五町八段八歩
  筆数 七十三筆
 前谷(まえやつ) 舊字 上原
  段別 八町三反六畝四歩
  筆数 五十八筆
 東上原(ひがしうえはら) 舊字 上原
  段別 拾壱町九反三畝廿八歩
  筆数 九拾貳筆
 千騎沢(せんぎさわ)【コード表ではせんがさわ】 舊字 千騎沢
  段別 八町貳反三畝貳歩
  筆数 九十二筆
 西上原(にしうえはら) 舊字 上原
  段別 六町八反十五歩
  筆数 百九筆
 後谷(うしろやつ) 舊字 上原
  段別 三町三反七畝九歩
  筆数 三十七筆
 塩山(しおやま) 舊字 西裏
  段別 五町四反八畝四歩
  筆数 五十四筆
 女久保(おなくぼ) 舊字 女久保
  段別 三町七反五畝十三歩
  筆数 廿六筆
 細原(ほそばら) 舊字 小畔
  段別 三町三段三畝三歩
  筆数 四十三筆
 塩澤(しおざわ) 舊字 塩沢【澤?】
  段別 九町八反壱畝十八歩
  筆数 七十四筆
 西落合(にしおちあい) 舊字 落合
  段別 五町七反九畝十五歩
  筆数 七十筆
 東落合(ひがしおちあい)【地元では中落合(なかおちあい)】 舊字 落合
  段別 拾壱町五反五畝廿六歩
  筆数 百五十三筆
 野銭場(やせんば) 舊字 落合
  段別 貳町壱反七畝拾貳歩
  筆数 八十八筆
 大平(おおびら) 舊字 比丘尼山
  段別 拾貳町壱反九畝廿一歩
  筆数 壱筆

戸数
 平民 本籍 百四十二戸
  内現住 百四十二戸
   入寄留 管外二戸 管内一戸
   小計 百四十五戸
  合計本籍 百四十二戸
   現住 百四十二戸
    入寄留 管外二戸 管内一戸
  総計 百四十五戸

平民
 本籍 戸主 男百三十八人 女四人 計百四十二人
    家族 男三百五人 女三百九拾六人 計七百壱人
    合 八百四十三人 現住八百四十三人
 入寄留 管外 戸主 男二人 女〇 計二人
        家族 男三人 女三人 計六人
        合八人
     管内 戸主 男一人 女〇 計一人
        家族 男二人 女三人 計五人
        合六人
     ■(かかわり)合 拾四人
 總計 男四百五十一人 女四百六人 計八百五十七人

本籍年令
 五年未満 男六十人 女五十三人 合百十三人
 五年以上 男五十三人 女五十二人 合百五人
 十年以上 男四十人 女四十四人 合八十四人
 十五年以上 男三十二人 女二十七人 合五十九人
 廿年以上 男四十一人 女三十八人 合七十九人
 廿五年以上 男二十五人 女二十六人 合五十一人
 三十年以上 男廿九人 女十六人 合四十五人
 三十五年以上 男三十九人 女二十八人 合六十七人
 四十年以上 男二十三人 女二十六人 合四十九人
 四十五年以上 男二十四人 女二十二人 合四十六人
 五十年以上 男二十七人 女十六人 合四十三人
 五十五年以上 男十四人 女十四人 合二十八人
 六十年以上 男十五人 女十四人 合二十九人
 六十五年以上 男十一人 女八人 合十九人
 七十年以上 男三人 女九人 合十二人
 七十五年以上 男五人 女四人 合九人
 八十年以上 男二人 女〇 合二人
 八十五年以上 男〇 女二人 合二人
 總計 男四百四十三人 女四百人 合八百四十三人

生死及就籍除籍
 出生 男十七人 女三人 合二十人
 就籍 男四人 女五人 合九人
 計 男二十一人 女八人 合二十九人
 死亡 男八人 女七人 合十五人
 除籍 男三人 女十二人 合十五人
 計 男十一人 女十九人 合三十人

牛馬
 牛 〇
 馬 内種牡五十九頭 外種ナシ 合計五十九頭


 荷車 大六以上廿五輌 合計廿五輌

神社
 八幡社
  所在 村ノ中央字清水 坪数二千八十六坪
  祭神 譽田別尊(ほんだわけのみこと)
  社格 村社
  創建年月日 末詳
  祭日 毎年九月十五日
  氏子 百五十八戸
  末社 四社 琴平社 白和瀬社 菅原社 山神社
  現任宮司若クハ祠官ノ名  齋藤周養
  雑 天正十九年(1591)社領廿石ヲ賜ハリ寛文四年(1664)焼失セシカ貞享二年(じょうきょう)(1685)再ビ御朱印ヲ賜リ延暦十二年(793)坂上田村麿勅命ヲ蒙リ東夷征伐トシテ関東ニ趣キシ時鹽山ニ勧請ストナリ。其ノ后此ノ清水ニ遷ルトナリ。
 瀬戸神社
  所在 村ノ西ニアリ 坪数百四十坪
  祭神 末詳
  社格  雑社
  創建年月日 末詳
  祭日 二月二日
  氏子 百五十八戸
  現任宮司若クハ祠官ノ名 斎藤周養
 菅原社
  所在 村ノ西方ニアリ 坪数六十六坪
  祭神 菅原道真卿
  社格 雑社
  創建月日 末詳
  祭日 一月廿五日
  氏子 百五十八戸
  現任宮司若クハ祠官ノ名 齋藤周養
 八阪神社
  所在 村ノ中央ニアリ 坪数五十二坪
  祭神 素戔嗚尊(すさのおのみこと)
  社格 雑社
  創建年月 末詳
  祭日 七月十六日
  氏子 百五十八戸
  現任宮司若クハ祠官ノ名 齋藤周養

寺院
 威徳山班渓寺
  所在 村ノ中央 坪数千貳百五十四坪
  宗派 曹洞宗 寺格 入間郡竜ヶ谷村龍穏寺末派
  開基人名 僧 彿聚孫
  開基年月 寛永年中
  現住ノ姓名 守梅克宗
  雑 彿聚孫寛永三年(1626)十二月十六日寂セリト。サレド當寺ハ清水冠者義高ノ母威徳院殿班渓妙虎大姉追福ノタメ草創セリ。コハ舊キ人ナレバ霍峯ハ中興ニテ開山ノ名ハ失セシナルベシ。此ノ寺ニ一個ノ鐘アリ。
伏以(フシテオモニミルニ) 武州比企郡鎌形村威徳山班渓禅寺者木曽義仲ノ長男清水冠者義高爲阿母威徳院殿班渓妙虎大姉所創建矣然歳霜遥移後請龍穏十六代霍峯聚孫大和尚ニ為鼻祖而洞上添脈連環而建法幢習宗風者歴然大法器末周脩可惜乎卑有簾藤氏天巖自然居士者皈依(きえ)三宝ノ情至焉居士在世ノ月就千當時寄附油田畑兼雖欲鋳梵鐘鳴晨昏天連有数既而逝時自價若干之昆吾以遺言シテ曰ク願逐志憑茲其子信有仁孝速命冶工這筒銅鐘新一時成矣天鐘者三世佛傅法輪初法器刹莫大於鐘降伏魔外剣輪頓空等ノ之妙功用流傅古今付可勝計焉殊居士施燈油地鋳鐘功徳虚空消暝此善根者豈唐■矣願以此功徳普及於一功我等与衆生皆共成佛又所庶幾者依件脩書此回向力
 銘日
  葦原国■ 武蔵州傍 比企故郡
  鎌形木郷 禅民行道 祖上禅房
  威徳山高 班渓水長 冥鶴留影
  澤龍續光 法幢靈地 宗風妙彰
  今歳新鋳 金童掛廊 朝撃暮撃
  円音無量 堅響三世 横聞十方
  ■鐘梵殺 ■■金鋼 自他人畜
  彼是存亡 出生威宅 到湿槃場
  朝野安穏 相屋盈康 簾藤枝葉
  栄盛久昌 四海清平 寺担繁昌
  簾藤氏子孫萬々歳
  前永平後住班渓沢翁叟思謹詣
  功徳主 當村 簾藤佐五左衛門
      法名 天巖自性居士
  于時享保四巳亥年(1719)二月十五日井上治兵衛重治
  野州安阿蘓郡佐野天明住 冶工 井上太郎左ヱ門重延

 経王山宗信寺
  所在 村ノ西ノ方 坪数四百廿六坪
  宗派 日蓮宗下総国眞間弘法寺ノ末派
  開基年月 慶安年中
  開基人名 日法
  現住ノ姓名 無住

道路
 松山道 等級 里道
  長 南ハ玉川郷界ヨリ東ノ方大蔵村界ニ至ル村内長延拾四町拾五間
  幅 貳間ト両端ニ濕抜堀付属ス
  形状 平垣直道中央ニ木曽殿橋アリ
  雑項 西平ヨリ松山町ニ通スル里道ニシテ従来道橋等ノ修繕ハ本村ノ負擔
 熊谷道 等級 里道
  長 南方田黒村境ヨリ北方千手堂村境ニ至ル長サ十五丁十八間
  幅 貳間ト両端ニ濕抜堀アリ
  形状 字辻ヶ谷戸ヨリ東ヘ折レ北ニ向ッテ直道ナリ
  雑項 入間郡越生驛ヨリ熊谷驛ニ通ズル里道ニシテ従来道橋等ノ修繕ハ民費ニ属ス

地所 明治九年(1876)十二月調査ノ分
 官有地
  村社 段別 六反九畝拾六歩
  社地 段別 八畝拾八歩
  用材林反別 壱町壱反六畝廿六歩
  薪炭材 段別 壱反四畝拾七歩
  芝地 段別 拾壱町五畝廿五歩
  秣場 段別 貳拾八町六反八畝四歩
  川 段別 貳拾七町壱反五畝歩
  溜池 段別 三反二畝拾七歩
  溝渠 段別 三町六反三畝十三歩
  道路 段別 拾町五反九畝拾四歩
  寺院境内 段別 五反六畝歩
  合計段別 八拾五町七反五畝歩
 民有地
  田 段別 四拾町貳反廿五歩
  畑 段別 九拾八町四反九畝廿歩
  郡村宅地 段別 拾八町五反六畝十八歩
  鍬下地 段別 壱町七反九畝三歩
  荒地 段別 三反一畝十三歩
  林 段別 九拾五町四反五畝貳歩
  秣場 段別 貳拾八町貳反七畝五歩
  籔地 段別 五反壱畝十五歩
  萱生地 段別 七反三畝十歩
  芝地 段別 七段九畝三歩
  石置地 段別 貳段貳畝六歩
  畦畔籔 段別 四町六畝廿歩
  墓地 段別 壱町貳反貳畝五歩
  斃馬捨場 段別 壱反六畝十八歩
  溜池 段別 拾貳歩
  合計反別 貳百九拾壱町一反一畝二十二歩
 總計反別 三百七拾六町八段七畝拾貳歩

山嶽
 塩山
  所在 村ノ西部
  形状 孤山ニシテ嶺上ヨリ西ハ田黒村ニ属シ北ニ槻川ヲ帯ヒ東南ハ本村ニ属シ樹木生セズ
  高 五十丈
  登路 登路ニ条。一ハ本村字塩沢ヨリ登ル高三丁険ニシテ近シ。一ハ小久保ヨリ上ル高六丁易シテ遠シ。
  樹木 岩石多ク樹木生セズ
  景致 全山岩石夛ク西ハ秩父連山ヲ遠景シ北ニ槻川ノ険流ヲ梺ニ望ミ東南ハ本村ノ人家及耕地ヲ一見シ都幾川ノ清流ヲ遠望ス
 大平山
  所在 村ノ西北部
  形状 北東ハ千手堂村ニ属シ山脈北方ニ延長シ同山雷電山ニ連ル。岩石夛ク樹木生セス。
  高 八十五丈
  登路 二条アリ。一ハ本村ヨリ槻川ヲ渡リ字細原口ヨリ登ル七町ニシテ険。一ハ千手堂上ノ山ヲ経テ上ル。十二町ニシテ易シ。
  樹木 樹木ナシ。柴草生ズ
  景致 西南東ノ三方ハ槻川ヲ沿ヒ北方ハ山脈雷電山ニ連ル。但シ西方秩父郡山ヲ眺望シ、東ハ都幾川、槻川、両川ノ流ヲ望シ風景宜シ。

林籔(りんそう)
 民有地 字兼ヶ谷戸 段別 壱町壱反五畝五歩 主用 薪炭材
 民有地 字南門 段別 八反六畝十二歩 主用 薪炭材
 民有地 字北原 段別 七反壱畝十五歩 主用 薪炭材
 民有地 字南原 段別 参町貳畝五歩 主用 薪炭材
 民有地 字油免 段別 三町二反四畝廿二歩 主用 薪炭材
 民有地 字下宿 段別 二町壱反二畝貳歩 主用 用材
 民有地 字下宿 段別 五町五反五畝廿六歩 主用 薪炭材
 民有地 字北宿 段別 貳町四反九畝十五歩 主用 薪炭材
 民有地 字北宿 段別 六町九歩 主用 用材
 民有地 字上宿 段別 壱町五反二畝十五歩 主用 用材
 民有地 字上宿 段別 四町四反九畝四歩 主用 薪炭材
 民有地 字上ノ臺 段別 五反六畝四歩 主用 用材
 民有地 字上ノ臺 段別 五町壱反六畝九歩 主用 薪炭材
 民有地 字粟久保 段別 八町四畝拾貳歩 主用 薪炭材
 民有地 字中大ヶ谷 段別 四町三段九畝三歩 主用 薪炭材
 民有地 字上大ヶ谷 段別 二町八段八畝廿一歩 主用 薪炭材
 民有地 字亀ノ原 段別 壱町壱段八畝十一歩 主用 用材
 民有地 字亀ノ原 段別 七町七反八畝十九歩 主用 薪炭材
 民有地 字南中島 段別 貳町貳反八畝五歩 主用 薪炭材
 民有地 字北中島 段別 壱町壱反五畝八歩 主用 薪炭材
 民有地 字辻ヶ谷戸 段別 五畝七歩 主用 用材
 民有地 字殿ヶ谷戸 段別 四段四畝二十二歩 主用 薪炭材
 民有地 字清水 段別 貳拾八歩 主用 薪炭材
 民有地 字馬場 段別 二反二十九歩 主用 用材
 民有地 字前谷 段別 二町九反八畝十八歩 主用 用材
 民有地 字前谷 段別 三町六反四畝廿四歩 主用 薪炭材
 民有地 字東上原 段別 二町五反八畝十五歩 主用 用材
 民有地 字東上原 段別 壱町二反壱畝壱歩 主用 薪炭材
 民有地 字千騎澤 段別 三町九反五畝四歩 主用 薪炭材
 民有地 字西上原 段別 八段壱畝五歩 主用 薪炭材
 民有地 字後谷 段別 四段五畝廿六歩 主用 用材
 民有地 字後谷 段別 貳町六反七畝七歩 主用 薪炭材
 民有地 字塩山 段別 壱町六反壱畝十九歩 主用 用材
 民有地 字塩山 段別 参町参反五畝三歩 主用 薪炭材
 民有地 字女久保 段別 壱町七段八畝十九歩 主用 薪炭材
 民有地 字女久保 段別 壱町壱反九畝十一歩 主用 用材
 民有地 字細原 段別 壱町九段七畝十七歩 主用 薪炭材
 民有地 字塩沢 段別 壱町七反貳畝十一歩 主用 用材
 民有地 字塩沢 段別 三町六反八畝七歩 主用 薪炭材
 民有地 字西落合 段別 六段四畝参歩 主用 用材
 民有地 字西落合 段別 壱町四畝九歩 主用 薪炭材
 民有地 字東落合 段別 六段貳拾歩 主用 薪炭材
 合計反別 九拾五町九段六畝拾七歩

原野
 大ヶ谷(おおがや)原
  所在 村ノ南部ニアリ
  所属 本村ト玉川郷入会ニシテ民有ニ属ス
  段別 貳拾貳町六反壱畝貳拾壱歩
  形状 全景平坦ニシテ小シク高燥ノ地アリ。八方傾斜シテ数条ノ小谷アリ。
  生産 萱草生茂ス。村民ノ秣場ナリ。
 高城ノ原
  所在 村ノ南部ニアリ
  所属 本村ト玉川郷入會ニシテ民有ニ属ス
  段別 五町六反五畝十四歩
  形状 全景平坦
  生産 萱草生茂村民ノ秣場ナリ

河渠
 都幾川
  発源 秩父郡大野村ヨリ発ス
  流状 東北ヘ曲流シテ水勢急流ナリ
  所属ノ長 千百十五間 最廣五十五間 最狭 十二間
  深 最深八尺 最浅二尺 清流
  潅漑 本村田方七分通用水ノ便ニ供フ
  運輸 筏ヲ通便セシム
  物産 鮎魚生ス
  雑項 水源秩父郡大野村字鳶巣■脊両山ヨリ発シ沿村々小流ヲ合シ東北流シテ本村ニ至リ大河トナリ南方玉川郷ノ界ヨリ北ニ向ヒ東ヘ折レ又北ニ向ヒ急流シテ本村野銭場ニテ槻川ト會流ス。水源ヨリ本村ニ至ル水路凡五里。
 槻川
  発源 西方秩父郡笠山ノ梺ヨリ発ス
  流状 東北ヘ曲流シテ水勢急流ナリ
  所属ノ長 千五百四間 最廣四十間 最狭十三間
  深 最深九尺 最浅二尺
  潅漑 岸高クシテ用水便ナシ
  運輸 筏ニ通便セシム
  物産 鮎魚生ズ
  雑項 西方秩父郡笠山ノ梺ヨリ発シ北流シテ坂本村ニ至リ大内沢村ヨリ出ル小泉ト合シテ南流シテ比企郡腰越村ニ至ッテ東ニ折レ小川村ニテ竹澤川ト合流シテ下里、遠山ノ二村ヲ経テ字細原山ノ西隅ヨリ千手堂村ト劃シテ本村字野銭場ニテ都幾川ト会流ス

橋梁
 木曽殿橋
  所在里道松山道字南中島、亀ノ原ヨリ発水ナス軽井沢堀ニ架設ス
  長 五間
  幅 貳間
  構造 土橋
  架設年月 明治十六年(1883)四月

堤塘
 石代堤
  長 村ノ北方字石代ヨリ東方大蔵村境ニ至ル六百三十七間
  高 八尺ヨリ一丈ニ至ル
  幅 馬踏六尺 堤敷三間
  雑項 都幾、槻ノ二川相混シ殊ニ急流ノタメ洪水ノ節ハ折々小破壊アリ。時トシテハ大破損アリ。耕地一面冠水シ田畝三分ノ一ハ砂入等アリ。修繕費ハ官民二途ニ属ス。

名勝
 蚕影山(こかげさん)
  所在 村ノ西ノ隅ニ位ス
  景致 巨巌重疊シテ高サ十余丈。岩間ニ老タル苔松ハ槻川之河面ニ伏シ絶頂ニ蚕守護ノ蚕影山神社ノ宮殿アリ。山嶺ハ一面ノ松林ニシテ南ハ本村塩山ノ高山及道見山【?】ヲ近ク望ミ北ニ槻川ヲ隔テテ大平山ノ岩山ヲ近見シテ西ニ細原アリ。面前ニ槻川ヲ帯ビタリ。川中巨大ノ石間ヲ漲流セル水泡ハ恰モ白布ヲ瀑スガ如シ。之ニ浮遊ル鮎魚ハ■シテ【概?】一尺有余ニシテ数十匹並列シテ渕深タル川中ヲ争ヒ躍回スル鮎魚ハ左ナガラ鯉魚ノ如シ。部中【郡中?】第一ノ名勝タルヲ踏メリ。

租税
 国税
  地税金 千九拾四円九拾四銭三厘
  酒造税金 七百八拾四円四銭四厘
  車税金 拾貳五十銭
  牛馬売買免許税金 貳円
  賣薬税金 貳円
  合計金 千八百九拾壹円四拾八銭七厘
 地方税
  地租割金 百九拾五円廿九銭八厘
  戸数割金 九拾貳円七拾五銭八厘
  営業税金 三拾六円六拾銭
  雑種税金 三拾貳円五拾銭
  合計金 三百五拾七円拾五銭六厘

舊租
 田高 米 九拾壱石八斗八升五合 石盛 十三、十一、九、免
 畑高 永 五拾四貫貳百五拾三文二厘九毛 石盛 十一、九、六、免
 屋敷高 永 壱貫五百三十八文三分七厘壱毛 石盛 十一、免
 合計地租 米 九拾壱石八斗八升五合
 永 五拾五貫七百八十一文四分

舊雑税
 野手米 壹石壹斗六合
 柴草冥加 永貳百五拾文
 綿売出シ 永八百七文
 荏(えごま)代 永 貳百四拾八文
 合計 米 壹石壹斗六石
    永 壱貫三百五匁

舊検地帳表書合計
 表書 寛文八歳戊申(1668)八月十七日
  武州比企郡玉川領鎌形村御検地水帳
   拾冊ノ内 案内 弥右衛門 太郎兵衛 三郎左衛門 縫殿助
 合 上田 壱町五反九畝廿三歩
   中田 五町九反六歩
   下田 六町六反貳畝八歩
   下下田 三町六反六畝貳歩
   上畑 貳町壱反三畝四歩
   中畑 拾貳町貳畝拾九歩
   下畑 四拾壱町六反四畝六歩
   下々畑 三拾五町九反五畝拾八歩
   切畑 貳町八反七畝歩
   屋敷 壱町壹反五畝壹歩

舊検地帳表書合計
 表書 元文五年申(1740)十一月
  武蔵国比企郡玉川郷鎌形村入會秣場検地帳
   御代官 柴村藤右衛門
    手代 八木仙右衛門 木村浅助
 合 秣場 貳拾貳町壹反壹畝拾貳歩

舊検地帳所載ノ字
 寛文八年戊申八月十七日拾冊ノ内 検地役人 曽根五郎左衛門外三人
  辻ヶ谷戸 馬場 上原 田向 塩澤 女久保 西裏 小畔 川端 小峰 殿ヶ谷戸 宮ノ下 千騎沢 宿 落合 供養塚 シヤラク屋敷 南門 山ノ神 原 兼ヶ谷戸 アナタ 川間 石代 上大ヶ谷、丸山 夜打久保 下大ヶ谷 粟久保 植木山臺 油免臺 植木山下 柳沢 木ノ宮 関上 大倉原 中島 玉川界 岩清水

物産
 米 生産高 四百七拾四石五斗
 糯米 生産高 三拾八石四斗
 大麦 生産高 五百八石三斗五升
 小麦 生産高 四百五拾八石三斗五升
 粟 生産高 三拾六石
 大豆 生産高 百八十九石
 蕎麦 生産高 二十六石
 甘薯 生産高 千七百五十貫匁
 実綿 生産高 五百二十六貫匁
 まゆ 生産高 六十三石
 楮皮 生産高 四百メ匁
 清酒 生産高 三百七石六升三合
 焼酒 生産高 壹石貳斗貳升七合

民業
 農業 四百十一戸
 農商兼業 二十四戸
 工業 専業者 ナシ
 医業 一戸
 農工兼業 十七戸
 雑項 農事ヲ主トスト雖モ農間工業ナスモノ十余人。婦女子ハ農間生綿機ヲ紡織スルモノ夛シ

菅谷村の沿革 千手堂村(現・嵐山町)

武蔵国比企郡千手堂村

沿革
1.名稱 往昔千手観音堂アルヲ以テ村名ニ号ストナリ
1.所属 枩山領玉川郷ト称ス。庄ハ未詳ナリ。明治五申年(1872)二月大小區名ヲ置キ六大區四小區ト云フ。同十二年(1879)四月比企横見郡役所管理ニ属シ、同十七年(1884)七月本村外八ヶ村ヲ以テ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。
1.分合 ナシ
1.管轄 天正十八年(1590)徳川氏関東總領シテ代官伊奈備守【?】支配セリ。同十九年(1591)籏下渡辺半蔵守綱ノ采地トナル。元禄十一年寅(1698)三月代官江口次右ヱ門支配ニ転ス。享保八年(1723)大岡越前守ノ領知トナル。宝暦十三未年(1763)清水殿領知トナル。寛政九巳年(1797)上知シテ代官野田文蔵之ニ代ル。享和酉年【享和元年】(1801)浅岡彦四郎ニ轉シ、文化九申年(1812)山田常右ヱ門ニ代ル。文政七申年(1824)清水殿ノ再知トナル。天保十四年卯(1843)二月川越領主松平大和守領知トナリ、明治四辛未年(1871)十一月旧領ヲ更メテ前橋縣ニ轉ス。明治五壬申年(1872)入間縣ニ移ル明治六癸酉年(1873)六月更ニ熊谷縣ノ所轄トナル。同九年(1876)九月埼玉縣ノ管轄トナリ、同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属シ、同十七年(1884)七月ヨリ本村外八ヶ村ヲシテ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。

位置彊域
1.位置 比企郡西ノ方
1.東 菅谷村耕地
1.西 遠山村峯小道
1.南 鎌形村槻川
1.北 平沢村耕地及ヒ山嶺ノ里道
幅員
1.東西 拾壱町十五間
1.南北 九町三十間
1.周回 壱里拾丁貳間五尺
1.面積 三拾壱万五百三拾坪
地味
1.色 赤白五分黒五分
1.質 ●土(くろつち)交リ
1.適種 早稲、小麦ニ宣シ楮茶ニ適応ス
地勢
1.山脈 南ハ大平山ヨリ西北ヘ掛ケ雷電山沿ヒ最モ嶮ナリ。枩雑木繁生ス
1.水脈 南東ハ槻川ヲ帯ヒ、東流シテ菅谷村堺ニ至リ、都幾川ト会ス。舟通セス。筏ニ便ナリ。
1.東部 平林
1.西部 嶮山
1.南部 耕地
1.北部 耕地
1.全地形勢 西南ハ山岳巍々(ぎぎ)タリ。北方山林アリ。谷間ニ田地アリ。山ノ梺ニ民家アリ。東ハ一般平林耕地●(など)ナリ。菅谷村ヨリ発シ越生往還ノ里道アリ。田地三分ノ二ハ溜池ノ用水ヲ以テ養フ。其他ハ天水ヲ俟ッテ作付ス。且旱害ニ苦シム。

地種
1.官有地 第一段別【村社】 六畝拾歩 筆数 一筆
1.官有地 第三段別【秣場・芝地・溜池・用悪水路・道路】 拾町壱反拾九歩 筆数 廿五筆
1.官有地 第四段別【寺院境内】 四反四畝六歩 筆数 二筆
1.官有地 小計段別 拾町六反壱畝五歩 筆数 廿八筆
1.民有地 第一段別 八拾八町四畝拾八歩 筆数 八百七拾壱筆
1.民有地 第二段別 四反四畝拾貳歩 筆数 廿四筆
1.民有地 小計段別 九拾貳町九反歩 筆数 八百九拾五筆
1.總計 段別 百三町五反壱畝五歩 筆数 九百廿三筆

里程
1.元標所在 本村中央字上ノ臺
1.本縣庁ヘ 十一里六丁三十七間二尺
1.本郡役所ヘ 二里十四丁四十九間二尺
1.近驛 東 松山町ヘ二里拾貳丁
 西 小川村ヘ壱里廿六丁
 南 越生村ヘ二里三十二丁
 北 熊谷驛ヘ四里十八丁
1.東京、著名市邑 日本橋ヘ十七里廿丁

耕宅地及塩田
官有地
 ナシ
民有地
1.田 段別 八町四反九畝拾四歩
 筆数 百三拾筆
 地価 三千四百廿円八拾四銭三厘
1.畑 段別 廿五町五反五畝拾壱歩
 筆数 二百九拾壱筆
 地価 三千百三拾五円六拾七銭壱厘
1.宅地 段別 三町四反五畝壱歩
 筆数 四十筆
 地価 七百三拾七円五十壱銭九厘
1.總計 段別 三拾七町四反九畝廿三歩
 筆数 四百六拾壱筆
 地価 七千貳百九拾四円三銭三厘
民有荒地
1.畑 貳反九畝拾貳歩

字地
1.川枝(かわえだ) 舊字 川枝 川屋田
 段別 五町七反貳畝十歩
 筆数 七拾六筆
1.原(はら) 舊字 原
 段別 八町六反九畝廿四歩
 筆数 六拾八筆
1.中原(なかはら) 舊字 中原
 段別 五町四反貳畝廿八歩
 筆数 七拾三筆
1.山王(さんのう) 舊字 山王
 段別 六町貳反五畝拾七歩
 筆数 六拾二筆
1.石堂(いしどう) 舊字 石堂 坂下 阿弥陀ノ又
 段別 四町三反五畝廿五歩
 筆数 七拾三筆
1.川坂(かわざか) 舊字 門光【ママ。嵐山町誌441頁では門先。門先カ?】 墓ノ前 川坂
 段別 六町七反四畝拾歩
 筆数 五拾八筆
1.中島(なかじま) 舊字 中島
 段別 四町六反九畝五歩
 筆数 八十二筆
1.上ノ臺(うえのだい)【コード表の上台は誤記】 舊字 上ノ臺坂 樫ノ木 後谷
 段別 七町三反貳畝廿五歩
 筆数 七拾七筆
1.明神前(みょうじんまえ) 舊字 明神前 田端 後坂下
 段別 四町八反壱畝壱歩
 筆数 五拾貳筆
1.小千代山(こちよやま)【地元ではコジョウヤマと発音】 舊字 小千代山
 段別 四町三反五畝六歩
 筆数 六拾二筆
1.沼下(ぬました) 舊字 沼下 コシマキ 親ヶ谷戸
 段別 四町五段五畝十九歩
 筆数 五拾三筆
1.谷(やつ)【コード表のタニは誤読】 舊字 寺谷 鳥打 日向山 高座 高田
 段別 六町九段六畝廿三歩
 筆数 八十二筆
1.比丘尼山(びくにやま) 舊字 五郎谷
 段別 拾壱町六反六畝廿壱歩
 筆数 五十六筆
1.上ノ山(うえのやま) 舊字 西ノ沢 トイノ入【トイは樋カ? 地元ではテイノイリと発音】
 段別 九町拾歩
 筆数 三拾七筆

戸数
1.平民 本籍 三拾六戸
 内現住 三拾六戸
  出寄留、入寄留 〇
 小計 三拾六戸
1.合計 本籍 三拾六戸
 内現住 三拾六戸
  出寄留、入寄留 ナシ 
 總計 三拾六戸

人口
1.平民 本籍 戸主 《男三十五人 女一人》 計三拾六人
 家族 《男七十二人 女百十二人》 計百八拾四人
  合 貳百廿人
 内現住 貳百貳拾人 入寄留 ナシ
1.總計 本籍 戸主 《男三十五人 女一人》  計三十六人
 家族 《男七十二人 女百十二人》 計百八十四人
  計 貳百廿人
   内現住 貳百貳拾人 入寄留 ナシ
1.合計 《男百七人 女百十三人》 計貳百貳拾人
 以上差引

本籍年令
五年未満 《男十三人 女九人》 合貳拾二人
五年以上 《男十三人 女十六人》 合二十九人
十年以上 《男十三人 女十二人》 合二十五人
十五年以上 《男十四人 女八人》 合二十二人
廿年以上 《男九人 女六人》 合十五人
廿五年以上 《男七人 女七人》 合十四人
三十年以上 《男六人 女七人》 合十三人
三十五年以上 《男四人 女六人》 合十人
四十年以上 《男拾人 女九人》 合十九人
四十五年以上 《男四人 女一人》 合五人
五十年以上 《男五人 女三人》 合八人
五十五年以上 《男五人 女六人》 合十一人
六十年以上 《男三人 女四人》 合七人
六十五年以上 《男三人 女六人》 合九人
七十年以上 《男二人 女三人》 合五人
七十五年以上 《男二人 女五人》 合七人
1.總計 《男百七人 女百拾三人》 合貳百貳拾人

生死及就籍【法律上、本籍をもたない者が戸籍につくことをいう。戸籍を取得すること】除籍
1.出生 《男一人 女三人》 合四人
1.就籍 《男〇 女一人》 合壱人
1.計 《男一人 女四人》 合五人
1.死亡 《男一人 女三人》 合四人
1.除籍 《男〇 女二人》 合二人
1.計 《男一人 女五人》 合六人

牛馬
1.馬 内種 《牡(おす)十三頭 牝(めす)〇》 小計十三頭
    外種 〇
 小計 《牡十三頭 牝〇》 合計拾三頭
1.總計 拾三頭

戸長役場
 本村外八ケ村聯合戸長役場
1.所在 同郡菅谷村中央字西側
1.所轄町村 菅谷村 志賀村 平澤村 遠山村 千手堂村 鎌形村 大蔵村 根岸村 将軍沢村

城山小学校
1.所在 村ノ中央字上ノ臺
1.地坪 貳百七十八坪
1.建坪 六拾坪五合
1.種類 公立本村及菅谷村、志賀村、平沢村、遠山村、鎌形村、大蔵村、根岸村、将軍沢村、九ケ村ノ共立
1.生徒 《男百廿人 女十五人》 計百三拾五人
1.教員 三人

神社
 春日神社
1.所在 村ノ西方
1.坪数 百八拾貳坪
1.祭神 天ノ旧屋根【天津児屋根命(あまつこやねのみこと)。藤原氏の氏神】
1.社格 村社
1.創建年月 末詳
1.祭日 四月十五日
1.氏子 三拾六人
1.末社 天満宮 白山社 白枝神社【日枝神社の誤記カ?】
1.現任宮司若クハ祠官ノ名 斉藤周養
1.雑 元四柱神社(よはしらじんじゃ)ト号シ【ス?】摂社(せっしゃ)【神社の社格の一つ。本社に付属し、その祭神と縁故の深い神をまつった神社。本社と末社の間に位し、本社の境内にあるものを境内摂社、境外にあるものを境外摂社という。日本国語大辞典より】アリ。御一新ノ際春日社ト改号シ則ラ【チ?】末社ノ三社ヲ合セテ四柱ノ名アリケリ。

寺院
 普門山千手院 《寺坊 院庵》
1.所在 村ノ西方字谷
1.坪数 八百四十三坪
1.宗派 曹洞宗
1.寺格 同郡遠山村遠山寺末派
1.開基人名 僧幻室伊芳
1.開基年月 天文年中(1532〜1555)
1.現住ノ姓名 澤田俊明
1.雑 寺中千手観音ヲ安置ス。往昔人皇六十三代村上天皇天暦三年(949)【てんりゃく】千手観音堂ヲ御造立。武蔵国比企郡ニ於テ地一区ヲ賜フ。故ニ千手堂村ト名ツケ寺ヲ千手院ト号ス。堂宇創立一年三月ニシテ功成ストアリ而メ后文治建久ノ頃(1185〜1199)兵火ニ掛リ諸堂焼失ス。復(また)数代ヲ経テ天文年中(1532〜1555)幻室伊芳ニ至リ再ヒ造営スト。豈圖ランヤ(あにはからんや)享保元年(1716)又焼失スト雖モ御龍牌観音ノ像ニ恙(つつが)ナシト云ヘリ。俚伝ニ菅谷村ニ秩父ノ重忠在城ノ頃、其ノ家来居住セシト。地形塚三個アリ。今ニ鎧塚(よろいづか)ト称ス
 
 法華山光照寺 《寺坊 院庵》
1.所在 村ノ西方
1.坪数 四百五十三坪
1.宗派 日蓮宗
1.寺格 下總国葛飾郡真間弘法寺【真間山弘法寺。ままさんぐぼうじ。現市川市真間4-9-1】末派
1.開基人名 僧日栄
1.開基年月 元和二庚申年(1616)八月
1.現住ノ姓名 無住
1.雑 該寺本開基ハ末詳。日栄ハ中興開基ナルヘシ。本尊三宝ヲ安置ス

道路
1.等級 里道
1.長 南方鎌形村界ヨリ東方菅谷村境ニ至ル。村内長延九丁三十二間
1.幅 貳間
1.形状 南方鎌形村ヨリ凡貳丁余嶮坂ニシテ、其余平地ナリ
1.雑項 菅谷村ヨリ発スル、南ハ越生北ハ熊谷往還ノ里道ニシテ、従来道路橋修繕等ハ本村ノ負擔(ふたん)ニ付ス。

地所 明治九年(1876)十二月調査ノ分
 [官有地]
1.村社 段別 六畝拾歩
1.秣場 段別 三町九反九畝八歩
1.芝地 段別 六反六畝歩
1.溜池 段別 六反貳畝廿八歩
1.用悪水路 段別 六反貳畝二歩
1.道路 段別 三町六反三畝拾貳歩
1.寺院境内 段別 四反二畝六歩
1.合計段別 拾町六反壱畝六歩
 民有地
1.田 段別 八町四反九畝拾壱歩
1.畑 段別 廿五町五反五畝拾壱歩
1.郡村宅地 段別 三町四反五畝拾歩
1.鍬下地 段別 壱町壱反四畝九歩
1.畑荒地 段別 貳反九畝拾二歩
1.山林 段別 二十町六反五畝歩
1.林 段別 三十一町五反四畝拾壱歩
1.芝地 段別 三反六畝拾八歩
1.萱生地 段別 九畝三歩
1.畦畔 段別 八反七畝貳歩
1.墓地 段別 三反八畝拾四歩
1.斃馬捨場 段別 五畝廿八歩
1.合計 段別 九十二町九反歩
1.総計段別 百三町五反壱畝五歩
外調査末済ニテ段別詳ナラス

山嶽
 雷電山
1.所在 村ノ西方ニアリ
1.形状 本村字上ノ山ニ連亘シ、東梺ニ民家アリ。西ハ遠山村大平山ニ接ス山嶽ヨリ三分シ、西ハ遠山村ニ境シ、南ハ鎌形村入会秣場ニ属シ、北ハ山脈平沢村ニ接ス。
1.高 五十丈
1.周回 末詳
1.登路 一条ニシテ本村字比丘尼山ヨリ上ル七丁余至ッテ嶮ナリ。
1.樹木 枩ノ小樹アリ、雑木鬱生ス。
1.景致 東南二方槻川ヲ帯ヒ、西方遠山村大平山及ヒ物見山ニ連接シ、北ハ平沢村深山ニ続ク。東ヨリ西ニ互リ遠山村ニ通スル里道嶺上ニ隧道アリ。東北ハ平衍(へいえん)ノ耕地ナリ。頂上ニ雷電神社アリ。旱魃(かんばつ)ノ年ハ雨請(あまごい)ヲ祈ル場所ナリ。社内ハ平坦ニシテ孤枩ノ大樹アリ。

林籔(りんそう)
1.字川枝 段別 三町貳反七畝四歩 主用 薪炭材
1.字原 段別 貳町壱反三畝廿五歩 主用 用材
1.字原 段別 三町壱畝三歩 主用 薪炭材
1.字中原 段別 三町七反六畝廿貳歩 主用 薪炭材
1.字山王 段別 三町四反四畝廿壱歩 主用 薪炭材
1.字石堂 段別 壱町壱反貳畝廿九歩 主用 薪炭材
1.字川坂 段別 三反貳畝十三歩 主用 用材
1.字川坂 段別 壱町七反八畝九歩 主用 薪炭材
1.字中島 段別 九反七畝貳歩 主用 薪炭材
1.字上ノ臺 段別 貳町貳反壱畝壱歩 主用 薪炭材
1.字明神前 段別 壱町壱反壱畝廿歩 主用 用材
1.字明神前 段別 壱町四反五畝六歩 主用 薪炭材
1.字小千代山 段別 八反三畝廿七歩 主用 薪炭材
1.字小千代山 段別 貳町九反七畝十九歩 主用 薪炭材
1.字谷 段別 五反六畝廿八歩 主用 用材
1.字谷 段別 貳町五反三畝廿二歩 主用 薪炭材
1.字比丘尼山 段別 壱町貳反四畝廿二歩 主用 用材
1.字比丘尼山 段別 拾町三反九畝廿八歩 主用 薪炭材
1.字上ノ山 段別 壱反九歩 主用 用材
1.字上ノ山 段別 八町九反壱歩 主用 薪炭材
1.合計段別 五拾貳町壱反九畝拾壱歩

原野
 小千代ノ原
1.所在 村ノ北隅
1.所属 官有ニ属
1.段別 四町貳畝八歩
1.形状 中央ニ耕作道アリ。該道ヨリ南ハ平坦ナリ。北ハ西北ニ傾斜シ二条ノ小谷アリテ民有ノ小田アリ。
1.生産 柴草生ス。村民ノ秣野トス。

河渠
 槻川
1.発源 西方秩父郡笠山ノ梺ヨリ発ス。
1.流状 南東ヘ直流シテ水勢急流ナリ。
1.所属ノ長 六丁三十間
1.廣 最廣四十間 最狭十三間
1.深 最深九尺 最浅貳尺
1.水質 澄清ナリ
1.潅漑 岸高ク用水ノ便ナシ
1.運輸 筏ニ通便ナリ
1.物産 鮎魚生ス
1.雑項 秩父郡笠山ノ梺白石村ヨリ出、北流シテ坂本村ニ至リテ南ニ折レ、下流小川村ニ至リ、竹沢川ノ小流ト会シテ、下里遠山ノ二村ヲ経テ、南方鎌形村界ヨリ北流シテ、本村ニ来リ、菅谷村界ニテ都幾川ト会ス。

橋梁
1.所在 村ノ南方里道字川坂槻川ニ架設ス。
1.長 十六間
1.幅 六尺
1.構造 木製
1.架設年月 明治十六年(1883)三月
1.雑項 ナシ

湖沼
 明神前溜池
1.所在 村ノ西方ニアリ、東ハ山林ニ属シ、西北ハ耕地ニ属ス。
1.径 縦 南北五十貳間 横 東西廿五間
1.面積 千三百三十七坪
1.水利 田三町三反七畝歩ノ用水ニ供ス。
 小千代山溜池
1.所在 村ノ北方ニアリ。東南ハ小千代原ニ属ス。
1.径 縦 南北十六間 横 東西七間三尺
1.面積 七十七坪
1.水利 田貳反五畝ト用水ニ供ス

租税
 国税
1.地税金 百九拾九円四拾六銭貳厘
1.合計金 百九拾九円四拾六銭貳厘
 地方税
1.地租割金 三拾五円五拾四銭八厘
1.戸数割金 貳拾三円九拾七銭八厘
1.営業税金 七円
1.雑種税金 壱円
1.合計金 六拾七円五拾貳銭六厘
 舊租
1.田高 米 廿九石六斗六升八合 石盛十九七五 免
1.畑高 永 拾五貫六百三拾九文四分四厘 石盛 六四三一 免
1.屋敷高 永 八百五拾三文六厘 石盛 十 免
1.合計地租 米 廿九石六斗六升八合 永 拾六貫四百九拾貳文五分
 舊雑税
1.綿 売出シ 永貳百貳拾文
1.合計 永 貳百貳拾文

舊検地帳表書合計
 寛文八年(1668) 案内 太兵衛 仁兵衛 五郎兵衛
1.表書 田畑屋敷 御検地帳
 申ノ八月廿一日 三冊ノ内 千手堂村
1.合計 上田 貳町五反六畝廿六歩 【石盛10】
 中田 壱町三反八畝廿四歩 【石盛9】
 下田 壱町貳反貳畝六歩 【石盛7】
 下々田 三反四畝拾九歩 【石盛5】
 上畑 貳町八反七畝貳拾歩 【石盛6】
 中畑 三町六反三歩 【石盛4】
 下畑 四町四反八畝六歩 【石盛3】
 下々畑 拾壱町貳反九畝拾壱歩 【石盛1】
 屋敷 七反四畝歩 【石盛10】

舊検地帳表書合計
1.表書 延宝八年申(1680)ノ閏八月
 切添畑改検地帳 中川八郎右衛門
          代 志村茂左衛門
1.合計 中畑 八畝九歩
 下畑 九畝拾壱歩
 下々畑 貳反八畝拾壱歩
 屋敷 三畝六歩

舊検地帳所載の字
 寛文八年申八月廿一日 《壱番 貳番 三番》 検地役人 坪井次右衛門
 坂下 川坂 門先 墓ノ前 樫ノ木 上ノ臺坂  明神前 田端 寺谷 後坂 小千代山 川枝 川屋田 阿陀ノ又 親ヶ谷戸 沼下 高座 高田 鳥打 五郎谷 西ノ沢 トイノ入 後坂下 日向山 コシマキ 石堂 中島 原
 以上二十八字

物産
1.米 生産高 六十九石四斗八升 輸出地 比企郡小川村
1.糯(もち)米 生産高 十六石壱斗
1.大麦 生産高 八十八石九斗三升七合
1.小麦 生産高 六十六石四斗
1.粟 生産高 十石八斗
1.大豆 生産高 四十七石二斗五升
1.蕎麦 生産高 十五石
1.實綿 生産高 百廿五メ目
1.繭 生産高 廿貳石
1.製茶 生産高 六メ目
1.甘薯 生産高 六百メ目
1.楮皮 生産高 二百メ目

民業
1.農業 三十七戸
1.農商兼業 五戸
1.農工兼業 六戸
1.雑項 農事ヲ主トスルモノ十中八九偶々農隙ニ職工ヲ帯用ス婦女子ハ農間ニ紡織ヲ重モニ業トス

菅谷村の沿革 志賀村(更新) 2

※『菅谷村の沿革 志賀村』の前半は,ココ。


神社
○八宮神社
1.所在 村ノ西方 字 清岩 坪数 百五十坪
1.祭神 下照日女命(したてるひめのみこと)
1.社格 村社
1.創建年月日 未詳
1.祭日 毎年 三月十五日、九月十九日
1.氏子 九十五戸
1.末社 天神社一座
1.現任宮司若クハ祠官ノ名 高坂榮衛
1.雑 本村ハ元五社明神ト唱ヒ村民五組分レテ氏子トナル。明治五年(1872)八月舊入間縣ニ出願許可ヲ得テ今ノ八宮社合併ス。則天照大神、保食神、諏訪明神、上、下照月女ノ命ノ二神ヲ以テ五社明神ト唱フ故ニ五柱大神ト尊号ス
○八坂神社
1.所在 村ノ中央北町ウラ坪数十坪
1.祭神 素戔鳴尊
1.社格 雑社
1.創建年月 文化三丙寅年(1806)三月
1.祭日 六月十五日
1.氏子 九十五戸
1.現任宮司若クハ祠官ノ名 高坂榮衛
1.雑 其年ノ春辰病ノ流行シテ村中大ニ苦悩也リ。村民合議トテ今ノ処ニ祈ル祭神ハ榛沢郡小前田ヨリ遷シタリト

 

寺院
○太谷山 宝城寺 寺坊院庵 東光庵一宇
1.所有 上野山 坪数八百五十坪
1.宗派 曹洞宗
1.寺數 比企郡中尾村慶徳寺末派
1.開基人名 僧臥雲寅龍
1.開基年月日 慶長三年(1598)
1.現任の姓名    儘田大椿


道路
○東京街道
1.等級 縣道
1.長 西方中爪村界ヨリ東方菅谷村界ニ達ス村内延長廿壱長四間三尺
1.幅 貳間三尺ヨリ三間ニ至ル外ノ濕枝堀ノ付属ス
1.形状 テボガ橋、奈良橋、蜻蛉橋ノ三ケ所アリ
1.雑項群馬県ヨリ山梨県ヘ通スル一等縣道ニシテ従来道路橋梁等ノ修繕ハ本村ノ負担ニ付シ若大破ニシテ村民ノカニタヘ兼ルトキハ許可ヲ得テ地方税ノ何合ヲ仰キ修復ヲ加エ来レリ。
○秩父往還
1.等級 縣道
1.長 本村中央ヨリ西方比企郡下里村ニ至ル 村内道十五丁五十間
1.幅 貳間
1.形状 平垣(へいたん)
1.雜項 入間郡川越町ヨリ秩父郡大宮郷ニ達スル三等縣道ニシテ本村中央字南町裏ノ一等縣道ヨリ分レ西南ニ向イ、八丁四拾貳間ハ里道ニシテ平沢村ヨリ出ツル縣道ニ會ス。夫ヨリ八丁三拾間ニシテ下里村界ニ至ル。

 

地所 明治九年(1876)十一月調査ノ分
1.官有地 村社    段別 五畝歩
1.官有地 林     段別 壱反六歩
1.官有地 秣場    段別 五畝拾四歩
1.官有地 川     段別 壱町八反九畝廿歩
1.官有地 溜池    段別 四町三反壱畝廿壱歩
1.官有地 溝渠    段別 三町五反七畝九歩
1.官有地 堤敷    段別 五反壱畝歩
1.官有地 道路    段別 貳反八畝拾歩
1.民有地 田     段別 四拾八町三畝歩
1.民有地 畑     段別 四拾六町壱反壱畝拾七歩
1.民有地 郡村宅地  段別 九町六反廿四歩
1.民有地 山林    段別 九拾六町三反三畝廿七歩
1.民有地 林     段別 三拾四町廿貳歩
1.民有地 秣場    段別 四町四反三畝廿歩
1.民有地 芝地    段別 貳拾貳歩
1.民有地 畦畔    段別 三町四反六畝廿九歩
1.民有地 掻上地   段別 五反八畝拾三歩
1.民有地 溜池    段別 三反廿七歩
1.民有地 墓地    段別 壱町貳反壱畝拾壱歩
1.民有地 斃馬捨場  段別 三畝廿五歩
1.官有地     合計段別 貳拾町壱反五畝廿八歩
1.民有地     合計段別 貳百四拾四町三反六畝四歩
總計段別 貳百六拾四町五反貳畝貳歩

 

山嶽
○太谷山
1.所在 村ノ西部
1.形状 孤山ニシテ其ノ南ニ清岩山相連ル頂上少シク平垣アリテ本村火防守護愛宕神社ノ小□アリ登路一条ニシテ険ナリ
1.高 三十七丈
1.周囲 三十丁十五間
1.登路 東方、西町裏ヨリ上ル五丁四拾八間ニ至ッテ険ナリ
1.樹木 全山松ノ大樹ナリ
1.景致 頂上愛宕神社ノ境内周囲一面枩ノ木大木アリテ風景ヨロシ。東ハ本村ノ民家ヲ一見ト宝城寺ノ境内ニ接ス南ハ秩父□還ヲ帯ヒ西ハ遠平山ニ近眺ス北ハ市ノ川ノ小流ヲ望ム東北ハ一般耕地ナリ。

 

林藪
1.所有 民有地 字鶴巻    段別 貳町七反九畝壱歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字向原    段別 三町貳反五畝廿一歩 主用 用材
1.所有 民有地 字向原    段別 五町八反七畝六歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字吹上    段別 貳町四反五畝九歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字我田分   段別 壱反三畝廿三歩   主用 薪炭材
1.所有 民有地 字久保前   段別 九反三畝十八歩   主用 用材
1.所有 民有地 字久保前   段別 七畝十五歩     主用 薪炭材
1.所有 民有地 字金平    段別 壱町三反九畝廿九歩 主用 用材
1.所有 民有地 字金平    段別 五町壱反四畝十四歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字津金澤   段別 貳町壱反壱畝五歩  主用 用材
1.所有 民有地 字津金澤   段別 貳町四反三畝十歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字松原    段別 壱町三反三畝歩   主用 用材
1.所有 民有地 字松原    段別 七町七反七畝廿二歩 主用 薪木材
1.所有 民有地 字辻     段別 三段七畝廿五歩   主用 用材
1.所有 民有地 字深沢    段別 壱反貳畝廿九歩   主用 薪炭材
1.所有 民有地 字向イ    段別 三畝十一歩     主用 薪炭材
1.所有 民有地 字南町裏   段別 五反九畝十二歩   主用 薪炭材
1.所有 民有地 字東町裏   段別 壱反壱畝廿六歩   主用 用材
1.所有 民有地 字東町裏   段別 壱畝三歩      主用 薪炭材
1.所有 民有地 字北町裏   段別 四畝廿五歩     主用 用材
1.所有 民有地 字西町裏   段別 壱町七反六畝十歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字殿ヶ谷   段別 壱町壱反廿五歩   主用 薪炭材
1.所有 民有地 字仲町    段別 六畝十四歩     主用 用材
1.所有 民有地 字壱町田   段別 壱反九畝八歩    主用 薪炭材
1.所有 民有地 字小原    段別 壱反八畝六歩    主用 薪炭材
1.所有 民有地 字大木ヶ谷戸 段別 五反貳畝九歩    主用 用材
1.所有 民有地 字大木ヶ谷戸 段別 四町七反八畝廿三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字上ノ山   段別 九町八反壱畝歩   主用 用材
1.所有 民有地 字上ノ山   段別 七反七畝廿二歩   主用 薪炭材
1.所有 民有地 字清岩    段別 八反十九歩     主用 用材
1.所有 民有地 字清岩    段別 八町四反七畝十三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字滝ノ入   段別 九町六反三畝壱歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字笹山    段別 貳町三畝十二歩   主用 用材
1.所有 民有地 字笹山    段別 五町九反九畝二歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字諏訪ノ入  段別 三町貳反廿三歩   主用 用材
1.所有 民有地 字諏訪ノ入  段別 九町六反六畝廿歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字池ノ入   段別 九反九畝廿六歩   主用 用材
1.所有 民有地 字池ノ入   段別 五町貳反二畝四歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字遠平    段別 八町七反三畝十三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字□ノ入   段別 貳町八反廿歩    主用 薪炭材
1.所有 民有地 字水境    段別 七反廿七歩     主用 用材
1.所有 民有地 字祖父ヶ入  段別 拾町八反壱畝七歩  主用 薪炭材
1.所有 民有地 字亀水    段別 三町貳反八畝廿五歩 主用 薪炭材
合計段別 百三拾町三反四畝拾九歩

 

原野
○金平ノ原
1.所在 村ノ南部ニアリ
1.所属 民有地
1.段別 三町六反三畝廿三歩
1.形状 全原平坦ナルモ少シ東斜ス
1.生産 茅、草生茂ス村民ノ秣場ナリ
○我田分野
1.所在 本村東ノ方ニアリ仝郡太郎丸村ト廣野村ト界ニ接ス
1.所属 村持共有地
1.段別 三反六畝拾三歩
1.形状 地形頗ル低シ平素濕地動モスレバ冠水ヲ請ク
1.生産 草木ナリ冠水ノ度肥土ヲ置ク村民之ヲ削採リ肥料ニ充ツ

 

河渠
○市ノ川
1.発源 男衾郡牟礼村ヨリ発ス
1.流状 東流シテ屈曲數回水勢緩慢ナリ
1.所属ノ長 三拾九丁九間
1.廣 最廣四間、最モ狭イ部分七尺
1.深 最深三尺、最浅五寸
1.水質 平素澄水
1.灌漑 岸高ク用水ノ運ナラス
1.運輸 小流最浅ニシテ船筏通セス
1.雜項 男衾郡牟禮村ノ溜池ノ下流ヨリ発シ沿村ノ小流ヲ合セテ本村ト北方杉山村界ヲ画シテ屈曲無數東流シテ太郎丸村ニテ糟川ヲ容レ枩山甼地内ニ至リ滑川ト会ス南流シテ鳥羽井新田荒川ト会流ス

 

橋梁
○デボガ橋
1.所在 一等縣道字壱町田遠流堀架設ス
1.長サ 貳間
1.幅 九尺
1.構造 土橋
1.架設年月日 明治十七年(1884)三月
○奈良橋
1.所在 一等縣道字東町用水路ニ架設ス
1.長 貳間
1.幅 九尺
1.構造 土橋
1.架造年月日 明治十六年(1883)八月
○蜻蛉橋
1.所在 一等縣道吹上用悪水路ニ架ス
1.長 九尺
1.幅 八尺
1.構造 石橋
1.架設年月日 明治十八年(1885)五月
○高橋
1.所在 熊谷駅へ通スル里道字仲町市ノ川ニ架設ス
1.長 四間
1.幅 三尺
1.構造 木製
1.架設年月日    明治九年十月

 

堤塘
○北町裏堤
1.長 村ノ北方字仲町ヨリ東町裏ニ至ル四丁廿間四尺
1.高 六尺ヨリ八尺ニ至ル
1.幅 馬踏七尺堤敷貳間三尺
1.雜項 川路屈曲多ク為メニ流水緩慢ナレハ古往ヨリ堤ニ破壊ヲ来ス事ナシ

 

湖沼
○亀水沼
1.所在 村ノ西方ニアリテ秩父往還ニ西北帯ス
1.徑 縦、南北 百六十間
横、東西 三十間
1.面積 四千百八十四坪
1.水利 旱魃年ハ旱害多ク大イニ不足ヲ生ス
化田拾貳町余歩ノ灌漑ニ供ス

 

古跡
○岡部太郎作陣屋趾
1.所在 村ノ東ノ方ニ字久保ノ前舊萱場屋敷
1.現状 岡部氏ノ用人夛田平馬ノ子孫今此処ニ住ス
1.雑項 岡部氏ノ子孫徳五郎代故アッテ米地ヲ没収サレル当時用人夛田平馬主君岡部氏ヲ養フ今ニ敷地ハ夛田氏子孫ノ所有トナル
○舊萬福寺廃寺
1.所在 村ノ西方字殿ヶ谷戸
1.現状 民有地ニ属ス
1.雑項 山号ヲ枩栄山ト号ス秩父郡安戸村上品寺ノ末寺ナリ明治三庚午年十月中廃寺トナル本尊不動尊秩父郡高山ニ遷移ス
○遠平山
1.所在 本村ノ西隅ニ位ス
1.景致 高サ四十六丈登路四丁十五間嶺上ヨリ三分北ハ中爪村ニ属シ西ハ下里村ニ属シ東南ハ本村ニ属ス山脈?ヶ峠【くさかんむり+ふるとり。スイ、カン、おぎ。】日向山ニ連接ス頂上ニ老孤松ノ大樹アリ
1.雑項 該山ハ麓ノ四方ニ溜池アリ秩父往還帯ニ春ハ全面諸草花ヲ粧ヒ夏ハ南風颯涼(さつりょう)ニシテ秋ハ四方山ノ紅色ヲ遠眺シ冬ハ秩父郡山白雪ヲ遠景セル等最モ絶景、他山ニ勝レタリ

 

租税
○国税
1.地税金 八百八拾八円八拾貳銭貳厘
1.車税金 壱円五拾銭
1.牛馬賣買免許税金 壱円
1.合計金 八百九拾壱圓三拾貳銭貳厘
○地方税
1.地租割金 百五拾八円四拾壱銭貳厘
1.戸数割金 六拾四円三拾六銭貳厘
1.營業税金 貳拾三円八銭
1.雑種税金 七圓拾銭
1.合計金 貳百五拾貳圓九拾五銭四厘
○舊租
1.田高 百三拾五石六斗九升 石盛 十 八 六 免
1.畑高 永 三拾四貫百七拾六文二分七厘六毛 石盛 四 免
1.屋敷高 永 壱貫貳百廿九文七歩二里四毛 石盛 五 免
1.合計地租 米 百三拾五石六斗九升  永 三拾五貫四百六文
○舊雑税
1.柴草冥加 永百貳拾文
1.合計 永百貳拾文

 

舊検地帳表書合計
1.表書 寛文五年(1665)
田方御檢地帳
巳ノ八月八日  志賀村
1.合計
上田 拾四町三反壱畝廿六歩
中田 五町八反貳畝廿六歩
下田 拾六町八反五畝拾三歩
上畑 九町三反貳畝拾六歩
中畑 拾町壱反六畝壱歩
下畑 拾壱町九反四畝拾三歩
下々畑 三拾貳町壱反九畝六歩
屋敷 壱町貳反五畝拾八歩
藪山 三町壱反九畝廿貳歩
萱場 壱町七反五畝拾歩
新田山 壱町九反五畝拾九歩
船木山 拾六町六反六畝廿四歩
1.備考 御検地帳表書ニハ寛文五年ト在ルモ先年ノ古水帳損シ見兼ルニ付更ニ延宝七年巳未九月改書替ルト末ニ載アリ亦曰ク新田船木山ノ検地帳ハ何年ノ項忘失セシカ不明唯タ反別帳而巳アリ事由詳ナラス

 

舊検地帳所載ノ字
寛文五年巳(1665)八月八日 二冊ノ内 検地役人 山本壱兵衛外二名
上ノ前、尾崎、竹ノ花、清岩寺、宮ノ前、岡田、笹山、宮ノ脇、歩越、水境、祖父ノ入、芳ノ入、霧ヵ久保、梨子ノ木田、●【浮?】田、金子田、押出、ザラメキ、所柄、滝ノ入、石合、五反田、梅ノ木田、大木ヶ谷戸、壱町田、上屋敷、川久保、三角、菖蒲ヶ谷、諏訪ノ入、芝山、前田、六地蔵、芝付、中町、柳原、古川、木ノ下、道光田、宮田、蚊山、下モ田、柿ノ木田、下モ宿、奈良橋、向イ、桑ヶ谷戸、坊谷、津金沢、峰久保、辻、久保ノ前、船頭田、本竹、市ノ坪、水深、焼米田、我田分、丸田、ソヤ潟、鼡嶋、立町、久保田、高田、籠田、芝際、鶴巻、三反田、八幡免、千部経、源八、柳町、畑合、寺ノ前、蜻蛉橋、金平、池ノ入、丸山ノ根、長ヲネ、遠平、蛭坪、芳久保、西屋敷、殿ヶ谷戸、長畑ケ、小原、川端、西町裏、柿ノ木入、東町裏、深沢、ドウドウメキ、田通シ、町屋、東屋敷、濱井場、松原、久保屋敷、田島、社宮司、トウカノ前、吹上、山森田、菊沢、向原
以上百五字

 

物産
1.米 生産高 四百八十二石八斗 輸出地方 比企郡小川村
1.糯米 生産高 四十七石五斗 輸出地方 比企郡小川村
1.大麦 生産高 三百三十二石壱斗六升            
1.小麦 生産高 百三十八石二斗六升八合    
1.栗 生産高 十二石
1.大豆 生産高 百四十三石壱斗六升
1.蕎麥 生産高 二十一石
1.甘薯 生産高 二百八十五メ目
1.實綿 生産高 三百八貫七百五匁
1.繭 生産高 五十石
1.製茶 生産高 十メ目
1.楮皮 生産高 三百メ目

 

民業
1.農業 九十五戸
1.商業 ナシ
1.農商兼業 十五戸
1.工業 ナシ
1.医業 二戸
1.農工兼業 八戸
1.雑項 農事ヲ主トスル者十中八九名適々農隙(のうげき)ニ商業ヲ兼用スルモノ稀ナリ婦女ハ農間ニ紡織ヲ重モニ業トス

 

飛地
1.所在 本村ノ東方同郡杉山村ノ内ニアリ
1.周囲 百間●【バカリ?】
1.面積 三百三拾貳歩
1.字 堂ヶ谷戸
1.耕地 畑  壱反壱畝貳歩

菅谷村の沿革 志賀村(更新) 1

 武蔵国比企郡志賀村

 

沿革
1.名稱 本村往昔四ケ村ト称ス。後年暦未詳志賀村ニ改ム。
1.所属 古時ヨリ郷、庄、領ノ唱ナシ。明治五申年(1872)二月大小区ノ名ヲ置き六大区四小区ト称ス。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ヲ置キ、同十七年(1884)七月本村外八ケ村ヲ以テ菅谷村連合戸長役場ヲ置ク。
1.分合 往古同郡菅谷村ト一村タリシニ寛文年中ノ頃分村シテ二村トナル。
1.管轄 古時未詳徳川氏ノ世ニ至リ麾下(きか)岡部太郎ノ采地タリ安永元壬辰(1772)十月御代官飯塚伊兵衛支配トナル安永九庚子年(1780)山形城主《後館林ニ移ル》秋元但馬守ノ堤封トナル。天保十三壬寅年(1842)十月川越藩主松平大和守ノ領地トナル。慶応三甲年(1867)同領主上野国前橋ニ転ス。明治二巳年(1869)八月更ニ前橋藩知事支轄タリ明治四辛未年(1871)七月前橋縣ニ轉ス。同五壬申年(1872)二月入間縣ニ移ル同九年(1876)埼玉県ノ所轄トナル同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属シ明治十七年(1884)七月本村及ヒ外八ケ村ヲシテ同郡菅谷村連合戸長役場ヲ置ク。

 

位置疆域
位置

1.東 比企郡《太郎丸村 廣野村》二村ノ内市ノ川中央及ヒ原野
1.西 同郡《下里村 中爪村》二村ノ山峯及ヒ耕地
1.南 同郡《平澤村 菅谷村》二村ノ山嶺及ヒ坂路
1.北 同郡杉山村市ノ川中央
幅員
1.東西 廿六丁四十五間
1.南北 拾貳丁
1.周囲 貳里三十壱丁
1.面積 七十九万三千五百六拾貳坪
地味
1.色 黒
1.質 赤土埴交リ
1.適種 中稲及ヒ小麦ニ宣シ最モ茶桑楮等ニ適ス
地勢
1.山脈 西南ハ山岳連亘シテ西隅ニ至ッテ遠平ヲ続ク松雑木鬱生ス草芽ナト茂セリ
1.水脈 市ノ川西ノ方男衾郡牟礼村ヨリ出テ東流シテ本村ニ至リ北方同郡杉山村ト境界ヲ劃シテ鳥羽井新井ニ至ッテ荒川ニ入《舟筏通セス運ブ用水ノ便利ナシ》
1.東部 平垣ニシテ北東ニ市ノ川ヲ帯ヒ耕耘ノ地夛シ
1.西部 一連山岳ニシテ谷間ニ小田アリ
1.南部 山林耕地ニ接続シテ北面ニ傾斜ス
1.北部 耕地
1.全地形勢 西南ハ山岳連接シテ只山間ニ小田アルノミ東北ハ一般平面ノ耕地ナリ中央西東ヘ長ク群馬縣ヨリ山梨縣ヘ通スル縣道アリ其ノ両端ニ村民在住ス小シク小市ノ姿ヲ占メ北方ニ熊谷道東方ニ松山道西ノ方ニ小川道等ノ里道アリ。平年水旱両損害ノ患地ニシテ最悪村ナリ。

地種
1.官有地 第一段別 五畝歩 筆数 一筆
1.官有地 第三段別 拾九町八反貳畝十八歩 筆数 七筆
1.官有地 第四段別 貳反八畝拾歩 筆数 一筆
1.官有地 小計段別 貳拾町壱反五畝廿八歩 筆数 九筆
1.民有地 第一段別 貳百四拾貳町七反九畝廿五歩 筆数 千八百三十一筆
1. 〃  第二段別 壱町五反六畝九歩 筆数 六拾一筆
1. 〃  小計段別 貳百四十四町三反六畝四歩 筆数 千八百九十二筆
1.總計 段別 貳百六拾四町五反貳畝貳歩
1. 〃 筆数 一千九百壱筆

 

里程
1.元標(げんぴょう)所在 本村中央字東町裏
1.本縣庁ヘ 十一里十二丁三十七間二尺
1.本郡役所ヘ 二里十六丁四十九間二尺
1.近驛 東 松山町ヘ二里十八丁
1.   西 小川村ヘ壱里十八丁
1.   南 越生村ヘ三里二十五丁
1.   北 熊谷驛ヘ三里三十丁
1.東京、著名市邑 日本橋ヘ十七里二十一丁

 

耕宅地及鹽田
1.田 段別 四拾八町三畝歩
1.田 筆数 五百四十筆
1.田 地価 貳萬四千百八円三拾貳銭
1.畑 段別 四十六町壱反壱畝拾七歩
1.畑 筆数 六百三十二筆
1.畑 地価 七千七円八拾壱銭五厘
1.宅地 段別 九町六反廿四歩
1. 〃 筆数 百十七筆
1. 〃 地価 貳千四百九拾三円八拾四銭
1.總計 段別 百三町七反五畝拾壱歩
1. 〃 筆数 千二百八十九筆
1. 〃 地価 三万三千六百九円九拾七銭五厘

 

宅地【字地カ?】
1.鶴巻(つるまき) 舊字 鶴巻、向原、向我界【我田分?】、千部塚、源八
1. 〃 段別 七町四畝拾九歩
1. 〃 筆数 五十九筆
1.向原(むかいはら) 舊字 下新田、向原、菊澤
1. 〃 段別 拾壱町五反四畝四歩
1. 〃 筆数 七十七筆
1.吹上(ふきあげ) 舊字 吹上、山森田
1. 〃 段別 四町四反壱畝拾壱歩
1. 〃 筆数 四十六筆
1.蜻蛉橋(とんぼばし) 舊字 蜻蛉橋、寺前堅町【寺前、堅町?】、下ノ森、瀉【ソヤ?】
1. 〃  段別 七町九反六歩
1. 〃  筆数 八十筆
1.鼠嶋(ねずみじま) 舊字 鼠嶋、葭際、水深
1. 〃 段別 五町五反八畝拾五歩
1. 〃 筆数 五十三筆
1.我田分(がだぶん) 舊字 我田分
1. 〃  段別 四町壱反七歩
1. 〃  筆数 四十七筆
1.久保前(くぼまえ) 舊字 久保前、濱井場*1、萱場屋敷
1. 〃  段別 八町壱反六畝廿歩
1. 〃  筆数 百貳筆
1.本竹(もとたけ) 舊字 トヲカノ前、社宮司
1. 〃 段別 三町三畝三歩
1. 〃 筆数 【書いてなし】
1.松原(まつばら) 舊字 坊谷、松原
1. 〃 段別 拾壱町八反七畝十三歩
1. 〃 筆数 六十七筆
1.辻(つじ) 舊字 辻、新岳山【新兵衛山?】、窪屋敷
1.〃 段別 四町三反八畝拾貳歩
1.〃 筆数 六十二筆
1.深澤(ふかさわ) 舊字 深澤、奈良橋、町屋
1. 〃 段別 三町三反壱畝七歩
1. 〃 筆数 五十三筆
1.向イ(むかい) 舊字 向イ
1. 〃 段別 三町壱反十八歩
1. 〃 筆数 三十七筆
1.尾崎(おさき) 舊字 尾崎、鍬ヶ谷戸
1. 〃 段別 三町三反七畝十三歩
1. 〃 筆数 五十筆
1.南町裏(みなみまちうら) 舊字 西裏、上ノ前
1. 〃  段別 三町九反八畝廿九歩
1. 〃  筆数 五十筆
1.東町裏(ひがしまちうら) 舊字 蚊山、材ノ番【柿ノ木田?】、下モ田
1. 〃  段別 八町三反九畝六歩
1. 〃  筆数 百三筆
1.北町裏(きたまちうら) 舊字 上蚊山、木ノ下、道光田
1. 〃  段別 六町四反七畝十六歩
1. 〃  筆数 七十八筆
1.西町裏(にしまちうら) 舊字 柿ノ木入、三角 
1. 〃  段別 四町三反壱畝壱歩
1. 〃  筆数 五十八筆
1.殿ヶ谷戸(とのがやと) 舊字 殿ヶ谷戸
1. 〃   段別 三町貳反九畝十六歩
1. 〃   筆数 二十五筆
1.仲町(なかまち) 舊字 仲町、土【上?】屋敷、川久保
1. 〃 段別 五町三反八畝七歩
1. 〃 筆数 六十九筆
1.押出(おんだし) 舊字 押出、上壱町田
1. 〃 段別 貳町七反十三歩
1. 〃 筆数 三十七筆
1.壱町田(いっちょうだ) 舊字 壱町田
1. 〃 段別 貳町八反四畝拾壱歩
1. 〃 筆数 三十九筆
1.小原(こばら) 舊字 小原
1. 〃 段別 貳町七反壱畝十八歩
1. 〃 筆数 四十五筆
1.大木ヶ谷戸(おおきがやと) 舊字 大木ヶ谷戸、六地蔵、石合梅、木田、五反田
1. 〃 段別 筆数の記入なし
1.上野山(うえのやま) 舊字 太谷山
1. 〃 段別 拾壱町三反三畝貳歩
1. 〃 筆数 三十貳筆
1.清岩(せいがん) 舊字 清巖山
1. 〃 段別 九町三反三畝貳歩
1. 〃 筆数 廿五筆
1.笹山(ささやま) 舊字 笹山、宮前、岡田
1. 〃 段別 九町三反三畝十五歩
1. 〃 筆数 五十七筆
1.滝ノ入(たきのいり) 舊字 滝ノ入、所柄、菖蒲ヶ入
1. 〃 段別 拾町五反九畝廿壱歩
1. 〃 筆数 四十七筆
1.諏訪ノ入(すわのいり) 舊字 諏訪ノ入、前田、金子田、浮田
1. 〃 段別 拾四町八反八畝廿六歩
1. 〃 筆数 六十一筆
1.池ノ入(いけのいり) 舊字 池ノ入、蛭坪、梨子番
1. 〃 段別 六町九反三畝三歩
1. 〃 筆数 四十七筆
1.遠平(とおのひら) 舊字 遠平
1. 〃 段別 八町九段八畝五歩
1. 〃 筆数 三十六筆
1.葭ノ入(よしのいり) 舊字 葭ノ入、霧ヶ久保
1. 〃 段別 三町六反三畝三歩
1. 〃 筆数 廿壱筆
1.水境(みずさかい) 舊字 水境、長尾根
1. 〃 段別 三町七反六歩
1. 〃 筆数 四十三筆
1.祖父ヶ入(じじがいり) 舊字 租火ヶ入、勝山
1. 〃 段別 拾壱町三反三畝九歩
1. 〃 筆数 三十五筆
1.亀水(かめみず) 舊字 水境
1. 〃 段別 三町八反三畝廿三歩
1. 〃 筆数 十七筆

  *1:濱井場(浜井場)については、「嵐山町誌163 吉田村」の「矢崎」の項と、「嵐山町誌143 信仰に関係あるもの 塚」を参照のこと。人形のこうげつ『人形 その素晴らしき世界』さんの「破魔弓のお話

戸数
1.士族 本籍 壱戸
 内現住 壱戸
  出寄留管外 0
      内 0
  入寄留管外 0
      内 0
  小計 壱戸
1.平民 本籍 九拾五戸
 内現住 九拾五戸
  出寄留管外 0
      内 0
  入寄留管外 貳戸
      内 貳戸
  小計 九十九戸
1.合計 本籍 九十六戸
 内現住 九十六戸  出寄留管外 0
               内 0
           入寄留管外 貳戸
               内 貳戸
 總計  百戸

人口
1.士族 本籍戸主 《男 壱人/女》 家族 男/女 壱人》 計壱人
      合貳人内現住貳人 出寄留、入寄留ともナシ
1.平民 本籍戸主 《男 九十五人/女》 計九十五人 家族 《男 二百壱人/女 二百七十一人》 計四百七拾貳人
      合 五百六十七人
 内現住 五百六十七人 出寄留 0
            入寄留管外戸主《男 二人/女》 計貳人
                 家族《男/女 三人》 計三人 合五人
               管内戸主《男 二人/女》 計二人
                 家族《男 壱人/女 二人》 計三人 合五人
             ●合(きょうごう) 拾人
1.總計 本籍戸主 《男 九十六人/女》 計九十六人
      家族 《男 貳百壱人/女 貳百七十二人》 計四百六十九人 合計 五百六十九人
 内現住 五百六十九人 出寄留 0
            入寄留管外戸主《男 二人/女》 計貳人
                 家族《男/女 三人》 計三人 合五人
            入寄留管内戸主《男 二人/女》 計貳人
                 家族    《男 壱人/女 二人》 計三人 合五人
             ●合(きょうごう) 拾人
 合計 男 二百貳人、女 二百七十七人
    計 五百七拾九人

 

本籍年令
 五年未満《男 廿四人 女 廿七人》合五十壱人
 五年以上《男 五十人 女 丗八人》合八十八人
 十年以上《男 丗六人 女 廿五人》合六十壱人
 十五年以上《男 拾五人 女 丗一人》合四拾壱人
 廿年以上《男 廿人 女 拾四人》合三拾四人
 廿五年以上《男 拾五人 女 拾四人》合廿九人
 三十年以上《男 廿人 女 拾六人》合三拾六人
 三十五年以上《男 拾五人 女 廿三人》合三拾八人
 四十年以上《男 廿四人 女 拾九人》合四拾三人
 四十五年以上《男 廿人 女 拾七人》合三拾七人
 五十年以上《男 拾三人 女 拾三人》合二拾六人
 五十五年以上《男 拾壱人 女 九人》合貳拾人
 六十年以上《男 拾壱人 女 拾壱人》合貳拾貳人
 六十五年以上《男 拾貳人 女 七人》合拾九人
 七十年以上《男 七人 女 三人》合拾人
 七十五年以上《男 四人 女 貳人》合六人
 八十年以上《男  女 三人》合三人
 八十五年以上《男 壱人 女》合壱人
1.總計 《男 貳百九十八人/女 貳百七十二人》合五百七拾人


生死及就籍除籍
1.出生《男 四人 女 四人》合八人
1.就籍《男 二人 女 拾壱人》合拾三人
1.計《男 六人 女 拾五人》合貳拾壱人
1.死亡《男 八人 女 拾人》合拾八人
1.除籍《男 二人 女 八人》合拾人
1.計《男 拾人 女 拾八人》合貳拾八人


 内種《牡 三十四頭 牝》小計三拾四頭
 外種  ナシ 小計 ナシ
1.小計《牡 三拾四頭/牝 0》合計三拾四頭
1.総計 三拾四頭

[車?]
1.荷車 大六以上 四輌 合計四輌
1.総計 四輌

※『菅谷村の沿革 志賀村』の続きは,ココ。

菅谷村の沿革 大蔵村(現・嵐山町)

武蔵国比企郡大蔵村

沿革
名称 往昔大倉トアリ。年代未詳今大蔵村ト書ス。
所属 玉川領大蔵郷ニ属シ明治五壬申年(1872)二月大小區ヲ置キ六大區四小区ト呼フ。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属シ、同十七年(1884)七月本村外八ヶ村ヲシテ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。
分合 旧一村タリシモ元禄十一寅年(1698)三給ニ分レ一御料所其ノ余ハ知行所トナリ。宝暦十三年未年(1763)清水領及知行所ノ二分ニナル。寛政八辰年(1796)ニ至リテ又一村トナル。
管轄 古時未詳。徳川氏関東総領以後元禄十一寅年(1698)御代官伊奈半左衛門支配所タリ。下ッテ宝暦十三年(1763)清水殿領地ニ転シ残高石黒喜一郎知行所トナル。寛政八辰年(1796)清水家御世嗣ナク御代官野田文蔵支配トナリ。此ノ時ニ給ヲ合テ一給トナル。文政七申年(1824)清水家再興シテ領地ニ復ス。天保十四卯年(1843)川越城主松平大和守領知ニ代ル。明治五壬申年(1872)二月入間縣管轄ニ転シ同六年(1873)六月熊谷縣ノ所轄ニ移ル。同九年(1876)九月埼玉縣ノ管轄タリ。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属シ同十七年(1884)七月本村外八ヶ村ヲシテ菅谷村聯合戸長役場ノ所轄ニ属ス。

位置疆域
位置 比企郡西ノ方
東 根岸村上唐子村ノ畑ノ耕地
西 鎌形村田耕地
南 将軍沢村ノ山林
北 菅谷村都幾川ノ中央
幅員
東西 九丁
南北 六丁
周囲 三十四丁三十間
面積 廿五萬貳千九百八十八坪
地味
色 村ノ中央ヨリ南方黒赤混ス北方白赤混ス
質 壚土(くろつち)三ト真土砂交リ七分
適種 稲梁ニ克ク適ス。大麦、楮、桑茶ニ應セリ
地勢
山脈 西南漸ク高シ。原野等踰(こ)エテ平林
水脈 西北部ニ都幾川ヲ沿ヒ、東流シテ根岸村ニ入。舟通セス筏ニ便ナリ
東部 耕地
西部 耕地
南部 山林
北部 耕地
全地形勢 西北ニ方ハ耕地ヲ隔テテ都幾川ヲ帯ビ、村ノ中央、北方菅谷村ヨリ来リ南ノ方将軍沢ニ至ル八王子往還ノ里道アリ。両端村民併住ス。少シク宿並ヲナセリ。東ハ畑耕地ニ、南ハ本村ノ原野ヲ超エテ平林アリ。又東方枩山町ヨリ西方ヲ経テ秩父郡中行ク里道ハ、根岸村界ヨリ来ツテ村ノ中央八王子道ニ會シテ南ヘ稍二十間許延キ、又右ニ分レ西ノ方鎌形村界ニ入。全村高燥ノ地ナレドモ田地隣村鎌形村地内ヨリ発ル都キ川ノ流水ヲ用水ニ充ツヲ以テ足リトス。但シ村ノ中央ニ木曽帯刀先生義賢ノ館址アリ。今皆陸田ナレドモ構塘壁ハ今尚存セリ。

地種
官有地
第一段別 八畝拾壱歩 筆数 二筆
第二段別 ナシ
第三段別 拾貳町三反拾四歩 筆数 十四筆
第四段別 三反六畝七歩 筆数 二筆
小計段別 拾貳町八反貳歩 筆数 十八筆
民有地
第一段別 七拾壱町九反二畝一歩 筆数 千二百四拾壱筆
第二段別 五反壱畝廿三歩 筆数 十筆
小計段別 七拾貳町四反三畝廿四歩 筆数 千二百五拾壹筆
總計段別 八拾五町貳反参畝廿四歩 筆数 千二百六拾九筆

里程
元標所在 本村中央字御所ヶ谷戸
本縣庁ヘ 十里廿三町
本郡役所ヘ 一里廿四町
近驛 東 松山町ヘ一里廿四丁三十七間
西 小川村ヘ二里十二丁
南 越生村ヘ二里三十二丁
北 熊谷驛ヘ四里十八丁
東京 日本橋ヘ 十六里廿三丁

耕宅地及鹽田
民有地
田 段別 拾参町貳畝廿六歩 筆数 三百六拾一筆
地価 七千四拾一円二十七銭五厘
畑 段別 三拾三町七反拾壱歩 筆数 五百四十二筆
地価 五千六百円四拾五銭貳厘
宅地 段別 五町貳反貳歩 筆数 七拾二筆
地価 千三百六拾八円三銭
總計 段別 五拾壱町九反五畝九歩 筆数 九百七十五筆
地価 壱万四千九円八十五銭七厘

字地
大東(おおひがし) 舊字 大東
段別 四町五反五畝十六歩
筆数 七十一筆
地尻(ぢじり) 舊字 地尻
段別 五町壱反五畝拾歩
筆数 九拾筆
入加(にゅうか) 舊字 入加
段別 五町五畝七歩
筆数 六十二筆
小谷(こやつ) 舊字 小谷
段別 四町九反九畝十九歩
筆数 六十四筆
坊ノ上(ぼうのうえ) 舊字 坊ノ上
段別 五町五反六畝十四歩
筆数 七十九筆
大谷(おおやつ) 舊字 大谷
段別 四町七反四畝廿壱歩
筆数 四十一筆
西原(にしはら) 舊字 西原
段別 五町四反八畝十三歩
筆数 七十一筆
御所ヶ谷戸(ごしょがやと) 舊字 御所ヶ谷戸
段別 六町二反八畝七歩
筆数 百四筆
堀ノ内(ほろのうち) 舊字 堀ノ内
段別 四町貳反七畝十九歩
筆数 六十九筆
下河原(しもがわら) 舊字 下河原
段別 五町九反五畝七歩
筆数 百四十六筆
柏田(かしわだ) 舊字 柏田
段別 四町九反八畝二十八歩
筆数 【記載ナシ】
宮ノ裡(みやのうち) 舊字 宮ノ裡
段別 三町三反壱畝十五歩
筆数 六十三筆
行司免(ぎょうじめん) 舊字 行司免
段別 四町九反三畝二歩
筆数 七十七筆
木ノ宮(きのみや) 舊字 木ノ宮
段別 四町三反三歩
筆数 六十九筆
上河原(かみかわら) 舊字 上河原
段別 壱町貳反四畝二歩
筆数 七十五筆

戸籍
平民 本籍 五拾八戸
内現住 五十八戸
入寄留管外 壱戸
小計 五十九戸
合計 五十九戸

本籍 戸主 男五十六人 女二人 計五十八人
家族 男百三十人 女百八十二人 計三百十二人
合三百七十人 現住三百七十人
入寄留管外 戸主 男壱人 女 計壱人
家族 男 女貳人 計二人
合三人 繳合(きょうごう) 三人

本籍年令
五年未満 男二十一人 女二十二人 合四十三人
五年以上 男廿五人 女廿人 合四十五人
十年以上 男十四人 女十八人 合三十二人
十五年以上 男十七人 女十九人 合三十六人
二十年以上 男十六人 女十一人 合二十七人
二十五年以上 男十四人 女十一人 合廿五人
三十年以上 男十二人 女十人 合廿二人
三十五年以上 男十二人 女十人 合廿二人
四十年以上 男六人 女十七人 合廿三人【ママ】
四十五年以上 男十一人 女八人 合拾九人
五十年以上 男十一人 女七人 合十八人
五十五年以上 男七人 女八人 合十五人
六十年以上 男九人 女九人 合十八人
六十五以上 男六人 女五人 合十一人
七十年以上 男二人 女六人 合八人
七十五年以上 男三人 女二人 合五人
八十年以上 男  女一人 合壹人
總計 男百八十六人 女百八十四人 合三百七十人

生死及就籍除籍
出生 男七人 女六人 合拾三人
就籍男二人 女三人 合五人
計 男九人 女九人 合拾八人
死亡 男五人 女三人 合八人
除籍 男一人 女三人 合四人
計 男六人 女六人 合拾二人

牛馬
内種 牡 廿六頭 小計廿六頭 合計廿六頭


荷車 大六以上 十六輌 合計十六頭

神社
○日枝神社
所在 村ノ西方字宮ノ裡 坪数 百七十四坪
祭神 大山咋命(おおやまぐいのみこと)
社格 村社
創建年月 応永年中(1394−1428)
祭日 十月十日
氏子 五拾八戸
末社 諏訪社 八幡愛宕社 三峯社 神明社 雷電社 八坂社 菅原社 木ノ宮社
現任宮司若クハ祠官ノ名 斉藤周養
雑 社領十石慶安年中賜リ其ノ項安養寺別當セシヨシ。御一新ノ際上知トナル
○稲荷社
所在 村ノ中央字御所ヶ谷戸 坪数 四拾五坪
祭神 蒼魂命【倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・保食神】
社格 雑社
創建年月 仁平年中(1151−1154)
祭日 毎年二月初午ノ日
氏子 五拾八戸
末社 神明社
現任宮司若クハ祠官ノ名 齋藤周養
雑 俚語ニ木曽義賢ノ守護神ナリト云ヘリ。事詳ナラズト雖モ其ノ旧キコト知ラル。
○菅原社
所在 東方字大東 坪数 三十二坪
祭神 菅原道真
社格 雑社
創建年月 末詳
祭日 一月二十五日
氏子 五十八戸
現任ノ宮司若クハ祠官ノ名 斉藤周養

寺院
○大福山向徳寺
所在 村ノ北方字堀ノ内 坪数 千八十七坪
宗派 時宗
寺格 相模国鎌倉郡藤澤驛清浄寺ノ末流
開基人名 清阿上人
開基年月 宝治年中【1284年=弘安七年】
現住ノ姓名 永井諦住
雑 無量院ト号ス。慶安二年(1649)寺領十石賜リ。其ノ后年暦末詳廃寺トナリシヲ*1天和年中ノ頃(1681−1683)向阿徳音ト云フル僧中興開基セシトナリ。本尊阿弥陀ヲ安ス恵心僧都ノ作ナリト云フ。鐘ハ元文五年(1740)ノ鋳造ノ銘アリ。
*1:「其ノ后年暦末詳廃寺トナリシヲ」の前に「開山清阿宝治二年(1248)(ほうじ)四月八日寂(じゃく)セリ。」(『新編武蔵風土記稿』大蔵村)にあたる文が入る。

○大乘山安養寺
所在 村ノ南方字坊ノ上 坪数 貳百八十五坪
宗派 天台宗
寺格 比企郡下青鳥村浄光寺末派
開基人名 廣覺法印
開基年月 応永元甲戊年(1394)五月
現住ノ姓名 小嶋乘寛
雑 寂光院ト号ス。本尊阿弥陀ヲ安置ス。境内薬師堂建設アリ。村社日枝神社ヲ管理セシニ御一新ニ際シテ止ム。

道路
○秩父道
等級 里道
幅 貳間
長 東ノ方根岸村界ヨリ西ノ方鎌形村界ニ至ル七丁四拾七間
形状 東方根岸村界ヨリ入西ニ向イテ壱丁二十貳間来リ村ノ中央八王子道ニ會シテ又南ヘ折レ三十九間来リテ又西二分レテ五丁三十六間ニシテ鎌形村界ニ入リ之ハ東方松山甼ヨリ西平ヲ経テ秩父郡大宮郷ニ至ル大通リ二テ最モ平素人馬ノ往来茂シ
○八王子道
等級 里道
長 北ノ方菅谷村ヨリ来リ都幾川ヲ渉リ川原ヲ過キ本村標杭ヨリ南ノ方将軍沢界ニ至ル八丁五十七間三尺
幅 貳間
形状 北ノ方都幾川ノ南岸ヨリ発リ村ノ中央ヲ南ニ向イ直道シテ三丁七間来リ秩父道ト會同シテ三十九間ニ三筋橋爰ニ秩父道ト分レ尚南ヘ直道シテ二丁二十九間来リ縁截橋アリ廿五間ニシテ不逢ヶ原ノ坂道ニ上リ将軍澤村不添ヶ森ニ入ル
雑項 舊記ニ曰ク此ノ道ハ昔シ木曽帯刀先生義賢此ノ地ニ在住セシトキノ町方ニシテ今モ両端ニ村民併住ヲナセリ

地所 明治九年(1876)十二月廿二日調査ノ分
官有地
村社 段別 五畝廿四歩
社地 段別 貳畝十七歩
林 段別 三反五畝廿壱歩
原野 反別 貳反七畝四歩
都幾川 反別 四町六反八畝拾歩
溜池 反別 五畝五歩
溝渠 段別 壱町壱反七畝拾歩
堤籔 段別 五反壱反七畝拾歩
道路 段別 五町貳反五畝拾壱歩
掲示場 段別 三歩
寺院境内反別 三反六畝七歩
合計 反別 拾貳町八反貳歩
民有地
田 反別 拾参町貳畝廿六歩
畑 反別 三拾三町七反貳畝拾壱歩
郡村宅地 反別 五町貳反貳歩
山林 反別 拾四町七反八畝五歩
林 反別 貳町八反七畝六歩
萱生地 反別 壹反九畝廿四歩
芝地 反別 四反八畝廿二歩
用水路 反別 九反廿八歩
畦畔敷 反別七反一畝廿七歩
墓地 反別 四段五畝歩
斃馬捨場 反別 六畝廿三歩
合計 段別 七拾弐町四段三畝廿四歩
總計 反別 八十五町貳反参畝廿六歩

林籔(りんそう)
所有 民有地 字大東 段別 三反七歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字地尻 段別 壱町八反七畝十四歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字入加 段別 四反五畝十七歩 主用 用材
所有 民有地 字入加 段別 三町七反十二歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字小谷 段別 三反八畝四歩 主用 用材
所有 民有地 字小谷 段別 三町壹反八畝一歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字坊ノ上 段別 九畝二十八歩 主用 用材
所有 民有地 字坊ノ上 段別 四段貳畝十二歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字大谷 段別 三段七畝三歩 主用 用材
所有 民有地 字大谷 段別 四町壱反壱畝拾貳歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字西ノ原 段別 二反五畝十五歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字御所ヶ谷戸 段別 五反八畝廿一歩 主用 用材
所有 民有地 字堀ノ内 段別 八反弐畝十八歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字下河原 段別 壱反六畝八歩 主用 薪炭材
所有 民有地 字下河原 段別 八反四畝十九歩 主用 用材
合計 拾七町五反八畝拾壱歩

原野
不逢ヵ原
所在 村ノ南ノ方ニアリ
所属 民有地
段別 八町壱反貳畝歩
形状 中央以北ハ少シク北東ヘ斜面ス中央ニ一条ノ谷アリ平素ハ小泉湧出ス。以南ハ平林ニシテ将軍沢村不添ヶ森ニ属セリ。
生産 中央以北ハ秣野ニシテ以テ南ハ雑木繁生ス。

河渠
都幾川
発源 秩父郡大野村ヨリ発ス
流状 東方ニ直流シテ水勢緩慢
所属ノ長 八丁廿間 最広百間 最狭八十間
深 最深八尺 最浅二尺
水質 澄清
潅漑 用水ニ便ヲ得ル
運輸筏ヲ通ス
物産鮎魚ヲ生ス
雑 水源ハ秩父郡大野村字鳶巣山ヨリ発水シ所々ニ山間小流ヲ合セテ西方鎌形村地内ニ於テ槻川ト会流シテ本村ニ至リ東流シテ東方根岸村界ニ入ル。

橋梁
縁截橋(えんきりばし)
所在 村ノ南方里道八王子道字入加堀ニ架設ス。
長 八尺
巾 七尺
構造石製
架設年月 明治九年(1876)九月
雑項 本村南ノ方不逢原ノ北端字小谷ノ渓間ヨリ湧出スル小泉ノ末流ニ架スル橋ニシテ縁截橋ニ唱フ。之モ坂上利仁将軍ノ由縁アリトカヤ。里民ノ口碑ニ此ノ橋ニ祈念セバ縁ヲ截ル事奇ナリト云ヒ伝フ。
蛇坂橋(へびざかばし)
所在 村ノ北方里道八王子道都幾川ニ架設ス。
長 拾余間
巾 三尺
構造 木製
架設年月 其ノ年十一月上旬ニ架シテ翌年三月末旬ニシテ事足レリトス。馬車ノ通行アルハ僅カ川下ニ降リテ枩山甼ニ通スル馬橋アルヲ以テ之ヲ兼ヌル故ナリ。

堤塘
都幾川堤
長 四百四十七間。西方鎌形村ヨリ発セリ本村字下河原ニ至ル。
巾 九尺 馬踏 八尺 堤脚 五六間ニ過ズ
雑 北岸高ク自然山ヲ以テ堤防ヲ兼ヌル故ナリ。本村ノ地内ニ漲流セルヲ防グ爲メ建築セル堤ナレバ暴漲防トシテ悉ク数千本ノ杭木ヲ以テ防グ。其ノ費用ハ官民ニ途ニ分ツ。

湖沼
小谷池
所在村ノ南部
経 東西拾五間 南北拾八間
面積 百五十五坪
水利 田五段三畝十四歩ノ用水ニ供フ。
雑項 不逢ヶ原ノ谷間ヨリ湧出セシ水泉ヲ溜メテ以テ用水ニ充ルコトトス。

古跡
古城蹟 大蔵ノ館
所在村ノ中央字御所ヶ谷ニアリ。
現状 東西一丁五十五間南北一丁三十間周回六丁三十間面積九千六百九十三坪ニシテ皆陸田ナリ。西隅ニ稲荷社アリ。社中廿間四方。杉大樹アリ。義賢ノ守護神ノヨシ。東西ニ方ハ胸壁今尚存ス。南一方ハ秩父郡道ヲ以テ界シ、北ノ一方モ村道ニテ界ス。按ニ南北ニ方ハ道ヲシテ舊構ノ跡ナリト見ユ。館中悉ク民地トナル。
雑項 伝ニ曰ク。仁平年中ノ頃ヨリ木曽帯刀先生義賢ノ居館ナリト。久寿二年(1155)八月十六日鎌倉悪源太義平ノ為ニ絶ルト云フ。事實詳ナルコトハ末瞭ナリト雖モ義賢ノ旧跡ナルコト疑ヲ容レス。今ヲ去ルコト凡ソ六百十余年ナリ。

古墳
木曽帯刀先生義賢ノ墓
所在 村ノ東方字大東ノ畑中ニアリ。
坪数 壹坪
形状 唯一石ノ塔ニシテ其ノ回リニ小石ヲ積ミ梵字等欠損シ不明ナリ。
雑項 村民新藤氏ノ所有ノ畑中ニアリ。元ハ五輪ノ塔ノヨシナレドモ欠テ土中ニ埋リテ今ハ見エズ。

租税
国税
地税金 三百六拾壱円六拾銭五厘
車税金 八円
合計金 百六拾九円六拾銭五厘
地方税
地租割金 六拾四円四拾四銭六厘
戸数割金 三拾八円四拾九銭貳厘
営業税金 拾壱円三拾六銭
雑種税金 九円七拾五銭
合計金 百廿四円四銭八厘

舊租
田高 米 三拾壹石七斗五升 石盛十三、十一、九免
畑高 永 三拾壱メ八百五拾貳文壱ト五厘 石盛 十、八、六、四免
屋敷高 永 二メ五百八十四文六ト五厘 石盛 十免
合計地租 米 三十一石七斗五升 永 三十四メ四百三十六文八ト

舊雑税
野手米(のてまい) 八斗
柴草冥加 永 貳百五十貳文弐ト
紙売出 永 百四十九文
綿目売出 永 貳百拾文
合計 米 八斗
永 六百十一文弐ト

舊検地帳表書合計
寛文八年 案内 長左衛門 市郎兵衛門 理兵衛 孫右衛門 伊兵衛 七郎左衛門 作左衛門 庄左衛門
表書 武州比企郡玉川領大蔵村申御縄打水帳
五冊ノ中 深谷喜右ヱ門
合計 上田 壱町弐反七畝九歩
中田 壱町七反壹畝廿五歩
下田 八段壱畝廿七歩
下々田 壹段八畝壹歩
上畑 六町七段六畝十一歩
中畑 八町壱段七畝廿七歩
下畑 九町五段四畝十歩
下々畑 六町五段七畝廿九歩
屋敷 壱町七段五畝十二歩

舊検地帳所載ノ字
寛文八年戊申七月廿九日 五冊ノ内検地役人 深谷喜右衛門
堀ノ内 宮浦 行司免 木ノ宮 川原 坊ノ上 地尻 坂口 谷 柏田 御所ヶ谷戸 窪口(くぼぐち) 西ノ原 小林 入加 田縁 遠山ヶ谷戸【行司免遺跡の井戸のあたり】 清水 西海道 以上拾九

物産
米 生産高 百二十六石八斗 輸出地方 比企郡小川村
糯米 生産高 三十一石
大麦 生産高 百六十四石四斗五升
小麦 生産高 百五十五石五斗
粟 生産高 十四石四斗
大豆 生産高 六十二石五斗五升
蕎麦 生産高 十一石二斗五升
甘薯 生産高 六百七十五メ目
実綿 生産高 二百四十八メ目
まゆ 生産高 三十六石
製茶 生産高 十二メ目
楮皮 生産高 七十五メ目

民業
農業 五十七戸
商業 一戸
農商兼業 拾壱戸
農工兼業 三戸
雑項 平素男女共農事ヲ専トスト雖モ男子ハ重ニ馬車ヲ牽キ婦女等ハ紡績ヲ業トス。但シ養蚕飼育ヲ最モ克ク勤ム。

菅谷村の沿革 根岸村(現・嵐山町)

武蔵国比企郡根岸村

沿革
1.名称 改称ナシ。
1.所属 枩山領大蔵郷ニ属シ明治五年(1872)二月区名ヲ置キ六大区四小区ト呼フ。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ヲ置キ同十七年(1884)七月比企郡菅谷戸長役場ヲ置ク。
1.管轄 古時未詳。天正年中徳川氏関東ヲ総領シテ寛文八申年(1668)八月代官深沢喜右衛門検地セリ。其后年暦未詳島田錦十郎知行所トナル。代々知行ノ処寛政八丙辰年(1796)十二月嶋田庄五郎知行所ニ轉シ天保十四卯年(1843)九月川越城主松平大和守領知トナル。明治五壬申年(1872)二月入間県ノ管轄ニ轉シ明治六年(1873)六月熊谷県ノ管轄トナリ同九年(1876)九月埼玉県ニ転ス。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管轄ニ属ス。同十七年(1884)七月本村外八ケ村ヲシテ菅谷村聯合戸長役場ノ支轄ナル。

位置彊域
1.位置 比企郡ノ西方
1.東 同郡神戸村山嶺渓澗(けいかん)
1.西 大蔵村耕地及里道ノ中央
1.南 将軍澤村山林
1.北 上唐子村耕地及都幾川中央

幅員
1.東西 三丁五拾五間
1.南北 五丁廿五間
1.周回 廿七丁五間
1.面積 七萬四阡百三坪

地味
1.色 黒・白混ス。
1.質 壚土(ろど、くろつち)三歩真土砂利交リ七分。
1.適種 稲梁(とうりょう)ニ適セス大麦、桑、楮ニ適セリ。

地勢
1.山脈 村ノ西南ニアリテ嶮山(けんざん)ナリ雑木繁生ス。
1.水脈 東北端ヨリ都幾川ヲ帯ヒ南流シテ神戸村ニ至ル。舟通ゼズ筏ニ便ナリ。
1.東部 耕地
1.西部 山林
1.南部 山林
1.北部 耕地
1.全地形勢 東北二方ニ都幾川ヲ沿ヒ西南ニ嶮山起伏連亘シ中央ニ濕田*1アリ、稲梁ニ適セズ。北部*2ニ六分南部*3ニ四分、二分シ人家アリ、其間畑地夛シ。至ッテ低落ノ地方ナリ。最モ川辺真土*4ノ分ハ一般菜園ニシテ美地ナリト雖モ、漸々(ぜんぜん)水害アリ。中央ヨリ西南ノ方ハ嶮山ノタメニ木陰(こさ)掛夛ク至ッテ穀物実法(みのり)悪シ。年トシテハ善地ト云フ。又悪地ト変換スル等ノ幸不幸アリ。
  *1:字沼田。
  *2:字道上あたり。
  *3:字坂上あたり。
  *4:砂壌土。

地種
1.官有地 第一段別 四畝廿歩 筆数 二筆
1.官有地 第三段別 一町九反七畝五歩 筆数 十三筆
1.官有地 小計段別 三町一畝廿五歩 筆数 十五筆
1.民有地 第一段別 貳拾貳町九反壱畝廿五歩 筆数 三百十五筆
1.民有地 第二段別 貳反六畝廿歩 筆数 二筆
1.民有地 小計段別 貳拾三町壱反八畝十五歩 筆数 三百拾七筆
1.総計 段別 貳拾六町貳反拾歩 筆数 三百三十二筆

里程
1.元標所在 本村ノ中央字道上
1.本縣庁ヘ 十里廿四町
1.本郡役所ヘ 一里廿三町
1.近驛
 東 松山町ヘ 一里廿三町三十七間
 西 小川村ヘ 二里拾三町
 南 越生村ヘ 二里三十二町
 北 熊谷駅ヘ 四里十八丁
1.著名市邑 東京日本橋ヘ 十六里廿二丁

耕宅地及鹽田
1.田 段別 壹町壹反壹畝八歩
   筆数 二十九筆
   地価 三百五拾三円三十八銭五厘
1.畑 段別 拾町七畝三歩
   筆数 百八十筆
   地価 千八百廿五円九銭八厘
1.宅地 段別 壱町五反壱畝拾四歩
    筆数 十八筆
 地価 三百九拾五円七拾九銭七厘
1.総計 段別 拾貳町六反九畝廿五歩
    筆数 貳百二十七筆
    地価 貳千五百七拾四円廿八銭

字地
1.坂上(さかうえ) 旧字 坂上
  段別 壹町九段三畝三歩
  筆数 二十八筆
1.道上(みちうえ) 旧字 道灌、田島
  段別 四町壱反八畝廿壱歩
  筆数 六十六筆
1.沼田(ぬまた) 旧字 沼田
  段別 壱町七段三畝拾五歩
  筆数 三拾八筆
1.下河原(しもかわら) 旧字 下河原
  段別 六町壱畝廿七歩
  筆数 六十二筆
1.前山(まえやま) 旧字 仕止山、谷
  段別 七町七段壱畝歩
  筆数 六十六筆

戸数
1.平民 本籍 拾六戸
    内現住 拾六戸
    出寄留管 外 内 ナシ
    入寄留管 外 内 ナシ
    小計 十六戸
1.合計 本籍 拾六戸
    内現住 拾六戸
総計 拾六戸

平民
1.本籍 戸主 男拾六人 女〇人 計拾六人
  家族 男三拾五人 女五拾四人 計八拾九人
  合 百五人
 内 現住 百五人 出寄留〇

総計
1.本籍 戸主 男拾六人 女〇 計拾六人
     家族 男三十五人 女五十四人 計八拾九人
  合 百五人
   内 現住 百五人 出寄留 〇
1.合計 男五十一人 女五十四人 計百五人

本籍年齢
 五年未満 男七人 女六人 合拾三人
 五年以上 男五人 女五人 合拾人
 十年以上 男七人 女四人 合十一人
 十五年以上 男四人 女九人 合十三人
 廿年以上 男三人 女拾人 合拾三人
 廿五年以上 男三人 女二人 合五人
 三十年以上 男三人 女二人 合五人
 三十五年以上 男四人 女四人 合八人
 四十年以上 男四人 女一人 合五人
 四十五年以上 男二人 女一人 合三人
 五十年以上 男二人 女二人  合四人
 五十五年以上 男二人 女一人 合三人
 六十年以上 男二人 女三人 合五人
 六十五年以上 男一人 女一人 合二人
 七十年以上 男〇 女二人 合二人
 七十五年以上 男一人 女一人 合二人
 八拾年以上 男一人 女〇 合壹人
1.総計 男五十一人 女五十四人 合百五人

生死及就籍除籍
1.出生 男三人 女〇 合三人
1.就籍 男三人 女一人 合一人
  計 男三人 女一人 合四人
1.死亡 男 壱人 女〇 合一人
1.除籍 男〇 女〇 合〇
  計 男一人 女〇 合壱人

牛馬
1.馬 内種 牡拾頭 牝〇 小計拾頭
    小計 牡拾頭 牝〇 合計拾頭
1.総計 拾頭


1.荷車 大七以上〇 大六以上三輌
1.総計 三輌

神社
 吾妻神社
1.所在 村ノ南方字前山 坪数 九十五坪
1.祭神 日本武尊
1.社格 村社
1.創建年月 未詳
1.祭日 九月十九日
1.氏子 十七戸
1.末社 一庵 神明社
1.現住宮司若クハ祠官ノ名 渡辺好雄

道路
 松山道
1.等級 里道
1.長 北ノ方大蔵村境ヨリ入東ノ方唐子村境ニ至ル二丁十五間
1.幅 貳間
1.形状 平坦
1.雑項 西平(にしだいら)ヨリ松山町ヘ通ズル里道ニシテ人馬往復繁通ス。従来村民ニ於テ修覆(しゅうふく)ヲ負担ス。

地所 明治九年十二月二十三日調査ノ分
1.官有地 村社 段別 三畝五歩
1.官有地 社地 段別 壱畝拾五歩
1.官有地 林 段別 壱畝廿六歩
1.官有地 芝地 段別 四反九歩
1.官有地 都幾川 段別 三反貳畝拾五歩
1.官有地 溝渠 段別 壱町六畝拾九歩
1.官有地 道路 段別 壱町壱反五畝廿六歩
1.官有地 合計 段別 三町壱畝廿五歩
1.民有地 田 段別 壱町壱反壱畝八歩
     畑 段別 拾町七畝三歩
     郡村宅地 段別 壱町五反壱畝拾四歩
     山 段別 八町四反貳畝廿八歩
     芝地 段別 壱町六反六畝五歩
     畦畔敷 段別 壱反貳畝廿七歩
     墓地 段別 貳反四畝拾歩
     斃馬捨場 段別 貳畝拾歩
     合計 段別 廿三町壱反八畝拾五歩
1.総計 段別 貳拾六町貳反拾歩

山嶽
吾妻山
1.所在 村ノ南方ニアリ
1.形状 嶺上ヨリ三分シ北ハ本村ニ属シ、東ハ神戸村鞍掛山ニ連ル。西ハ将軍沢村山林ニ連亘ス。頂上ニ吾妻神社ノ村社アリ。
1.高 廿余丈
1.周回 本村限リ七丁三十間
1.登路 一条ニシテ本村前山ヨリ上ル。三丁余ニシテ至ッテ嶮ナリ。
1.樹木 山脈半復以下ハ雑木鬱生ス。中腹以上社内近辺ハ松杉木ノ大樹アリ。
1.景致*1 東北二方ハ都幾川ニ茫シ、東南ノ方ハ同郡神戸村地内字鞍掛山ニ連ル。西ハ将軍沢村ノ耕地ヲ一見シ、北ノ一方ハ本村ノ耕地或ハ人家アリ。西隅ニ本村ノ山林アリ。
  *1:景色。

林籔
1.民有地 字坂上 段別 七反貳畝廿四歩 主用 薪炭材
1.民有地 字道上 段別 六畝十五歩 主用 薪炭材
1.民有地 字前山 段別 壹町五畝廿三歩 主用 用材
1.民有地 字前山 段別 六町五段七畝十六歩 主用 薪炭材
 合計 段別 八町四反貳畝廿八歩

河渠
 都幾川
  発源 秩父郡大野村ヨリ発ス
  流状 東南ヘ田流シテ水勢緩流ナリ
  所属ノ長 四百拾五間 最廣百廿間 最狭八十間
  深 最深壹丈 最浅三尺 水質清澄
  潅漑 用水ノ便ヲ得ズ
  運輸 筏通便ス
  物産 鮎魚生ス
  雑項 水源秩父郡大野村字鳶巣山ヨリ流水シ、小流ヲ会シテ西方鎌形村地内ニ於テ槻川ト會水シ、北ノ方大蔵村ヨリ入、東南ニ向イ、下流神戸村地内ヘ入。

租税
1.国税
  地税金 六拾七円貳拾壱銭壱厘
  車税金 壹円五拾銭
  牛馬売買免許税金 壱円
1.合計金 六拾九円六拾壱銭壱厘

1.地方税
  地租割金 拾壱円九拾銭貳厘
  戸数割金 拾円七十二銭八厘
  営業税金 四円四銭
  雑種税金 一円五十銭
1.合計金 貳拾八円廿三銭

旧租
 田高 米 五石壱斗五升壱合
 畑高 永 四貫五百七拾貳分四厘
 屋敷高 永 三百六拾四文六厘
 合計地租 米 五石壱斗五升壱合
      永 四貫九百三拾四文七分
 綿売出 永 五拾七文七分
 大豆代 永 百四拾六文三分
 合計 永 貳百四文

旧検地帳表書合計
1.表書 寛文八年戊申七月 日
  案内 五郎左衛門 勘左衛門 與五兵衛 孫左衛門 直左衛門
 武州比企郡玉川領根岸村御縄御水帳全
  深谷喜右衛門
1.合計
 上田 三反九畝拾八歩
 中田 三反五畝廿歩
 下下田 八畝壱歩
 上畑 貳町貳反三畝貳歩
 中畑 壱町三反七畝廿八歩
 下畑 壱町五反四畝拾貳歩
 下々畑 九反九畝廿貳歩
 屋敷 貳反六畝壱歩

旧検地帳所載ノ字
 寛文八年戊申七月晦日
道上 坂ノ下 屋敷際 谷 川原際 道灌 水押 下川原 山下 仕止山 田島 竹際 前畑 沼田 日向 墓ノ際 以上拾六字

物産
 米 生産高 七石七斗四升
 糯米 生産高 三石三斗六升
 大麥 生産高 四十四石六斗九升
 小麥 生産高 四十七石二斗五升
 粟 生産高 三石六斗
 大豆 生産高 十五石四斗五升
 蕎麦 生産高 二石四斗七升
 甘薯 生産高 百メ目
 實綿 生産高 廿七貫二百目
 繭 生産高 九石
 製茶 生産高 三貫五百メ
 楮皮 生産高 廿貫目

民業
 農業 十七戸
 商業 ナシ
 農商兼業 三戸
 工業 専業者ナシ
 農工兼業 壱戸
 雑項 農事ヲ主トスル者十中ノ八農間養蚕ヲ事トス。婦女子ハ紡織ヲ農間業トス

飛地
 字蟻塚(ありづか)
1.所在 北方上唐子村ノ内
1.周回 六丁廿間
1.面積 四阡五百七坪
 字川附
 耕畑 壱町五段七歩

菅谷村の沿革 将軍沢村(現・嵐山町)

   武蔵国比企郡将軍沢村

沿革
1.名稱 本村ハ利仁将軍ノ霊ヲ祭リシ大宮権現ノ社アルヲ以テ将軍澤ノ名アリ。
1.所属 本村ハ玉川領ニシテ大蔵郷ニ属ス。明治五年(1872)二月大小区名ヲ置キ六大區四小区ト唱フ。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ヲ置キ、同十七年(1884)七月本村外八ヶ村ヲ以テ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。
1.分合 ナシ
1.管轄 昔時上野国世良田長樂寺ノ蔵セル文書ニ
  武蔵国比企郡南方将軍沢郷内、爲燈明用途田三段、任家時(いえとき)申置之旨、所奉寄進世良田御寺也、若於致違乱之輩者、永可為不孝之仁、仍寄進之状如件。正安元年(1299)八月十一日沙弥静真
  世良田長楽寺為修理用途、奉永代寄進武蔵国比企郡南方将軍澤郷内二子塚入道踪在家壹宇並田三段、毎年所当八貫文事。右、依為代寺、為末代修理、永代奉寄進者也、然者雖及子孫不可致違乱、背此之旨輩者、永可為不孝仁、仍自筆之状如件。元徳二年(1330)八月二日、源満
 義静真ハ世良田三河前司ノ子次郎教氏ノ法名ナリ。満義ハ教氏ノ孫弥次郎満義ナリ。之レニハ古ヘ世良田氏ノ領知ナルコト知ラル。南方将軍沢村ト記セシハ往古郡中ノ南北二ツニ分レシ故ノコトナリト。元禄十一年(1698)村内ヲ割テ大島長門守知行タリ。残地ハ御料所トナリ、宝暦年中(1751〜1764)清水殿御領知トナル後再ヒ御料所トナル。降ッテ天保十四年(1843)癸卯年八月御代官関保右衛門支配セリ。同年(1843)九月廿日武州川越領主松平大和守采地トナル。明治四(1871)辛未年十一月入間縣ニ轉シ、同六酉年(1873)熊谷縣ノ所管ニ代リ、同九年(1876)九月埼玉縣ニ転シ、同十二年 (1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属シ、同十七年(1884)七月菅谷村聯合戸長役場ノ支轄ニ属ス。

位置彊域
1.位置 比企郡西ノ方
1.東 比企神戸村山嶺及根岸村耕地
1.西 鎌形村山林
1.南 同郡須江村、奥田村山嶺
1.北 大蔵村平林

幅員
1.東西 九町十三間
1.南北 十五町四十一間
1.周回 壹里廿七丁廿九間三尺
1.面積 五十三万七千四百四十四坪

地味
1.色 黒 赤混シ
1.質 壚土(くろつち)
1.適種 早稲小麦ニ宜シ、茶ニ適ス

地勢
1.山脈 東方神戸村鞍掛山仕止山ヨリ起リ草山起伏シテ本村ノ南部ニ来リ。笛吹峠ノ山嶺高ク小シク西部ニ延キテ柴草鬱生。西ヨリ北部ハ一般ニ平坦(へいたん)ノ林地ニシテ樹木雑生ス。
1.水脈 南方鎌形村境ヒ笛吹峠北部梺(ふもと)ヨリ発水シテ、本村字高城ヲ経テ村ノ中央ヲ北ニ向イ、田地ノ間ヲ曲流シテ東方根岸村地内前堀ヲ會シテ都幾川ニ入リ、運輸ノ便ナシ。
1.東部 耕地及山林
1.西部 平林
1.南部 山嶺
1.北部 耕地及住家
1.全地形勢 東方ヨリ南ニ延キ山嶺起シ、南方正面笛吹峠ノ山岳高ク渾(すべ)テ北方傾斜。西部ハ一般平林及村民住ス其間畑地アリテ平坦(へいたん)ノ黒壚(くろつち)ニシテ至ッテ粗地ナリ。北方大蔵村界ヨリ南方須江村界ニ及同郡今宿村ヲ経テ八王子往還ノ里道アリ。平年水旱損ノ悪害夛シ。

地種
1.官有地 第一段別 壱反貳畝拾九歩 筆数 一筆
1.官有地 第三段別 五拾六町七反四畝廿六歩 筆数 七拾六筆
1.官有地 第四段別 壱反五畝拾貳歩 筆数 一筆
1.官有地 小計段別 五拾七町貳畝廿七歩 筆数 九十八筆
1.民有地 第一段別 百廿壱町六反七畝十八歩 筆数 八百廿筆
1.民有地 小計段別 百廿貳町壱反壱畝廿七歩 筆数 八百二十九筆
1.總計 段別 百七拾九町壱反四畝廿四歩 筆数 九百二十七筆

里程
1.元標所在 本村中央字西方
1.本縣庁ヘ 十里二十八丁
1.本郡役所ヘ 一里廿九丁
1.近驛
 東 松山町ヘ 一里廿九丁三十七間
 西 小川村ヘ 二里十二丁
 南 越生村ヘ 二里廿七丁
 北 熊谷驛ヘ 四里三十二丁
1.著名市邑 東京日本橋ヘ 十六里廿八丁

耕宅地及鹽田
民有地

1.田 段別 拾五町貳反六畝廿五歩
   筆数 貳百壹筆
   地価 五千八百四拾貳円三拾九銭三厘
1.畑 段別 九町四反九畝廿七歩
   筆数 百拾八筆
   地価 八百五十壱円九銭七厘
1.宅地 段別 貳町壱畝廿歩
   筆数 二十筆
   地価 三百八拾九円九拾六銭三厘
1.總計 段別 貳拾六町七反八畝拾貳歩
   筆数 三百三十九筆
   地価 七千八拾三円四拾五銭三厘

字地
1.中山(なかやま) 旧字 西方、大谷
  段別 五町六反九畝十三歩
  筆数 三十八筆
1.西方(にしかた) 旧字 芝原、崖崩(がけくずれ)
  段別 七町八反五畝十七歩
  筆数 五十壱筆
1.上大谷(かみおおがい) 旧字 大谷、西原
  段別 九町貳畝廿六歩
  筆数 五拾九筆
1.下大谷(しもおおがい) 旧字 清水、沼向、高城(たかしろ)
  段別 五町九畝拾歩
  筆数 三十六筆
1.八反田(はったんだ) 旧字 大宮裏、反間、前田、落合、熊市、別当
  段別 拾三町六段七畝三歩
  筆数 百三十九筆
1.東方(ひがしかた) 旧字 百八将軍前、山王下
  段別 拾貳町壱反四畝七歩
  筆数 百廿九筆
1.一町田(いっちょうだ) 旧字 焼面(やけっつら)、根岸前、栗狹(くりばさみ)
  段別 九町貳反壱畝九歩
  筆数 九十九筆
1.丸山(まるやま) 旧字 丸山、糟谷
  段別 拾三町七反七畝十九歩
  筆数 五十一筆
1.三反田(さんたんだ) 旧字 坂上
  段別 七町七反五畝十九歩
  筆数 七十一筆
1.田向(たむかい) 旧字 吉田、金糞谷
  段別 四町六段七畝壱歩
  筆数 三十四筆
1.稲荷林(いなりばやし) 旧字 稲荷林
  段別 貳町貳反三畝貳歩
  筆数 廿壱筆
1.仲ノ町(なかのまち) 旧字 段別 仲ノ町
  段別 壱町三段七畝拾歩
  筆数 廿三筆
1.大平(おおびら) 旧字 沼ノ西、巡禮街道
  段別 六町四段九畝廿五歩
  筆数  十七筆
1.坂上(さかうえ) 旧字 観音海道、大沼下
  段別 四町貳反五畝壱歩
  筆数  三十一筆
1.南鶴(なんづる) 旧字 鶴巻、西谷
  段別 壱町壱反八畝八歩
  筆数 十一筆
1.鶴巻(つるまき) 旧字 新林(しんばやし)、観音上
  段別 七町四反九歩
  筆数  六十八筆
1.高城(たかしろ) 旧字 笛吹峠
  段別 九町八反壱畝廿歩
  筆数 三十筆

戸籍
1.平民 本籍 廿戸
   内現住 廿戸
   出寄留 入寄留 ナシ
   小計 廿戸
1.合計 本籍 廿戸
   内現住 廿戸
   出寄留 入寄留 ナシ
   總計  貳拾戸

人口
平民
1.本籍 戸主 男廿人 女〇人 計廿人
  家族 男五十二人 女八十二人 計百三十四人
  合百五十四人
   内現住 百五十四人 出寄留 入寄留 ナシ 以上差引
1.總計 百五十四人
1.本籍 戸主 男廿人 女〇人 計廿人
  家族 男五十二人 女八十二人 計百三十四人
  合百五十四人
   内現住 百五十四人 出寄留〇 入寄留〇
1.合計 男七十二人 女八十二人 計百五十四人 以上差引

本籍年齢
1.五年未満 男十一人 女十五人 合廿六人
1.五年以上 男十一人 女十人 合廿一人
1.十年以上 男八人 女五人 合十三人
1.十五年以上 男六人 女七人 合十三人
1.二十年以上 男四人 女七人 合十一人
1.二十五年以上 男六人 女五人 合十一人
1.三十年以上 男六人 女七人 合十三人
1.三十五年以上 男四人 女三人 合七人
1.四十年以上 男三人 女五人 合八人
1.四十五年以上 男二人 女四人 合六人
1.五十年以上 男三人 女四人 合七人
1.五十五年以上 男四人 女五人 合九人
1.六十年以上 男三人 女三人 合六人
1.六十五年以上 男〇人 女〇人 合〇人
1.七十年以上 男一人 女〇人 合壱人
1.七十五年以上 男〇人 女一人 合壹人
1.八十年以上 男〇人 女一人 合壹人
1.總計 男七十二人 女八十二人  計百五十四人

生死及就籍除籍
1.出生 男三人 女一人 合四人
1.就籍 男〇人 女一人 合一人
1.計 男三人 女二人 合五人
1.死亡 男一人 女〇人 合一人
1.除籍 男〇人 女一人 合一人
1.計 男一人 女一人 合貳人

牛馬
1.馬 内種 牡十三頭 牝一頭 小計十四頭
    外種  ナシ 小計〇
1.總計 拾四頭


 ナシ


 ナシ

神社
日吉神社
(ひよしじんじゃ)
1.所在 村ノ北ノ隅ニアリ 坪数貳百三十坪
1.祭神 大山咋命(おおやまぐいのみこと)
1.社格 村社
1.創建年月 未詳
1.祭日 九月十九日
1.氏子 貳拾戸
1.末社 五社 坂上利仁将軍社 神明社 山神社 稲荷社 愛宕社
1.現任宮司若クハ祠官ノ名 渡辺好雄
1.雑項 社中松ノ大樹鬱葱セリ。伝ヘ聞ク不添ヵ森(そわずがもり)ト云フハ爰ノコトナルベシ。

寺院
堅横山明光寺
(けんおうざんみょうこうじ)
1.所在 村ノ中央字八反田
1.坪数 四百七拾坪
1.宗派 天台宗
1.寺格 比企郡下青鳥村浄光寺末派
1.開基人名 明海
1.開基年月 未詳
1.現住ノ姓名 須田明観
1.雑 医庵院(いあんいん)ト号シ本尊薬師ヲ安置ス

道路
八王子道
1.等級 里道
1.長 北ノ方大蔵村界ヨリ南方須江村界ニ至ル。十六町壱間三尺。
1.幅 貳間
1.形状 北方大蔵村界ヨリ南ニ向イ、五丁廿五間ハ平坦ニシテ、左ニ折レ五十五間ニ高城橋アリ。夫ヨリ平地一丁来ッテ笛吹峠ノ坂路ニ至ル。八丁五十五間ニシテ南方須江村界ニ至ル。

地所
明治九年(1876)十二月二十四日調査ノ分
官有地
1.村社 段別 壱反貳畝拾九歩
1.用材林 段別 壱町貳反六畝拾八歩
1.芝地 段別 拾四町八反四畝拾五歩
1.秣場 段別 三拾貳町貳反五畝拾七歩
1.恵知河【前川のことか?】 段別 八反九畝壱歩
1.池 段別 貳拾歩
1.溜池 段別 九反壱畝拾四歩
1.用悪水路 段別 六反六畝三歩
1.道路 段別 五町九反廿八歩
1.寺院境内 段別 壱反五畝拾貳歩

民有地
1.田 段別 拾五町貳反六畝廿五歩
1.畑 段別 九町四反九畝廿七歩
1.郡村宅地 段別 貳町壱畝五歩
1.林 段別 九十三町貳反五歩
1.萓生地 段別 九反貳畝拾歩
1.芝地 段別 壱反廿歩
1.墓地 段別 三反貳畝拾八歩
1.斃馬捨場 段別 壱反壱畝廿壱歩
1.合計

1.總計
外調査末済ニシテ段別詳ナラズ

山嶽
高城山
1.所在 村ノ南隅(なんぐう。南のすみ)
1.形状 嶺上ヨリ三分シ、南ハ須江村山林ニ属シ、西ハ鎌形村大ヶ谷原ニ連ル。東ハ本村ノ原野及奥田村ノ山林ニ接シ、北ハ本村字高城ヨリ発ス恵知川ヲ帯タリ。
1.高 四十余丈
1.周回 本村限リ廿丁五十間
1.登路 一条ニシテ北方字大ヶ谷ヨリ上ル。六丁二十間ニシテ易。
1.樹木 松、雑木繁生ス。
1.景致 中腹以上岩石多ク柴草ノミ生シ樹木生セス。中腹以下樹木生。東ハ仕止山鞍掛山連リ、其下都幾川ノ流ヲ近望シ、西ノ方上大ヶ谷ヨリ発ス恵智川ヲ帯ヒ、北ノ方不添ヵ森ノ松林ヲ近眺セシム。
1.雑項 伝ニ曰ク。板東十番比企郡巌殿山ニ毒蛇ノ住ナシ近郷ノ民ニ害ヲ偽スコト一方ナラズ。坂上利仁将軍勅命ヲ奉ケ此ノ地ニ発向セシ。此山ニ陣営ヲ布(し)キタルトキ合図ノ笛ヲ吹キシ由、依テ山部中ノ笛吹峠ノ名アリ。

林籔
1.民有地 字中山 段別 五町三段三畝十貳歩 主用 薪炭材
1.民有地 字西方 段別 九段六畝十貳歩 主用 用材
1.民有地 字西方 段別 三町八段六畝十一歩 主用 薪炭材
1.民有地 字上大谷 段別 壹町五畝廿八歩 主用 用材
1.民有地 字上大谷 段別 七町壱反四畝 主用 薪炭材
1.民有地 字下大谷 段別 七反壱畝廿四歩 主用 用材
1.民有地 字下大谷 段別 三町五反九畝廿七歩 主用 薪炭材
1.民有地 字八反田 段別 九反四畝貳歩 主用 用材
1.民有地 字八反田 段別 五町三反七畝歩 主用 薪炭材
1.民有地 字東方 段別 七町七反四畝廿貳歩 主用 薪炭材
1.民有地 字一町田 段別 三町三反壱歩 主用 用材
1.民有地 字一町田 段別 貳町貳反廿六歩 主用 薪炭材
1.民有地 字丸山 段別 拾三町六反壱畝十三歩 主用 薪炭材
1.民有地 字三反田 段別 五反壱畝十一歩 主用 用材
1.民有地 字三反田 段別 二反六畝十六歩 主用 薪炭材
1.民有地 字田向 段別 一町二反貳畝廿二歩 主用 用材
1.民有地 字田向 段別 二町八反三畝拾二歩 主用 薪炭材
1.民有地 字稲荷林 段別 壱町三反四畝十六歩 主用 薪炭材
1.民有地 字仲町 段別 八反三畝十九歩 主用 薪炭材
1.民有地 字大平 段別 三町六反拾六歩 主用 薪炭材
1.民有地 字南鶴 段別 六反貳畝廿歩 主用 薪炭材
1.民有地 字鶴巻 段別 壱町三反七畝十五歩 主用 用材
1.民有地 字鶴巻 段別 四町七反五畝十八歩 主用 薪炭材
1.民有地 字高城 段別 三町二反四畝廿七歩 主用 用材
1.民有地 字高城 段別 六町四反五畝二歩 主用 薪炭材
1.合計 九拾三町貳反五畝五歩

原野
仕止ヵ原(しとめがはら)
1.所在 村ノ東ノ方ニアリ。
1.所属 東ハ鞍掛山、吾妻山ニ接シ、南ハ高城山、笛吹峠ニ連ル。西北ハ本村耕地ヲ帯ヒ。民有ニ属シ、平素村民秣場ナリ。
1.段別 三拾貳町貳反五畝十七歩
1.形状 全原平坦ナシモ小シク北面ニ傾斜ス。中央ニ一条渓間ニ小田數夛アリ。
1.生産 芝草鬱生ス。

河渠
恵智川
1.発源 同郡鎌形村大ヶ谷原ノ北端ヨリ発ス。
1.流状 東北ヘ曲流シテ水勢緩慢。
1.所属ノ長 廿九丁四十間。
1.廣 最廣十余間 最狭三間
1.深 最深四尺 最浅壱尺
1.水質 薄澄
1.潅漑 養水ニ少シク便ス。

橋梁
高城橋
1.所在 村ノ南方
1.長 四間
1.幅 壱間
1.構造 土製
1.架設年月 明治十二年(1879)八月

湖沼
仲町池【大沼】
1.所在 村ノ東ノ方ニアリ。
1.経 縦 南北四十七間 横 東西廿七間
1.面積 九百廿九坪
1.水利 凡田三町七反三畝歩ノ用水ニ供ス。
1.雑項 ナシ

古墳
坂上田村麿墳
1.所在 村ノ中央字八反田ノ山林ニアリ。
1.坪数 八坪
1.形状 三尺許ノ墳ノ上ニ木製ニシテ三尺四方ノ小宮アリ。
1.雑項 昔利仁将軍此地ヲ経歴シタルトキ、此墳ニ息ヘシト。想フニ延暦中巌殿山毒蛇退治ノトキニモアラシカ。将軍ノ美ヲ祭リテ大宮権現ト称ス。明治十年(1877)九月村社ノ地中ニ移ス。

租税
1.地税金 貳百拾円三拾七銭壱厘
1.合計金 貳百拾円三拾七銭壱厘

地方税
1.地租割金 三拾七円四拾九銭四厘
1.戸数割金 拾三円貳拾五銭貳厘
1.営業税金 四円貳拾銭
1.合計金 五拾四円九拾八銭六厘

旧租
1.田高 米三拾七石九升三合 石盛十二、十、八、六 免
1.畑高 永十一貫四百九文七分九厘六毛 石盛 八、六、四、二 免
1.屋敷高 永六百六拾八文二分四毛 石盛 十 免
1.合計地租 米三拾七石九升三合 永拾貳貫七拾八文

旧雑税
1.綿売出 永百三文八分
1.爪木代【つまき。薪にするための小枝。たきぎ】 永百三拾五文
1.合計 永貳百三拾八文八歩

旧検地帳表書合計
1.表書 寛文八年(1668)  案内 源左衛門 彦右衛門 吉兵衛
  武州比企郡玉川領将軍沢村申御縄打水帳
    戊申七月晦日四冊ノ内 深谷喜右衛門
1.合計 上田 壱町五反三畝七歩
  中田 壹町七反八畝廿八歩
  下田 三町壱反四畝廿七歩
  下々田 貳町五反六畝廿五歩
  上畑 貳町四反三畝廿七歩
  中畑 貳町二反一畝七歩
  下畑 六町五反八畝三歩
  下々畑 九町六反二畝廿三歩
  屋敷 五反七畝八歩

旧検地帳所載ノ字
  寛文八年(1688)戊申年七月晦日四冊ノ内  検地役人 深谷喜右衛門
 矢ノ袋 壹丁田 八反田 前田 百八田 落合 薬師堂前 高城 焼面 栗狭 反田 丸山 境 鳴池 中ノ町 孫三谷 鶴巻 薬師堂原 三反田 田向 大平 順礼街道 蟻久保 西ノ原 越生街道 仕止山 入加 山王下 久保 稲示場 トウカ田 山尻 田端 堀間 池尻 屋敷尻 新田ノ下 東裏 浦地 沼端 カゲ下 粟久保  以上四十二字

物産
1.米 生産高 三十五石三斗 輸出地方 比企郡小川村
1.糯米 生産高 廿二石五斗九升
1.大麦 生産高 廿六石九斗八升
1.小麦 生産高 廿一石四斗
1.粟 生産高 九石
1.大豆 生産高 十四石五斗
1.蕎麦 生産高 八石
1.甘薯 生産高 五百貫メ
1.實綿 生産高 廿四メ目
1.まゆ 生産高
1.製茶 生産高 三貫五百メ
1.楮皮 生産高 三十五貫メ

民業
1.農業 二十戸
1.農商兼業 二戸
1.工業 専業者ナシ
1.農工兼業 四戸
1.雑項 農事ヲ主トスルモノ十中ノ八九。男子ハ農間山稼ヲナス。婦女子ハ紡織ヲ業トス。

菅谷村の沿革 遠山村(現・嵐山町)

武蔵国比企郡遠山村

沿革
1.名称 改称ナシ。
1.所属 松山領ニ属シ大河原ノ庄ト唱フ。明治五年(1872)二月大小区ヲ置キ六大区四小区ト云フ。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ヲ置キ同十七年(1884)七月本村外八ケ村ヲシテ菅谷聯合戸長役場ヲ置ク。
1.管轄 古時未詳。天正十八年(1590)徳川氏関東総領。寛文八年(1668)代官坪井治右衛門検地タリ。中川八郎左衛門支配ス。寛文十庚戊年(1670)高室四郎兵衛之ニ代ル。降ッテ延宝年中(1673-1681)近山与左衛門ニ代ルヨシ。天和ノ頃(1681-1684)高谷多兵衛尚之ヲ代ル。貞享ノ頃(1684-1688)黒田豊前守ノ領知トナリ、元禄年中(1688-1704)代官江川佐兵衛支配ニ復ス。宝永六巳年(1709)内藤日向守知行ニ轉シ、降テ天保十四癸卯年(1843)八月川越主松平大和守采地トナル。慶応三卯年(1867)正月廿八日上州前橋ヘ移ル。更ニ前橋領ト称ス。明治二年(1869)八月前橋藩支配所ニ轉ス。明治四年(1871)七月亦前橋縣トナル。明治五年(1872)二月更ニ入間縣ノ管轄ニ代ル。又六年(1873)六月熊谷縣ノ管轄トナル。同九年(1876)九月埼玉県ノ支轄トナリ、同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属スル。同十七年(1884)七月菅谷村外八ヶ村聯合戸長役場ノ支轄ニ属ス。

位置彊域
位置 比企郡西方
1.東 同郡鎌形村千手堂村二村槻川及山嶺
1.西 下里村山林ノ頂上
1.南 田黒村山領
1.北 平沢村山上ノ細道

幅員
1.東西 拾壱丁四間
1.南北 七丁十五間
1.周回 壱里九丁五十間
1.面積 二十万九千百七十六坪

地味
1.色 薄赤ク
1.質 真土小砂交リ
1.適種 稲梁ニ適セス。大麦、桑、楮ニ適応ス。

地勢
1.山脈 北ニ物見山ノ嶺岳ヲ負ヒ山脉起伏、恰モ屏風ヲ建ルカ如ク大ク嶮ナリ。東ハ大平山、西ハ城趾山ノ山脉ヲ以テ囲ム。
1.水脈 西方下里村界ヨリ東ノ方鎌形村田黒村ノ界ニ達スル槻川ノ流レアリ。最モ西ニ長ク本村ノ中央以南ヲ沿川シテ為メニ風気ヲ促ニ止マルト雖モ出水【ママ。「ア」?】レハ筏通便ヲ得ル。
1.東部 山岳
1.西部 山林及村民住所
1.南部 水脈ヲ得テ山岳
1.北部 平坦耕地及山林
1.全地形勢 北ニ物見山ヲ負ヒ、山脈恰モ屏風ノ如ク連リ左右ニ開キ、東ハ大平山、西ハ寺山ニ止リ、南ハ城趾山ノ山脈東ニ延キ槻川ノ南ニ峙(そばだ)チ*1、中間ノ平坦ハ耕地或ハ住所。連山周回シ、以南槻川ヲ帯、舟不通。出水ニ筏通ス。薪炭ニ便ヲ得。平生旱害ノ地ナリ
*1:高く聳(そび)えること。

地種
1.官有地 第一段別 壱反三畝廿七歩 筆数 一筆
1.官有地 第三段別 拾四町九反三畝廿九歩 筆数 五筆
1.官有地 第四段別 三反三畝九歩 筆数 二筆
1.官有地 小計段別 拾五町四反壱畝五歩 筆数 八筆
1.民有地 第一段別 五拾三町六反九畝十二歩 筆数 三百八十八筆
1.民有地 第二段別 六反壱畝廿九歩 筆数 三十三筆
1.民有地 小計段別 五拾四町三反壱畝十一歩 筆数 四百廿一筆
1.總計 段別 六拾九町七反貳畝拾六歩 筆数 四百廿九筆

里程
1.元標所在 本村中央字宮前
1.本縣庁ヘ 十一里廿一丁三十七間二尺
1.本郡役所ヘ 二里廿五丁四十九間一尺
1.近驛 東 松山町ヘ 二里二十六丁
西 小川村ヘ 壱里十丁
南 越生村ヘ 三里十八丁
北 熊谷驛ヘ 四里三十丁
1.東京、著名市邑 日本橋ヘ 十七里三十丁

耕宅地及塩田
官有地 ナシ

民有地
1.田 段別 三町七反六畝拾壱歩
筆数 七十三筆 
地価 壱千貳百廿九円八拾壱銭五厘
1.畑 段別 拾貳町四反九畝三歩
筆数 百四十三筆
地価 貳千三拾三円拾六銭五厘
1.宅地 段別 貳町貳反六畝拾三歩
筆数 二十四筆
地価 五百九拾九円五拾八銭貳厘
1.總計 段別 拾八町五反貳畝歩
筆数 貳百四十筆
地価 三千八百六拾貳円五拾六銭貳厘
民有地 荒地 六町五反七畝九歩

字地
1.坂下(さかした) 旧字 坂下 中沢
段別 貳町三反六畝五歩
筆数    四十三筆
1.田端(たばた) 旧字 田端
段別 三町拾七歩
筆数 七十三筆
1.瀧森(たきもり) 旧字 滝森
段別 貳町貳反壱畝廿六歩
筆数 記載ナシ
1.井ノ上(いのうえ) 旧字 井ノ上
段別 貳町八反八畝廿七歩
筆数 三十五筆
1.宮前(みやまえ) 旧字 宮前
段別 三町八反貳畝拾歩
筆数 四十六筆
1.木ノ下(きのした) 旧字 木ノ下
段別 貳町三反九畝拾六歩
筆数 三十三筆
1.蛇跡(へびあと) 旧字 蛇跡
段別 貳町貳反貳畝拾貳歩
筆数 三十三筆
1.寺山(てらやま) 旧字 下里境
段別 六町三畝歩
筆数 三筆
1.嘉原(かばら) 旧字 打越谷
段別 三町九反八畝廿七歩
筆数 十一筆
1.日向(ひなた) 旧字 山ノ根
段別 四町壱反七畝十五歩
筆数 十三筆
1.打越(うちこし) 旧字 打越谷
段別 貳町壱反壱畝拾壱歩
筆数 十三筆
1.物見山(ものみやま) 旧字 打越
段別 四反九畝廿歩
筆数 六筆
1.冥加沢(みょうがざわ) 旧字 冥加沢
段別 壱町五反七畝十四歩
筆数 廿筆
1.風早(かざはや) 旧字 風早 百八燈 白石
段別 三町三畝廿一歩
筆数 十四筆
1.太平(おおびら) 旧字 横吹*1(よこぶき)
段別 貳町七段五畝十八歩
筆数 十七筆
*1:現在、横吹は大平とは別の小字となっている。

1.向山(むこうやま) 旧字 城山ノ腰
段別 三町壱反貳畝十七歩
筆数 三十一筆
1.山ノ根(やまのね) 旧字 山ノ根
段別 貳町三反拾五歩
筆数    三十八筆

戸数
1.平民 本籍 貳拾三戸
内現住 廿三戸
出寄留 入寄留 ナシ
小計 廿三戸
1.合計 本籍 廿三戸
内現住 廿三戸
出寄留 入寄留 ナシ
總計 貳拾三戸

人口
1.平民 本籍 戸主 男 廿三人 女 ナシ 計廿三人
家族 男 五十三人 女 七十六人 計百廿九人 合計 百五拾貳人
内現住 百五十二人 出寄留 0 入寄留 0
1.總計 本籍 戸主 男 廿三人 女 0 計廿三人
家族 男 五十三人 女 七十六人 計百廿九人 合百五拾貳人
1.合計 男 七拾六人 女 七拾六人 計百五拾貳人

本籍年令   
1.五年未満 男九人 女 六人 合拾五人
1.五年以上 男九人 女拾壱人 合貳拾人
1.十年以上 男九人 女四人 合拾三人
1.十五年以上 男六人 女六人 合十二人
1.二十年以上 男五人 女六人 合十一人
1.二十五年以上 男七人 女二人 合九人
1.三十年以上 男六人 女九人 合十五人
1.三十五年以上 男二人 女三人 合五人
1.四十年以上 男四人 女七人 合十一人
1.四十五年以上 男二人 女四人 合六人
1.五十年以上 男三人 女三人 合六人
1.五十五年以上 男四人 女四人 合八人
1.六十年以上 男三人 女五人 合八人
1.六十五年以上 男三人 女二人 合五人
1.七十年以上 男一人 女二人 合三人
1.七十五年以上 男二人 女0人 合二人
1.八十年以上 男一人 女二人 合三人
1.總計 男七拾六人 女七拾六人 合百五拾貳人

生死及就籍除籍
1.出生 男壱人 女0 合壱人
1.就籍 男ナシ 女二人 合二人
1.計 男壱人 女二人 合三人
1.死亡 男壱人 女貳人 合三人
1.除籍 男一人 女一人 合二人
1.計 男二人 女三人 合五人

牛馬
1.牛 ナシ
1.馬 内種 牡九頭 牝ナシ 小計九頭
外種 ナシ
小計 牡九頭 牝0 合計九頭
1.總計 九頭


ナシ


ナシ

神社
1.所在 村ノ西隅字蛇跡 坪数二百七十六坪
1.祭神 譽田別尊(ホンタワケノミコト)
1.社格 村社
1.創建年月日 末詳
1.祭日 《四月 十一月》三日
1.氏子 廿三戸
1.現任宮司若クハ祠宮ノ名 千島秀巳

寺院
長谷山遠山寺 《寺院 坊庵》
1.所在 村ノ西方 坪数九百六十坪
1.宗派 曹洞宗
1.寺格 上野国緑野郡御嶽永源寺*1末派
*1:群馬県藤岡市浄法寺1837(旧・鬼石町)。

1.開基人名 遠山右衛門光景
1.開基年月 天正八年(1580)三月
1.末寺院 同郡菅谷村長慶山東昌寺
同郡千手堂普門山千手院
1.現住ノ姓名 本多全龍
1.雑 寺領十石慶安二年(1649)賜ル。開山ハ漱怒金芳永正十五年(えいしょう)(1518)十二月十二日示寂。開基ハ遠山右衛門大夫光景トアリ。然ルニ当寺開基無外宗関居士、コノ光景ノ父政景。天正八年(1580)三月廿三日トアリ。又桃雲宗見大居士遠山右衛門大夫藤原光景天正十五年(1587)五月廿九日トアリ。按スルニ此二人トモニ開基ト載スヲミレバ、其ノ實光景カ父政景追福ノタメ当寺ヲ創立シテ父ヲ開基トス。合シテ開基ニ記セシナリ。又開山僧示寂ハ永正十五年(1518)ナレハ之レモ請待(しょうたい)開山ノヨシ。又隣村田黒村ニ遠山光景カ城跡ト云地アルヲ以テ考レハ当時此辺光景ノ領地ナルコト知ラル。此人モ甲斐守綱景ノ一族ニテ共ニ北条ニ仕ヘシ人ナルヨシ。梵鐘当寺山門ニ掛アリ。遠山右衛門大夫光景ノ家臣杉田吉兼ト云者大檀那トナリ鋳造セシガ、破壊セシニヨリ元禄十一年(1698)当時十一世崕峻和尚ノ代ニ再造セシコトヲ載タリ。

道路
松山道
1.等級 里道
1.長 西方下里村界ヨリ東ノ方千手堂界ニ至ル十八丁十壱間
1.幅 九尺
1.形状 西方下里村界ヨリ本村字横吹ニ至リ、平地長十四丁五十間ニシテ風早山ノ新道坂道ニ及フ。長サ三丁廿壱間ニシテ千手堂村平沢村本村ト三界ヲ踏抜スル隧道(ずいどう)ニ至ル。
1.雑項 旧道ハ坂路四丁三十間ニシテ山嶺ニ至ル柳■嶮坂ノ新道開鑿ハ本村重民【ママ】杉田、山下ノ両氏村民ト相謀リ、資力ノ厚キハ金穀、薄キハ労力ヲ以テ積立、其余村力ニ難堪分ハ近郷ノ有志者ヲ集募シテ其成功ノ乃ハント欲スルヲ見認(みしたため)已(すで)ニ埼玉県庁ヘ出願、允許ヲ得テ其竣工セシハ邇(ちか)ク明治十六年秋ノコトナリ。開道式ニ際シ縣令吉田殿其他県官比企横見郡長鈴木殿等随行シテ夫ニ祝詞モアリ。数多ノ神官来ツテ音樂ヲ奏シ其美々タル實ニ感スルニ余リアリ。旧道ハ坂路四丁三十間ニシテ遠ク比例スルニ新道ハ一丁九間通リ顧【ママ】ッテ坂路簡易ナリ。開村已来一大事業ト云フモ可ナリ。

地所 明治九年(1876)六月十八日調査ノ分
官有地
1.村社 段別 壱反三畝廿七歩
1.原野 段別 六町七反七畝廿三歩
1.川 段別 三町五反三畝廿貳歩
1.悪水路 段別 壱反八畝拾四歩
1.寺院境内 段別 三反三畝九歩
1.合計 段別 拾五町四反壱畝五歩

民有地
1.田 段別 三町七反六畝拾四歩
1.畑 段別 拾貳町四反九畝三歩
1.郡村宅地 段別 貳町貳反六畝拾三歩
1.鍬下地 段別 六町五反七畝八歩
1.田芝地 段別 壱畝廿壱歩
1.山林 段別 廿七町七反五畝三歩
1.竹林 段別 八畝拾九歩
1.萱生地 段別 壱反六畝廿歩
1.芝地 段別 壱反貳畝廿六歩
1.畦畔 段別 四畝七歩
1.溜池 段別 壱反貳畝歩
1.墓地 段別 四反八畝壱歩
1.斃場捨場 段別 壱畝廿八歩
1.合計 段別 五拾四町三反壱畝十六歩
外 調査末済ニテ段別詳ナラス

山嶽
物見山
1.所在    村ノ北方ニアリ
1.形状 嶺上ヨリ二分シテ西方下里村ニ属シ南ハ本村ニ属シ山脈東ハ大平山西ハ寺山ニ接ス。南ノ方二条ノ渓間アリ。平素涌水不堪シテ梅ノ池ニ入ル。
1.高 五十余丈
1.周回 末詳
1.登路 二条アリ。其一ハ本村字冥加沢ヨリ上ル。六丁五十間ニシテ嶮ナリ。二ハ打越谷上ル。八丁三十五間ニシテ易シ。
1.樹木 全山半腹以上柴草ノミ生ス。中半以下雑木繁茂ス。谷合ニ杉檜木生茂セリ。
1.景致 北ハ同郡平沢村ノ民林ニ亘リ、東ハ山脈大平山及雷電山ニ続ク。南面ニ二条ノ渓間アリ。一ハ打越谷ト云ヘ冥加沢ト云フ。平素発水細流シテ梅ノ池ニ溜リ、下流シテ槻川ニ入ル。西ノ方同郡下里村観音山愛宕山ニ起伏連接ス。

林籔
1.所有 民有地 字井ノ上 段別 八畝十九歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字木ノ下 段別 壱反廿八歩 主用 薪炭材   
1.所有 民有地 字蛇跡 段別 貳町三畝十四歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字寺山 段別 六町三畝歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字嘉原 段別 三町九反八畝七歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字日向 段別 四町壱反三畝廿六歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字打越 段別 五反八畝五歩 主用 用材
1.所有 民有地 字打越 段別 壱町五反三畝六歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字物見山 段別 四反九畝廿歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字冥加沢 段別 壱反壱畝歩 主用 用材
1.所有 民有地 字冥加沢 段別 壱町貳反廿五歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字風早 段別 三町三畝廿一歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字大平 段別 四町六反五畝廿壱歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字横吹 段別 貳町七反三畝三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字向山 段別 貳町九反二畝四歩 主用 用材
1.所有 民有地 字向山 段別 廿五町十八歩 主用 薪炭材
1.合計 段別 廿七町八反三畝廿貳歩

河渠
槻川
1.発源 笠山ノ北秩父郡白石村ヨリ発ス。
1.流状 本村南方下里村界ヨリ入、北流シテ字横吹山梺ニテ右ニ折レ、南流シテ又塩山梺(ふもと)ニテ左折シ、東流シテ鎌形村ニテ都幾川ニ入ル。
1.所属ノ長 拾四町二拾壱間
1.廣 最廣廿四間 最狭三間半
1.深 最深八尺 最浅壱尺五寸
1.水質 澄清
1.潅漑 岸高クシテ養水ノ便ナシ
1.物産 鮎魚生ス
1.雑項 秩父郡白石村ヨリ発シ小流ヲ合シテ東流シ、同郡小川村ニテ竹沢川ヲ容シ下里村ヲ沿ヒテ本村ニ入。川中大石並列シテ其間激流ス。恰モ白布ヲ流スカ如シ。東北流シテ田黒、鎌形ノ村間ヲ経テ都幾川ト會ス

橋梁
滝ノ橋
1.所在 村ノ東方里道字滝森槻川ニ架設ス。
1.長 五間
1.幅 三尺
1.構造 木製
1.架設年月 明治十二年(1879)九月
1.雑項 本村字滝森ヨリ東ニ分レ、同郡玉川郷及ビ入間郡越生駅ヘ通スル里道ニシテ槻川中流ニ架設ス。尤モ他ノ人民車馬木【ママ】不通。其年九月ヨリ架設初メ、翌年五月中旬ニシテ外セリ。俗ニ歩行橋ト云フ

湖沼
梅ノ池
1.所在 村ノ北部ニアリ
1.径 縦 東西拾貳間 横 南北六間
1.面積 七十八坪
1.水利 田三段七畝拾壱歩ノ用水ニ供ス
1.雑項 民有ニ属シ村民連年旱害ニ罹ルヲ患テ杉田、山下両氏ト謀リ、明治八年(1875)九月新築ス。発水ハ物見山梺ヨリ出、細流シテ該ノ池ニ溜リ之ヲ以テ田畝ヲ養フコトナリ。

租税
国税
1.地税金 百三円三拾四銭四厘
1.合計金 百三円三拾四銭四厘

地方税
1.地租割金 拾八円四拾壱銭八厘
1.戸数割金 拾四円五拾壱銭四厘
1.営業税金 拾円四拾四銭
1.雑種税金 八円
1.合計金 五拾壱円三拾七銭貳厘

旧租
1.田高 米六石八斗壱升 石盛 十、八、六 免
1.畑高 永九貫九百四拾七文六分九厘 石盛 八、六、四 免
1.屋敷高 永五百五拾壱文五分壱厘 石盛 十 免
1.合計地租 米六石八斗壱升 永拾貫四百九拾九文貳分

旧雑税
1.綿売出 永百五拾壱文
1.合計 永百五拾壱文

旧検地帳表書合計
寛文八年(1668)
1.表書 武州比企郡遠山村御縄打水帳 全申ノ八月十九日
上田 八反壱畝貳歩
中田 六反壱畝廿八歩
下田 三反三畝五歩
下々田 壱反九畝九歩
上畑 四町八反七畝拾四歩
中畑 貳町四反六畝九歩
下畑 八反六畝拾五歩
下々畑 三反三畝拾歩
切畑 壱町五反五畝拾貳歩
屋敷 四反壱畝拾四歩
1.備考    ナシ

旧検地帳所載ノ字
寛文八年申ノ八月十九日 検地役人 坪井次右ヱ門
冥加沢 山ノ根 サイモジヤト 坂下 打越谷 小林 田端 川向 向山 城山ノ腰 中沢 瀧森 井ノ上 平竹(ひらたけ) 木ノ下 蛇跡 下里境 宮ノ前 横吹 瀧下ノ前 百八燈塚 白石大鏡(しらいしおおかがみ) 風早 以上二十三字

物産
1.米 生産高 三十二石四升五合
1.糯米 生産高 四石五升
1.大麥 生産高 八十八石五斗
1.小麥 生産高 十八石二斗五升
1.粟 生産高 九石八斗
1.大豆 生産高 十六石六斗二升五合
1.蕎麥 生産高 四石九斗
1.甘薯 生産高 二百五拾メ目
1.實綿 生産高 九拾六メ目
1.繭 生産高 十三石八斗
1.製茶 生産高 十二メ八百目
1.楮皮 生産高 五十五メ目

民業
1.農業 廿三戸
1.農商兼業 六戸
1.農工兼業 四戸
1.雑項 農務ヲ主トスルハ勿論ナシテ山陬(さんすう)*1ノ地ニシテ耕耘地狭ク十中八九ハ農間。概(おも)ニ男女共養蚕或ハ山稼ヲ業トス。婦女子ハ■ヲ紡績セリ。
*1:山奥。山のかたすみ。

菅谷村の沿革 平沢村(現・嵐山町)

 武蔵国比企郡平澤村

沿革
1.名称 村名改稱ナシ。
1.所属 古ヘ枩山領(まつやまりょう)、玉川郷(たまがわごう)、大河原ノ庄(おおかわらのしょう)ニ属ス。明治五申年(1872)二月大小區ヲ置キ六大区四小区ト称ス。同十二年(1879)四月比企横見郡役所ヲ置キ、同年十七年(1884)七月本村外八ケ村ヲ以テ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。
1.分合 ナシ。
1.管轄 昔時未詳、徳川氏ノ世ニ至ッテ諸星宗左衛門支配タリ。降ッテ元禄十一寅年(1698)金田周防守知行所トナル。天保十四卯年(1843)八月関安右衛門支配ニ轉シ、同年九月川越城主枩平大和守領知トナル。明治四未年(1871)十一月前橋縣ニ移ル。同五年壬申年(1872)二月入間縣ニ轉シ、同六癸酉年(1873)六月熊谷縣ノ管轄トナル。同九年(1876)九月埼玉縣ノ所轄トナリ、同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管理ニ属シ、同十七年(1884)七月菅谷聯合戸長役場ヲ置ク。

位置彊域
位置 比企郡西部
1.東 菅谷村耕地及平林ヲモッテ界ス
1.西 遠山村下里村二村ト山嶺ノ細道
1.南 千手堂ノ中央
1.北 志賀村山嶺及ヒ耕地

幅員
1.東西 十八丁
1.南北 十丁五十間
1.周囲 壱里廿五丁三十貳間
1.面積 四拾貳万四千八百三拾貳坪

地味
1.色 赤黒混シ
1.質 埴交リ六歩真土四歩
1.適種 中稲、大麦、蕎麥、楮、茶ニ適ス

地勢
1.山脈 村ノ西北ニアリ嶮ナリ。雑木鬱生ス。
1.水脈 西方字北山鴉(からす)池ヨリ発シ村ノ中央ヲ細流シ字延明橋ニ至リテ千手堂村ヨリ流ルゝ蓮沼堀ト會シテ北流シテ志賀村地内字金平原ノ[     ]ニ下流ス。
1.東部 耕地
1.西部 山嶽
1.南部 村民住所及耕地
1.北部 山林起伏
1.全地形勢 西北山岳ヲ賓ヒ*南面傾斜シ東一方田地多シ。北隅ヨリ入、村ノ中央竪切リ**、東方菅谷村ヘ至ル秩父往還及東京縣道アリ。埴土多ク通路困難。地内ニ二ケ所坂路アリ***。水旱両害アル地ナリ。
  *:賓(ヒン)には、「まどろう」、「もてなす」、「みちびく」、「したがう」等の訓読がある。文脈上は、「西北に山岳があり」、「西北に山岳を背負い」という意か。
  **:「横切り」に対して「竪(縦)切り」(たてぎり)か。
  ***:京枝坂と上原坂。

地種
1.官有地 第一段別* 貳畝廿歩 筆数 二筆
1.官有地 第三段別 拾六町五反八畝十四歩 筆数 五十九筆
1.官有地 第四段別 壱反五畝四歩 筆数 二筆
1.官有地 小計反別 拾六町七反六畝八歩 筆数 六十三筆
1.民有地 第一段別 百三拾貳町八反壱畝拾貳歩 筆数 千百六十二筆
1.民有地 第二段別 六反貳畝八歩 筆数 七十六筆
1.総計 段別 百五十町壱反九畝廿八歩 筆数 千三百一筆
  *:官有地は4種、民有地は3種に区分される。官有地第一種(皇宮地、神地)、官有地第二種(皇族賜地邸、官用地)、官有地第三種(山岳丘陵林藪原野河海湖沼池沢溝渠堤塘道路田畑屋敷等で民有地でないもの、鉄道線路敷地、電信架線柱敷地、燈明台敷地、各所の旧跡名区公園等民有地でないもの、人民所有の権利を失せし土地、民有地にあらざる堂宇敷地及墳墓地、行刑場)、官有地第四種(寺院大中小学校説教場病院貧院等民有地でないもの)。民有地第一種(人民各自所有の確証ある耕地宅地山林等)、民有地第二種(人民数人或は一村或は数村所有の確証ある学校病院郷倉牧場秣場社寺等官有地でないもの)、民有地第三種(官用でない墳墓地等)。それぞれの地種で、地券を発行するか否か、地租を課すか否か、地方税を課すか否かは次のように異なる。
    官有地 第一種 地券× 地租× 地方税×
        第二種 地券○ 地租× 地方税×
    
    第三種 地券× 地租× 地方税×
    民有地 第一種 地券○ 地租○ 地方税○
    
    第二種 地券  地租  地方税
        第三種 地券○ 地租× 地方税×
    参照:『Kameno's Digital Photo Log』の「社寺明細帳図から見えてくること」。「改定 地所名称区別」(明治7年11月7日太政官布告第120号)

里程
1.元標所在 本村中央字表
1.本縣庁ヘ 十一里六丁三十七間二尺
1.本郡役所ヘ 二里十八丁四十九間
1.近驛 東 松山町ヘ 二里廿丁
    西 小川村ヘ 壱里十七丁
    南 越生村ヘ 三里十八丁
    北 熊谷駅ヘ 四里十二丁
1.東京、著名市邑 日本橋ヘ十七里十七丁

耕宅地及塩田
民有地
1.田 段別 拾八町五反七畝廿九歩 筆数 二百二十筆
1.畑 段別 貳拾町七反九畝廿壱歩 筆数 三百四十七筆 地価 貳千貳百九拾円五拾五銭五厘
1.宅地 段別 四町貳反九畝拾五歩 筆数 四十九筆 地価 九百拾貳円八拾貳銭
1.總計 段別 四拾三町六反七畝五歩

字地
1.上原(うえはら) 舊字 上原 段別 五町六反七畝八歩 筆数 七十六筆
1.中谷(なかやつ) 舊字 中谷 段別 七町七段七畝七歩 筆数 六十六筆
1.延明橋(えんめいばし) 舊字 延明橋 段別 八町三反十八歩 筆数 百七筆
1.金井(かない) 舊字 金井 段別 五町五段五畝廿八歩 筆数 五十六筆
1.京枝(きょうす) 舊字 京枝 段別 八甼三段三畝廿壱歩 筆数 百十筆
1.小石澤(おいしざわ) 舊字 小石沢 段別 六町六段四畝四歩 筆数 廿七筆
1.遠道(えんどう) 舊字 遠道 段別 四町六段五畝九歩 筆数 六十四筆
1.北山(きたやま) 舊字 北山 段別 四町三反七畝貳歩 筆数 六十七筆
1.入(いり) 舊字 入 段別 四町四畝七歩 筆数 記入ナシ
1.峯(みね) 舊字 峯 段別 四町貳反壱畝拾貳歩 筆数 六十七筆
1.赤井(あかい) 舊字 赤井 段別 五町九段三歩 筆数 四十五筆
1.松葉(まつば) 舊字 枩葉 段別 五町五反八畝十一歩 筆数 七十二筆
1.小林(こばやし) 舊字 小林 段別 四町五段廿七歩 筆数 六十一筆
1.表(おもて) 舊字 表 段別 八町廿七歩 筆数 八十七筆
1.下山(しものやま) 舊字 下山 段別 六町九反八畝六歩 筆数 三十二筆
1.後谷(うしろやつ) 舊字 後谷 段別 七町貳反七畝廿七歩 筆数 九十二筆
1.尾曽葉(おそば) 舊字 尾曽葉 段別 六町五畝三歩 筆数 四十四筆
1.深山(みやま) 舊字 深山 段別 七町三段貳畝十二歩 筆数 六十七筆
1.下道寺(げどうじ) 舊字 下道寺 段別 七町七段六畝五歩 筆数 三十三筆

戸数
1.平民 本籍 四拾五戸
   内現住 四拾五戸
    出寄留 ナシ
    入寄留 ナシ
    小計 四拾五戸
1.合計 本籍 四拾五戸
  内現住 四拾五戸
  出寄留入寄留 ナシ
  總計 四拾五戸

人口
平民
1.本籍 戸主 男 四十四人 女 壱人
    計四拾五人
 家族 男 九拾四人 女 百二十九人
    計貳百廿三人
  合貳百六拾八人
   内現住 貳百六拾八人 入寄留 〇
總計
1.本籍 戸主 男 四十四人 女 壱人
    計四拾五人
 家族 男 九十四人 女 百廿九人
    計貳百廿三人 
  合貳百六拾八人
   入寄留ナシ 出寄留ナシ
1.合計 男 百三十八人 女 百三十人
    計貳百六拾八人
                 以上差引

本籍年令
1.五年未満 男 拾四人 女 拾五人 合 廿九人
1.五年以上 男 拾五人 女 拾四人 合 廿九人
1.十年以上 男 拾四人 女 十四人 合 廿八人
1.十五年以上 男 十一人 女 十人 合 廿壱人
1.廿年以上 男 十三人 女 十六人 合 廿九人
1.廿五年以上 男 九人 女 八人 合 拾七人
1.三十年以上 男 拾壱人 女 七人 合 拾八人
1.三十五年以上 男 六人 女 九人 合 拾五人
1.四十年以上 男 九人 女 七人 合 拾六人
1.四十五年以上 男 十人 女 八人 合 拾八人
1.五十年以上 男 三人 女 四人 合 七人
1.五十五年以上 男 五人 女 八人 合 拾三人
1.六十年以上 男 五人 女 八人 合 拾三人
1.六十五年以上 男 七人 女 壱人 合 八人
1.七十年以上 男 五人 女 四人 合 九人
1.七十五年以上 男 二人 女 二人 合 四人
1.總計 男 百三拾八人 女 百三拾人 合 貳百六拾八人

生死及就籍除籍
1.出生 男 壱人 女 二人 合 三人
1.就籍 男 壱人 女 三人 合 四人
1.計 男 二人 女 五人 合 七人
1.死亡 男 二人 女 〇 合 貳人
1.除籍 男 〇人 女 三人 合 三人
1.計 男 二人 女 三人 合 五人

牛馬
1.牛 内種 牡 〇 牝 〇 小計 〇 外種 〇 小計 〇
1.馬 内種 牡 廿二頭 牝 〇 小計 廿貳頭 外種 〇 
 小計 牡 廿貳頭 牝 〇 合計 廿貳頭
1.総計 貳拾貳頭


1.荷車 大七以上 〇 大六以上 三輌 合計 三輌
1.總計 三輌


 〇

神社
白山神社

1.所在 村ノ西方字入
1.坪数 五十五坪
1.祭神 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
1.社格 村社
1.創建年月日 末詳
1.祭日 九月九日
1.氏子 四十六戸
1.末社 熊野三社、三嶋神社
1.現任宮司若クハ祠官ノ名 高坂榮衛
1.雑 古ハ熊野三社、三嶋三社、白山一社合殿シテ七社ノ権現ト唱ヒ平澤寺ノ地中ニアリシヲ、神佛混淆スルヲ以テ御一新ノ際今ノ所ニ移シテ改殿シ悉ク末社ニ付ス。

寺院
浄覺山平澤寺
*
1.所在 村ノ西南ニアリ
1.坪数 百八拾四坪
1.宗派 天台宗
1.寺格 武蔵国入間郡小仙波村中院末流
1.開基人名 慈光寺ノ僧 重永
1.開基年月日 天正年中(1573-1593)ノ項中興
1.現住姓名 池田教善
1.雑 實相院ト号シ古ハ大寺ニシテ朱印モアリシヨシ云傳ル。地中ニ不動堂アリ。本尊不動ハ此寺ノ本尊、伝教大師ノ作ナリト。永正(えいしょう)(1504-1521)ノ頃兵乱ノ際廃寺トナリシトキ、修験者顕(あらわれ)、廃山不動寺、持正院ノ持トナリ、慶安三年(1650)更ニ徳川氏ヨリ先規ニ任ス堂領六石五斗ノ朱印ヲ賜リ、御維新ニ際シ上知トナル。転シテ今又不動堂平澤寺ニ復ス。該寺開基不動前ニ陳(の)フル。重永ハ天正ノ頃(1573-1593)中興開基ト云ヘシ。寺宝ニ銅ノ経筒一個アリ。享保ノ頃(1716-1736)地中ニ長者塚ト号スル古キ塚アリ。土人之レヲ掘リシニ古木ノ根ヨリ出シト云。久安(きゅうあん)(1145-1151)ハ掘リ得タル当時ヨリ逆ノボル六百七十有余年ニ及ヘリト。依テ略図ヲ茲(ここ)ニ載ス。
   □の円形四寸 長さ七寸九分
   敬白 勸進沙門實與
   奉施入如法経御筒一口
   右志者為自他法界平等利益也
   久安四年歳次戊辰二月廿九日戊午當國大主散位
                  平朝臣茲縄方縁等
             藤原守道 安部末恆
             藤原助員
  *:成覚山平沢寺。

道路
東京街道
1.等級 縣道
1.長 北方同郡志賀村界ヨリ凡十余丁来リ字京枝坂アリ。下リテ耕地ニ出テ延明橋アリ。又上原坂ヲ上テ平地僅カニシテ菅谷村界ニ至ル。通路至ッテ悪シ。
1.雑項 東京ヨリ川越ヲ経テ菅谷村ニ至ッテ、同村西方字上ト称スル処ヨリ曲丁シテ左ニ折レ二丁八間五寸ニシテ本村ノ界ニ至ル。秩父郡大宮郷ニ達スル三等縣道*ニ位セル。従来村民ニ於テ修繕ヲ加ヘ来ル雖モ大破ノ節民力盡ス能ハサル中ハ地方税ノ補助ヲ仰キ修繕シ、路中十中七八ハ埴土(しょくど)**ナレバ修覆(しゅうふく)至ッテ困却セリ。
  *:1876年(明治9)6月8日太政官達六〇号「道路等級ヲ廃シ国道県道里道を定ム」において、国道・県道・里道は夫々3等に区分された。県道の区分は1等(各府県ヲ接続シ及各鎮台ヨリ各分営ニ達スルモノ)、2等(各府県本庁ヨリ其支庁ニ達スルモノ)、3等(著名ノ区ヨリ都府ニ達シ或ハ其区ニ往還スヘキ便宜ノ海港等ニ達スルモノ)、である。
    参照:
『福井県史』通史編5の第3章4節1項の「明治初年の道路管理」。
  **:粘土質を50パーセント以上含んだ土。ねばつち。

地所 明治九年(1876)十二月六日調査ノ分
官有地
1.村社   段別      壱畝廿五歩
1.社地   段別        貳拾五歩
1.秣場   段別  五町三反八畝拾三歩
1.芝地   段別  壱町四反壱畝九歩
1.溜池   段別  壱町五反八畝十三歩
1.溝渠   段別  壱町七反八畝拾六歩
1.土手籔  段別  壱町  貳畝拾八歩
1.道路   段別  五町三反九畝歩
1.寺院境内 段別    壱反五畝四歩
1.合計   段別 拾六町七反六畝歩

民有地
1.田    段別 拾八町五反七畝廿九歩
1.畑    段別 貳拾町七反九畝廿壱歩
1.郡村宅地 段別  四町貳反九畝拾五歩
1.田荒   段別    貳反三畝拾貳歩
1.鍬下地  段別  三町四反拾五歩
1.畦畔   段別  壱町壱反四畝歩
1.林    段別 七拾町四反廿九歩
1.掻上地*  段別    七反五畝歩
1.芝地   段別  四町五反三畝拾五歩
1.溜池   段別      四畝三歩
1.井戸   段別        五歩
1.墓地   段別    四反九畝歩
1.斃馬捨場 段別      八畝廿二歩
1.合計 段別 百貳拾四町八反四畝廿四歩

1.總計 段別 百四拾壱町六反壱畝貳歩
  外調査末済ニシテ段別詳ナラス
  *:掻上地(かかげち?)は意味不明。『地方凡例録』巻二上「田畑名目之事」には、苗を植える植田(うえた)、「掻田(かいだ)」にモミを蒔く蒔田(まきた)、摘(つま)み入れる摘田(つみた)とあり、「此蒔田・摘田とも、苗にて植付ては成長実入(みいり)も悪き土地ありて、其処により前々より仕来りたることにて、関東筋の山寄などの悪地にあることなり」とある。

山嶽
早風山
1.所在 村ノ西隅ニアリ。
1.形状 嶺上ヨリ二分シ西ハ下里村山岳連亘(れんこう)シ*、南ハ山脈物見山及大平山、雷電山ニ接。東ヨリ梺(ふもと)ハ本村又ハ民家ニ続ク。東ノ方一条ノ渓間アリ。平素発水シテ本村鴉ノ池(からすのいけ)ニ入。
1.高さ 三十余丈
1.周囲 廿五間
1.登路 一条ニシテ本村字深山ヨリ上ル。五丁四十七間ニシテ嶮岨ナリ。
1.樹木 全山一面雑木繁殖ス。
1.景致 西南ハ山脈、物見山、大平山、雷電山列接シテ、北ハ山林起伏シテ數条ノ小谷アリ。西北東ノ三方ハ秩父往還ノ縣道ヲ帯ヒ、東梺ニ鴉ノ池アリ。中腹以上岩石多ク樹木繁茂セス。
  *:長くつらなり続くこと。

林薮
1.所有 民有地 字上原  段別      九段廿五歩 主用 用材
1.所有 民有地 字上原  段別    壱町九反九畝五歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字中谷  段別    四町八段五畝拾歩 主用 用材
1.所有 民有地 字中谷  段別   二町五段四畝廿二歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字延明橋 段別     八反三畝貳歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字金井  段別   四町貳反貳畝廿五歩 主用 用材
1.所有 民有地 字金井  段別     八反壱畝四歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字松葉  段別     五段三畝十歩 主用 用材
1.所有 民有地 字松葉  段別   壱町四段七畝廿七歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字京枝  段別     壱反八畝十五歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字小林  段別   壱町六反六畝七歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字表   段別   壱町五反六歩 主用 用材
1.所有 民有地 字表   段別   壱町四反三畝廿歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字下山  段別   壱町二反七畝廿四歩 主用 用材
1.所有 民有地 字下山  段別   四町四反七畝四歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字後谷  段別   壱町三反六畝十一歩 主用 用材
1.所有 民有地 字後谷  段別   三町貳反四畝十九歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字小石沢 段別   六町壱反十二歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字遠道  段別   壱町三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字北山  段別   四町四畝十三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字入   段別     二反八畝廿一歩 主用 用材
1.所有 民有地 字入   段別   壱町壱反八畝廿四歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字峯   段別     壱反三畝二歩 主用 用材
1.所有 民有地 字峯   段別   貳町三反三畝七歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字赤井  段別   壱町貳反七畝歩 主用 用材
1.所有 民有地 字赤井  段別   三町九反一歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字尾曽葉 段別   六町五畝三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字深山  段別   七町貳反四畝十九歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字下道寺 段別   四町壱反五畝貳歩 主用 用材
1.所有 民有地 字下道寺 段別 六拾六町三反二畝十一歩 主用 薪炭材
1.合計          段別  七拾町四反八畝廿九歩

原野
遠道原
1.所在 村ノ北方ニアリ。
1.所属 東北ハ本村耕地ニ接ス。西南ハ小川往還縣道ヲ帯ヒ官有ニ属ス。
1.段別 壱町貳反五畝歩
1.形状 全山四方ヘ傾面ス。
1.生産 芝草鬱生ス。

丸山原
1.所在 村ノ西方ニアリ。
1.所属 南北ニ溜井ヲ沿ヒ、東ハ耕地ヲ帯ヒ、西ハ民林ニ接ス。官有ニ属ス。
1.段別 八反貳拾五歩
1.形状 其形圓景スルヲ以テ丸山ノ名。
1.生産 芝草繁茂ス。

橋渠
延明橋
1.所在 村ノ東方縣道用水堀ニ架設ス。
1.長 貳間半
1.幅 七尺
1.構造 石製
1.架設年月 明治十九年(1886)四月
1.雑項 本村西北ノ方鴉ノ池(からすのいけ)ヨリ出テ村ノ中央ヲ東流シテ東方字京枝ニ至リ秩父往還ノ県道ヲ横截スル用水堀ニ架設セリ。

湖沼
鴉ノ池
(からすのいけ)
1.所在 村ノ西北早風山ノ梺ニアリ。
1.径 縦南北八十間 横東西三十貳間
1.面積 二千六百六十三坪
1.水利 田拾壱町五反三畝歩 用水ニ供ス。

丸山池
1.所在 村ノ西方ニアリ
1.径 縦南北拾五間 横東西五拾間
1.面積 六百九十六坪
1.水利 田拾壱町五反三畝歩 用水ニ供ス

租税
国税
1.地税金 三百三拾六円四十五銭九厘
1.車税金     壱円五拾銭
1.合計金 三百三拾七円九拾五銭九厘

地方税
1.地租割金  五拾九円九拾六銭貳厘
1.戸数割金  貳拾九円貳六厘
1.営業税金    八円貳拾銭
1.雑種税金    壱円五拾銭
1.合計金   九拾八円六拾八銭八厘

舊租
1.田高 米 五拾三石三升壱合 石盛 十一、九、七、五 免
1.畑高 永 拾七貫八百四拾三文五ト 石盛 七、五、三、二 免

1.まゆ 生産高 十八石
1.製茶 生産高 八貫目
1.楮皮 生産高 七十三メ目

民業
1.農業 四十六戸
1.農商兼業 六戸
1.工業 専業者ナシ
1.農工兼業 八戸
1.雑項 農業ヲ専業トス。蚕業ヲ帯ヒ少シク馬車ヲ牽キ、婦女ハ少シク絹綿ヲ業織トス。

菅谷村の沿革 菅谷村(現・嵐山町)

 武蔵国比企郡菅谷村 

沿革
1.名称 往昔(おうせき)ハ須加谷ト書シ寛文年中(1661-1673)今ノ字ニ改ムト。
1.所属 本村ハ郷(ごう)、庄、領ノ唱ヲ傳ヘス。明治五年(1872)二月大小區名ヲ置キ六大區四小區ト号ス。今十二年(1879)四月比企横見郡役所ヲ置キ同十七年(1884)七月本村外八ケ村ヲ以テ菅谷村聯合戸長役場ヲ置ク。
1.分合 寛文年中(1661-1673)分レテ二村トス則チ今ノ志賀村ナリ。
1.管轄 治承(じしょう)ノ頃(1177-118)畠山重忠ノ領地タリ元久(げんきゅう)二年(1205)重忠滅ビテ岩松遠江守(いわまつとうとうみのかみ)畠山ノ名跡ヲ続テ子孫繼領ス。其後年々暦(ねんねんれき)未詳北条ノ領地トナリ正慶(しょうけい)二年(1333)北条滅ヒテ足利氏封提(ほうてい)トナル。降テ天正十八年(1590)庚寅(かのえとら)徳川関東総領(そうりょう)麾下(きか)岡部太郎作ノ采地*タリ。子徳五郎ノ知ル処トナリ明和九壬辰(みずのえさる)年(1772)徳川氏ニ復シ代官飯塚伊兵衛支配セリ。安永九庚子(かのえね)年(1780)猪子左太夫ノ知行所ニ轉シ代々是ヲ知ル。維新ノ際明治元戊辰(つちのえさる)年(1868)八月知縣事古賀一平ノ支配所トナル。同二年(1869)韮山縣(にらやまけん)ニ移リ同四辛未(かのとひつじ)年(1871)十一月入間縣ノ所轄トナル。同六癸酉(みずのととり)年六月熊谷縣ノ管轄トナリ同九年(1876)九月埼玉縣ノ管轄ニ轉シ同十二年(1879)四月比企横見郡役所ノ管轄ニ属シ同十七年(1884)七月同郡菅谷村外八ケ村聯合戸長役場。

位置疆域
位置
1.東 比企郡月輪村(つきのわむら)上唐子村(かみからこむら)平林(へいりん)
1.西 千手堂村(せんじゅどうむら)平澤村(ひらさわむら)耕地
1.南 鎌形村(かまがたむら)大蔵村(おおくらむら)二村ノ都幾川ノ中央
1.北 志賀村(しかむら)ノ耕地及坂路
幅員
1.東西 拾丁廿間
1.南北 拾四丁廿四間
1.周回 壹里拾七丁廿五間
1.面積 三拾九万四千九百〇六坪
地味
1.色 黒赤混シ
1.質 壚土(ろど)
1.適種 早小麥ニ宜(よろし)茶ニ適ス
地勢
1.山脈 平林松樹鬱生(うっせい)
1.水脈 南方都幾川ヲ沿ヒ東流シテ上唐子村境ニ至ル出水ヲ俟(ま)ッテ筏(いかだ)通便ス
1.東部 耕地
1.西部 平林及ヒ耕地
1.南部 平林及ヒ耕地
1.北部 平林
1.全地形勢 東ハ畑耕地南ハ平林ヲ過(すぎ)テ畑耕地及ヒ旧城趾(じょうし)アリ。西ハ平林ニシテ平澤村耕地ニ接ス。北ハ平林及ヒ畑耕地アリ。村ノ北隅ヨリ東ヘ長ク縣道アリ。其両端ニ人家並住ス。小市ノ姿ヲナセリ。旅客舎等アリ。村ノ西隅ニ小川道アリ。東隅ニ松山及熊谷道アリ

地種
1.官有地
 第一段別 八畝拾貳歩 筆数 貳筆
 第二段別 壱畝五歩 筆数 壱筆
 第三段別 拾六町四反廿九歩 筆数 五拾七筆
 計段別 拾六町五反拾六歩 筆数 六拾筆
1.民有地
 第一段別 百拾貳町五反五畝拾九歩 筆数 九百三拾四筆
 第二段別 壱町貳反九畝五歩 筆数 廿壱筆
 計段別 百拾三町八反四畝廿四歩 筆数 九百五拾五筆
1.総計段別 百三拾町三反五畝拾歩 筆数 壱千〇拾五筆

里程
1.元標(げんぴょう)所在 本村中央字西側
1.本縣庁ヘ 十里三十丁三十七間二尺
1.本郡役所 壱里三十四丁
1.近驛(きんえき)
 東 松山町ヘ 壱里三十四丁四十九間一尺
 西 小川村ヘ 壱里廿八丁十九間二尺
 南 越生村ヘ 三里七丁十四間二尺
 北 熊谷驛ヘ 三里三十丁四十二間二尺
1.東京、著名市邑 日本橋ヘ十七里三丁

耕宅地及鹽田
1.民有荒地 反別 五町六反壱畝四歩
民有地
1.田畑段別
 [田] [段別]四町八反三畝拾壱歩
     筆数 九十五筆
     地価 千四百拾貳円拾壱銭八厘
 [畑] 段別 三拾五町壱畝八歩
     筆数 四百八筆
     地価 三千七百五拾貳円廿七銭五厘
1.宅地段別 三町七畝廿貳歩 
       筆数 五十一筆
       地価 七百七円六拾貳銭八厘
1.総計段別 四十二町九反貳畝十一歩 
    筆数 五百五十四筆
    地価 五千八百七拾貳円貳拾銭壱厘

字地(あざち)
1.上(かみ) 旧字上
  段別 八町四反貳畝拾七歩 筆数 六十筆
1.東側(ひがしがわ) 旧字東浦 
  段別 拾五町四反四畝拾五歩 筆数 百壱筆
1.下(しも) 旧字下
  段別 七町壱反八畝拾壱歩 筆数 八拾六筆
1.東原(ひがしはら) 旧字東原
  段別 七町九反六畝九歩 筆数 五拾八筆
1.清水(しみず) 旧字清水
  段別 貳町五反廿三歩 筆数 三十筆
1.久保(くぼ) 旧字山続(やまつづき)御陣屋裏(ごじんやうら)
  段別 四町六反八畝歩 筆数 五十一筆
1.西側(にしがわ) 旧字西裏(にしうら)
  段別 九町六反壱畝拾八歩 筆数 七拾筆
1.西裏(にしうら) 旧字西裏
  段別 四町五畝廿壱歩 筆数 廿八筆
1.女堀(おんなぼり) 旧字女堀
  段別 五町三反九畝拾歩 筆数 六十五筆
1.向原(むかいばら) 旧字向原
  段別 三町貳反七畝廿四歩 筆数 拾八筆
1.山王回(さんのうめぐり) 旧字山王前(さんのうまえ)沼下(ぬました)
  段別 六町五反七畝廿四歩 筆数 五十九筆
1.本宿上(もとじゅくかみ) 旧字本宿上
  段別 四町六反三畝四歩 [筆数記載なし]
1.本宿(もとじゅく) 旧字本宿
  段別 四町四反三畝四歩 筆数 五十一筆
1.寺山(てらやま) 旧字寺山
  段別 四町三畝五歩 筆数 一四筆
1.城(じょう) 旧字城ノ内(じょうのうち)城ノ堀合(じょうのほりあい)天神廓(てんじんくるわ)
  段別 七町七反九畝廿九歩 筆数 九拾一筆
1.上石堂(かみいしどう) 旧字中石堂(なかいしどう)
  段別 三町壱反拾六歩 筆数 三十九筆
1.下石堂(しもいしどう) 旧字下石堂
  段別 三町八反拾五歩 筆数 六十二筆
1.坂下(さかした) 旧字坂下渕ノ端(ふちのはし)
  段別 四町四反廿貳歩 筆数 六十九筆

戸数
1.平民 本籍 四拾六戸
     内現住者 四拾戸
     出寄留管 《外 内》 六人
     入寄留管外 《外貳人 内五人》
     小計 五拾三戸
1.合計 本籍 四拾六戸
      内現住 四拾六戸
      出寄留管《外 内》
      入寄留管 《外貳戸 内五戸》
     総計 五拾三戸

平民
1.本籍 戸主 《男四拾五人 女壱人》 計四拾六人
     家族 《男七拾九人 女百三拾人》 計貳百九人
    合計 貳百五拾五人
    内現住 貳百五拾五人
1.入寄留管外 《戸主男二人 戸主女》 計二人
        家族 《男二人 女四人》 計六人
        合八人
     管内 《戸主男五人 戸主女二人》 計七人
        家族 《男五人 女六人》 計拾壱人
        合拾八人
     繳合(きょうごう) 貳拾六人
  以上差引

総計
1.本籍 戸主 《男四拾五人 女壱人》 計四拾六人
     家族 《男七拾九人 女百三拾人》 計貳百九人
     合 貳百五拾五人
     内現住 貳百五拾五人 出寄留 《管外 管内》 合
1.入寄留 管外 戸主 《男二人 女》 計貳人
         家族 《男二人 女四人》 計六人
         合八人
      管内 戸主 《男五人 女二人》 計七人
         家族 《男五人 女六人》計拾壱人
         合拾八人
      繳合(きょうごう) 貳拾六人
1.合計 《男百三拾八人 女百四拾三人》 計貳百八拾壱人
  以上差引

本籍年齢
1.五年未満 《男拾七人 女拾三人》 合三拾人
1.五年以上 《男廿人 女廿貳人》 合四拾貳人
1.十年以上 《男九人 女七人》 合拾六人
1.十五年以上 《男拾人 女五人》 合拾五人
1.廿年以上 《男拾五人 女拾四人》 合廿九人
1.廿五年以上 《男五人 女拾貳人》 合拾七人
1.丗年以上 《男拾人 女拾五人》 合廿五人
1.丗五年以上 《男拾人 女拾四人》 合廿四人
1.四拾年以上 《男貳人 女三人》 合五人
1.四拾五年以上 《男拾貳人 女八人》 合廿人
1.五拾年以上 《男壱人 女》 合壱人
1.五拾五年以上 《男三人 女七人》 合拾人
1.六拾年以上 《男二人 女七人》 合九人
1.六拾五年以上 《男四人 女五人》 合九人
1.七拾年以上 《男 女壱人》 合壱人
1.七拾五年以上 《男 女》 合
1.八拾年以上 《男壱人 女壱人》 合貳人
総計 《男百廿四人 女百丗一人》 合計百五拾五人

生死及就籍(しゅうせき)除籍
1.出生 《男貳人 女六人》 合八人
1.就籍 《男貳人 女三人》 合五人
1.計 《男四人 女九人》 合拾三人
1.死亡 《男貳人 女三人》 合五人
1.除籍 《男一人 女一人》 合二人
1.計 《男三人 女四人》 合七人

牛馬
1.馬 内種 《牡(おす)十八頭 牝(めす)》 小計 十八頭
1.小計 十八頭 合計 十八頭
1.総計 拾八頭


1.荷車 大七(だいしち)以上 〇
     大六(だいろく)以上 三輌
    合計 三輌
1.人力車(じんりきしゃ) 一人乗 五輌
             二人乗 〇
            合計 五輌
1.総計 八輌

戸長役場(こちょうやくば)
 本村外八ヶ村聯合戸長役場
1.所在地 比企郡菅谷村中央字西側
1.所轄町村 菅谷村 志賀村 平澤村 遠山村 千手堂 鎌形村 大蔵村 根岸村 将軍澤村

神社
 日枝神社(ひえじんじゃ)
1.所在 村ノ南方字山王回 坪数 貳百廿貳坪
1.祭神 大山咋命(おおやまくいのみこと)
1.社格 村社(そんしゃ)
1.創建年月日 末詳
1.祭日 九月十九日
1.氏子 四十六戸
1.《現任宮司若クハ祠官ノ名》 小川喜六

 稲荷神社
1.所在 村ノ南方 坪數 百三十七坪
1.祭神 保食命
1.社格 雑社
1.創建年月日 末詳
1.祭日 二月初午日
1.氏子 四十六戸
1.《現任宮司(ぐうじ)ノ名》 小川喜六

寺院
 長慶山東昌寺 《寺院 坊庵》
1.所在 村ノ西隅(せいぐう) 坪數 三百十貳坪
1.宗派 曹洞宗 寺格 同郡遠山村遠山寺末流(まつりゅう)
1.開基人名 僧能国南藝
 現住ノ姓名 白法龍禪
1.雑 往昔(おうせき)ハ長慶寺ト云シヨシ。村ノ東方多田堂トモ千日堂トモ云ル堂地ニアッテ年久シク無住ナリシヲ本寺九世ノ僧村民関根孫右衛門ト謀リテ今ノ地ニ移シ旧寺名ヲ採リ山号トシ則チ長慶山ト云ヘリ。其後火災ニ罹(かか)リ蕩燼(とうじん)シテ当寺二世ノ僧伊芳ノ代僅ニ本堂ナリシカ三世ノ僧高善ト云フモノ志賀村吉田孫三郎ト謀(はか)リ正徳辛卯年(1711)今ノ本堂ヲ再建ストナリ。

 多田山千日堂 《寺院 坊庵》
1.所在 村ノ東隅ニアリ 坪数 百八坪
1.宗派 寺格
1.開基人名 同郡志賀村夛田平馬
1.開基年月日 正徳四甲午年(1714)三月
1.雑 昔長慶寺ノ廃寺跡時ノ領主岡部元親ノ用地タリ。宝永二乙酉年(1705)家臣夛田平馬ニ賜リ因テ同人施主トナリ堂宇ヲ建テ千手觀音ヲ安置ス。其后及大破シヲ第三子一角ナル者村民ト謀リテ宝暦七巳年(1757)今ノ本堂再建セシトナリ。

道路
 東京街道
1.等級 縣道
1.長 北ノ方同郡志賀村界ヨリ東ノ方上唐子界ニ至リ九丁三間
1.幅 貳間半
1.形状 平坦内北ノ方志賀界ヨリ廿四間貳尺吹上坂ノ坂路アリ。
1.雑項 群馬縣ヨリ山梨縣ヘ通スル一等縣道ニシテ従来村民ニ於テ春秋両度修繕ヲ加フルト雖(いえ)トモ若大破ノ節ハ地方税何分ノ補助ヲ仰キ修復ヲナス。

 秩父往還小川道
1.等級 縣道
1.長 村ノ西ノ方字上ヨリ左ニ折レ平沢界ニ至ル貳丁八間五寸
1.幅 貳間半
1.形状 平坦
1.雑項 本村西ノ方字上ヨリ西南ニ折レ一等縣道ノ支道ニシテ平澤村ニ接続ス。最モ秩父郡中ヘノ一等路ニシテ平素車馬ノ往復繁通ス。秩父郡大宮郷ヘ達スル三等県道ニ位ス。

地所 明治九年九月調査ノ分
 官有地
1.村社段別 七畝拾貳歩
1.社地段別 壱畝歩
1.官用地段別 壱畝五歩
1.用材林段別 三反六畝拾六歩
1.芝地(しばち)段別 五反三畝拾六歩
1.草生(くさふ)【草地】段別 三町六反壱畝廿壱歩
1.河原地段別 貳町三反五畝拾壱歩
1.河段別 三町九反八畝五歩
1.溜池段別 七反六畝拾四歩
1.《用悪水路》段別 九反三畝六歩
1.道路段別 三町八反五畝廿六歩
1.合計段別 拾六町五畝拾六歩
 民有地
1.田段別 四町八反三畝拾壱歩
1.畑段別 三拾五町壱畝八歩
1.郡村宅地段別 三町七畝廿貳歩
1.林段別 六拾三町八反五畝拾六歩
1.荒地段別 五町六反壱畝四歩
1.荒地段別 壱反六畝拾八歩
1.畦畔數段別 八反三畝壱歩
1.墓地段別 四反三畝九歩
1.斃馬捨場(へいばすてば)段別 貳畝廿五歩
1.合計段別 百三拾町三反五畝拾歩

1.総計段別 百四十六町八反五畝廿六歩

林籔(りんそう)
1.所有 民有地 字上 段別 貳町八反五畝貳歩 主用 用材(ようざい)
1.所有 民有地 字上 段別 三町八反八畝十一歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字下 段別 四反貳畝十九歩 主用 用材
1.所有 民有地 字下 段別 貳町九反九畝拾九歩主用 薪炭材
1.所有 民有地 字清水 段別 五反貳畝廿九歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字西側 段別 壱町六反五畝廿歩 主用 用材
1.所有 民有地 字西側 段別 四町五反八畝十七歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字女堀 段別 貳町壱反八畝十四歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字山王回 段別 貳反五畝十六歩 主用 用材
1.所有 民有地 字山王回 段別 四町三畝廿三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字本宿 段別 壱反七畝十七歩 主用 用材
1.所有 民有地 字本宿 段別 貳反四畝廿七歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字城 段別 壱町五畝壱歩 主用 用材
1.所有 民有地 字城 段別 三町壱畝廿二歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字下石堂 段別 貳反貳畝廿五歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字東側 段別 六反九畝十二歩 主用 用材
1.所有 民有地 字東側 段別 拾町壱畝六歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字東原 段別 五町三反八畝十九歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字久保 段別 貳町九反六畝十五歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字西裏 段別 六反五畝七歩 主用 用材
1.所有 民有地 字西裏 段別 貳町五反九畝 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字向原 段別 三町壱反三畝十三歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字本宿上 段別 貳反六畝四歩 主用 用材
1.所有 民有地 字本宿上 段別 三町三反三畝九歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字寺山 段別 四町三畝五歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字上石堂 段別 壱町四反九畝十八歩 主用 薪炭材
1.所有 民有地 字坂下 段別 壱町壱反壱畝十二歩 主用 薪炭材
1.合計段別 六拾三町八反五畝十六歩

原野
 境原
1.所在 村ノ北部ニアリ
1.所属 北ハ同郡志賀村ニ接シ東南西ノ三方ハ本村民林ニ接シ官有ニ属ス
1.段別 三反三畝廿九歩
1.形状 全地平坦
1.生産 芝草鬱生ス

河渠(かきょ)
 都幾川
1.発源 秩父郡大野村ヨリ発ス
1.流状 東北ヘ曲流シテ水勢緩流ナリ
1.所属ノ長 七百廿貳間貳尺
1.広 最広 百間 最狭 五拾間
1.深 最深 壱文 最浅 壱尺
1.水質 澄清
1.潅漑 沿岸高ク用水ノ便ナシ
1.運輸 筏便通ス
1.物産 鮎魚生ス
1.雑項 水源秩父郡大野村地内字鳶巣山(とびのすやま)ヨリ発水シ小流ヲ合シテ東北ニ流レ南方鎌形村境ニ於テ槻川ト会シテ本村ニ入リ。大河トナリテ東南ニ向イ下流上唐子地内ニ入ル。

橋梁
 蛇坂橋
1.所在 村ノ南方里道字下石堂都幾川ノ支流架設ス。
1.長 貳間半
1.幅 七尺
1.構造 木製
1.架設年月日 明治十七年(1884)八月
1.雑項 本村字下ヨリ南ニ分レ八王子往還ノ里道ニシテ大蔵村堺ニ至リ都幾川分流ノ細川ニ架設セシ小橋ナリ。

湖沼
1.所在 村ノ西方ニアリ
1.経縦 東西五十八間
1. 横 南北三十八間三尺
1.面積 千六百九十坪

古跡
 菅谷古城
1.所在 本村南ノ方字城
1.現状 東西三丁五十五間南北三丁廿貳間五稜(いつつびし)形ニシテ南ノ一方ハ都幾川ヲ沿ヒ水面ヨリ本丸ノ高サ直立十余丈ニテ嶮(けん)ナリ東西北ノ三方ハ畑或ハ林ナリ。外曲輪(そとぐるわ)ノ堀敷皆田畑トナリ一般民有地ニ属ス。唯堤壁而己(のみ)官有地ニ付ス
1.雑項 長享戊申年(1488)八月十七日須加谷之地平沢山ノ間ニ太田源六資康(おおたげんろくすけやす)ノ軍営ト。此ノ辺ニ平沢村アレハ須加谷ハココノコトナルベケレバ此項ハ太田氏陣営ナリシコト知ラル。又東路土産ニ鉢形ヲ立テ須加谷ト云フ所ニ小泉掃部助(こいずみかもんのすけ)ノ宿所ニ逗留云々トアリ。今モ当所ヨリ上州ニ至ルニ小川鉢形ト人馬ヲ次テ順路ナレハ此ノ書ニ載スル小泉ガ当所ノコトナルヘシ。又ココヲ畠山重忠居城ノ地トモイヘ後岩松遠江守義純一旦(いったん)畠山ノ名跡ヲ続テ爰(ここに)住セシナドイヘリ。サレド重忠晩年当所ニ移シコトシラルト見ヘタリ。又畠山家系ニ四【?】人皇五拾代桓武天皇第三ノ皇子葛原親王(かずらわらしんのう)ノ御子高見王(たかみおう)ノ一男平高望(たいらのたかもち)《寛平(かんぺい)元(889)初賜平姓》十二代畠山重忠【?】
里語ニ伝フ重忠ハ秩父太郎太夫重能(しげよし)ノ子ニシテ男衾畠山村ニ住。父重能畠山庄司トナッテ該地ヲ管理ス。昔時治承ノ始メ源頼朝兵ヲ起セシ項(1180)重能ハ平知章(たいらのともあきら)ニ属シ弟有重(ありしげ)ト共ニ六波羅ニ至リ、重忠ハ其地ニアリテ年十七才。治承四年(1180)十月武蔵国長井渡リニオイテ頼朝ノ御陣ニ參ル。其時既ニ三浦ノ讐家(しゅうか)ナレハ如何アラト議セラルゝニ三浦ノ一族議ヲ重ンジテ私ノ恨(うらみ)ヲ述ヘス。ココニ於テ御許容(きょよう)アリ。光鉾(こうぼう)ノ将タリシヨリ大小ノ軍功アリテ此ノ地ヲ賜リ新城築キシト云。夫ヨリ四十二才ニ至迄實ニ鎌倉随一ノ功臣タリシヲ北条父子ノ侫謀ニ罹(かか)リ元久(げんきゅう)二年(1205)六月二十二日武蔵ニ俣川(ふたまたがわ)ニヲイテ中【?】愛甲三郎ノ矢ニ天羊【?】ヲ終ルト云フ。又重忠實ハ薩摩(さつま)江落ルトモ云。寡婦(かふ)足利義兼(あしかがよしかね)ニ嫁シ義純(よしずみ)ヲ生ミ義純畠山ノ名跡ヲ続キテ爰(ここ)ニ住ス。是ヨリ源氏畠山ト称ス。其後義純子孫相続ストイヘトモ不詳(ふしょう)。

租税
1.国税
  地税金 百七拾八円廿銭
  證券印紙緒税{合}金 六円七拾五銭
  郵便料金 九円八拾七銭
  車税金 六円五拾銭
  合計金 貳百壱円三拾貳銭
[1.]地方税
  地租割金 三拾円九拾銭貳厘
  戸数割金 三拾四円七銭四厘
  営業税金 三拾貳円四拾四銭
  雑種税金 廿五円七拾貳銭五厘
  合計金 百廿三円拾四銭壱厘

旧租
  田高米 四石三升九合五勺壱才 石盛八六四
  畑高 永 拾七貫貳百八拾八文八分二毛 石盛六四三
  屋敷高 永 三拾八文八分六厘六
  合計地租 《米四石三升九合五夕壱才 永拾七メ三百貳拾七文八厘》
1.旧雑税
  夫銀 永九百文
  縄莚料 四拾七文五分厘
  合計 永 九百四拾七文五分七厘

旧検地帳表書合計
1.表書 寛文五年(1665) 菅谷村
  田畑屋敷裏山新山御検地野帳
   巳ノ五月日 三冊ノ内 名主 五郎左衛門
1.合計
 上田 壱反五畝廿五歩
 中田 四反七畝拾壱歩
 下田 貳町九反八畝廿壱歩
 上畑 貳町六反九畝壱歩
 中畑 七町三反八畝貳歩
 下畑 四町六反貳畝廿八歩
 下々畑 三拾九町七畝廿壱歩
 屋敷 壱町五反八畝三歩
 裏山 拾四町壱反六畝拾八歩
 新山 三反拾五歩
1.備考 御検地長表書ニハ寛文五年(1665)トアルモ先年ノ古水帳(みずちょう)損シ見エ兼ルニ付更ニ延宝七年(1679)来九月改書替ルト帳主【?】ニ載セアリ事由(じゆう)ハ詳(つまびらか)ナラス

旧検地長所載ノ字
寛文五年(1665)巳(み)ノ五月日三冊ノ内 検地役人 山本喜兵衛外二人
  東浦(ひがしうら) 城ノ堀合(じょうのほりあい) 渕ノ端(ふちのはし) 下石堂(しもいしどう) 坂下(さかした) 坂上(さかうえ) 東原(ひがしはら) 下(しも) 寺山(てらやま) 本宿(もとじゅく) 清水(しみず) 沼下(ぬました) 本宿上(もとじゅくかみ) 山王前(さんのうまえ) 女堀(おんなぼり) 山続(やまつづき) 上(かみ) 向原(むかいはら) 中石堂(なかいしどう) 城ノ下(じょうのした?) 城ノ内(じょうのうち) 天神廓(てんじんくるわ) 西裏(にしうら) 東裏(ひがしうら) 御陣屋ノ裏(ごじんやのうら) 吹上ノ坂上(ふきあげのさかうえ)  以上二十六字

物産
 米 生産高 三十四石四斗四升 輸出地方比企郡小川村
 糯米 生産高 五石貳斗五升 
 大麦 生産高 八十五石壱斗六升
 小麦 生産高 八十八石
 粟 生産高 六石
 大豆 生産高 三十五石五斗
 蕎麥 生産高 八石
 甘薯 生産高 八百貫目
 實綿(みわた) 生産高 九十六貫六百目
 繭 生産高 十三石五斗
 製茶 生産高 二十貫目
 楮皮(ちょひ) 生産高 五十貫目

民業
1.農業 四十六戸
1.農商兼業 十三戸
1.工業 一戸
1.醫業 一戸
1.農工兼業 六戸
1.雑項 農業ト主トスルモノ十中ノ六、七男子農間車曳(くるまひき)馬牽(うまひき)ヲ稼業トス。婦女子ハ紡績(ぼうせき)ヲ業トス。

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